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『淀川大堰閘門(よどがわおおぜきこうもん)』が3月16日に開通!新たな水運時代の幕開け、京都から大阪までの航路がつながることに



2025年3月16日、「淀川大堰閘門(よどがわおおぜきこうもん)」がついに開通します。この閘門の完成により、京都・伏見から大阪湾までの水運ルートが一つに繋がり、新たな水運時代が幕を開けます。観光や物流の利便性が向上するだけでなく、災害時の緊急輸送手段としても重要な役割を果たすことが期待されています。

 

淀川大堰閘門は、高低差のある水位を調整しながら船を安全に通過させる仕組みを持っています。閘室の幅は約20m、長さ約70mと日本最大級の規模を誇り、500トン級の台船1隻、または定員100名規模の観光船4隻が同時に通行できます。

物流・防災・観光の三本柱



この水運ネットワークがもたらす主な効果は、大きく分けて3つあります。まず、災害時の代替輸送手段としての活用です。地震や洪水などで陸上交通が寸断された際、舟運が緊急物資輸送や復旧作業の支援手段となります。阪神淡路大震災の際には、舟運が淀川堤防の復旧に活用された事例もあり、今後発生が懸念される上町断層帯地震などでも大きな役割を果たすことが期待されています。

次に、公共工事での利活用です。淀川沿いのインフラ整備や都市開発の際、大規模な資機材や土砂を舟運で輸送すれば、陸上交通の混雑緩和や輸送時間の短縮が可能になります。これにより、コスト削減や環境負荷の低減にも貢献できます。


そして、観光の活性化です。伏見と大阪湾が水運で繋がることで、新たな観光ルートが生まれます。特に、2025年の大阪・関西万博の会場「夢洲」へのアクセス手段として注目されており、京阪ホールディングスは伏見と夢洲を結ぶ定期航路の開設を検討しています。

3月16日はオープンフェスを開催



開通を記念して、3月16日に「淀川クルーズOSAKA BAY新航路OPEN FESTIVAL」が開催されます。オープニングセレモニーや観光船の運航、淀川沿いの各地でのイベントを通じて、新たな水運ルートの魅力を体験できる予定です。また、2月16日には地元の小学生向けにプレイベントも実施され、実際に閘門を通航する体験ができます。

淀川大堰閘門の開通は、水運の利便性向上だけでなく、防災や都市開発、観光振興など多方面で大きな影響を与えます。今後の活用に期待したいです。

1 COMMENT

よっさんdsnmb

陸の道のみならず「水の道」を整備する。
良い事です。

災害大国である我が国は災害対策として救助救援復興の為に必要不可欠な輸送網を多重かつ多層的に平時から整備しておく必要があります。
それを怠ってきたから昨年のがんたんに発生した能登半島大地震では救助救援復興が遅々として進まず、今尚進んでいません。

さて「水の道」の整備にあたり不安な事が。
それは「水の道」を整備しても、その「水の道」を走る『船の乗組員の確保』が出来るのかどうか。

我が国の内航船(日本国内、日本近海を走る船)の乗組員の人手不足並びに高齢化は非常に著しく、このまま何らの手を打たなければ、あと10年もせずに内航船航路は事実上崩壊しかねません。

大東亜戦争最末期、日本国は外航航路のみならず内航航路すら機雷封鎖等(大阪湾も大々的に機雷封鎖されました)により機能不全に至り、経済活動が出来なくなりました。

戦後80年。
今度は人手不足と高齢化により内航航路が機能不全になる日が濃く一個と近づいています。
大東亜戦争でその自らの海を機能不全にされた大阪は、幸いにも今、国政政党の本拠地でもあります。
高校無償化で連立政権と虚々実々の駆け引きをしていますが、それも大事ですが、瀬戸内海の入口、太平洋への出口たる大阪湾を目の前にする国政政党として内航航路維持へ、何事にも不感症で何事にも取り組もうとしない不干渉な連立政権に大至急対策を取るように発破を掛けて欲しいものです。

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