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開幕直前!光と未来が交差する『夜の夢洲』を歩く〜大阪関西万博ナイトビュー・レポート〜



いよいよ開幕直前となった大阪関西万博!
先日からテストランの様子をご紹介していますが、今回は「夜の万博会場」をご紹介したいと思います。個性的なデザインのパビリオンが立ち並ぶ会場ですが、夜になると昼間とは全く異なる表情を見せてくれます。



日が沈むとともに、会場全体が幻想的な光に包まれ、まるで未来都市に迷い込んだかのような感覚に。各パビリオンはそれぞれ趣向を凝らしたライトアップを施しており、光と影のコントラストが建築美をいっそう際立たせています。


夜の会場でひときわ目を引くのが、ドイツパビリオン。コンセプトは日本語の「和(Wa)」に由来する「Wa!」。人と人、人と自然、そして世界との「調和」をテーマに、未来へのヒントを提示する場となっています。

建物は、木材をふんだんに使用した温かみのあるデザインで、日中はナチュラルな雰囲気を感じさせる一方、夜になると繊細な光の演出によって、幻想的で静謐な空間へと一変します。ファサードを照らす柔らかなライトが、木の質感を引き立て、まるで森の中にいるかのような没入感を生み出しています。


ルクセンブルクパビリオンのテーマは「DOKI DOKI(ドキドキ)―ときめくルクセンブルク」。その“ときめき”を最も象徴するのが、山並みのように連なる白い膜屋根です。

大屋根リングに隣接しており、上から見下ろすと、その曲線美が際立ちます。設計を手がけた建築事務所STDMのアルノー・デマイヤー氏は、「軽量化と見栄えの両立を重視し、屋根材に光を通す膜材を選んだ」と語ります。夜になると、この膜屋根が内側から照らされ、柔らかく光を放ちます。静かな闇に浮かぶその姿は、まさに“ドキドキ”を体現する幻想的な光景です。

 



続いてご紹介するのは、サステナビリティの最前線を体現するオランダパビリオンです。テーマは「Common Ground: Creating a new dawn together(コモン グラウンド:新たな幕開けの共創)」。再生可能エネルギーや水素技術を通じて、持続可能な未来社会をどう築くか──その問いを来場者に投げかける意欲的な展示構成となっています。

建物全体は「水」をモチーフとした外装と屋根で包まれており、夜になるとライトアップによって波紋のような光がファサードに浮かび上がります。自然とテクノロジーの融合を象徴するような演出が印象的で、静寂のなかに未来への躍動を感じさせる佇まいです。



そして中央に据えられた巨大な人工太陽「ライジング・サン」は、夜の帳が下りると一層存在感を増し、柔らかな光を放ちながら空間全体を包み込みます。その姿はまるで、暗闇のなかに希望を灯す“第二の夜明け”のよう。万博の夜景において、ひときわ詩的な演出を見せてくれるパビリオンのひとつです。

 


オランダ館の中央に浮かぶ「白いライジング・サン」に対し、夜の夢洲でもうひとつ強い存在感を放っているのが、シンガポールパビリオンの「赤いドリーム・スフィア」です。

直径18.6m、高さ17mのこの巨大な球体は、リサイクルされたアルミニウム2万枚以上を組み合わせて構成されています。表面には、日本の伝統文様「青海波(せいがいは)」を思わせる同心円のうろこ模様が幾重にも重なり合い、まるで波紋のようなリズムと奥行きを持たせています。

夜になると、この赤い球体が内側から柔らかく発光し、周囲をほんのり染め上げるような灯りを放ちます。その光景は、昼間とは打って変わって幻想的で、どこか静かな情熱を感じさせる佇まい。まさに、“小紅点(Little Red Dot)”――世界地図の中で点のように小さくとも、力強いビジョンを掲げるシンガポールを象徴するデザインです。


自然との共生を主題に据えたモナコパビリオンテーマは、「Take Care of Wonder(自然の奇跡を守る)」。建物の外観は、地中海の風景と日本庭園の美意識からインスピレーションを得ており、天に向かって枝を広げる樹木を思わせる軽やかな金属構造が印象的。幹や枝のように伸びるフレームが天蓋状に広がり、訪れた人々にやさしい日差しと風の通り道を提供します。

外装には反射性の金属素材を採用し、昼間は太陽光を受けてきらめき、周囲の緑や光を引き立てます。そして夜になると、その反射が抑えられ、静かな陰影が空間に深みを与えることで、まるで夜の森を歩いているような幻想的な雰囲気に。


アメリカパビリオンの外観は、三角形の木造建物2棟が並び、上部に光を内包したキューブが浮かぶ構成となっています。まるで両腕を広げるような形状は、訪れる人々をやさしく迎え入れる“開かれたアメリカ”を象徴しており、トレイハン・アーキテクツが設計を担当しました。

夜間は、キューブが柔らかく発光し、2面の巨大LEDスクリーンに映し出されるアメリカ各地の映像と相まって、迫力ある光と音の演出が繰り広げられます。映像と音楽に導かれるように、来場者は自然と内部へと誘われ、吹き抜けの中庭とパフォーマンスステージへと続く流れが生まれます。


飯田グループホールディングスと大阪公立大学が共同で出展するパビリオンは、「サステナブル・メビウス」を外観コンセプトに掲げています。“人々が幸せに暮らしたい”という普遍的な願いと、「いのち」への希望を、メビウスの輪に見立てた立体構造で表現しています。

特徴的なのは、外壁全体を覆う特殊加工された西陣織のファブリック。この伝統技術が施された織物は、昼間は落ち着いた光沢を放ちながら、夜になると内側からの照明に反応し、光のグラデーションが織り成す幻想的な表情へと変化します。



ガスパビリオンは、青いガスの炎をモチーフにしたライトアップが印象的です。夜になると、外観が淡いブルーに染まり、まるで静かに燃える炎のような、揺らめきのある光が建物を包み込みます。



特定非営利活動法人ゼリ・ジャパンが手がけるBLUE OCEAN DOMEは、海の豊かさとつながりをテーマにしたパビリオン。その外観は、波間に揺れる水の膜のような半透明のドーム構造が特徴です。



よしもと waraii myraii館「笑顔の球体が灯す、夜の笑いとつながり」。 夜の夢洲に浮かび上がる、直径約20メートルの笑顔の球体「タマー」。​その柔らかな光が、来場者を温かく迎え入れます。


ものすごいシュールな光景に見えました(笑)


韓国パビリオンの巨大LEDビジョンに照らされた大屋根リング。


サプライズで行われたドローンショー。終了後に出口の案内をしてくれました!


最後は暗闇に浮かび上がった東ゲートの様子です。

いよいよ明日、2025年4月13日。
世界最大の祭典『大阪・関西万博』が、ついに開幕します!

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