御堂筋完成100周年をターゲットに「フルモール化」を目指す!御堂筋完成80周年記念事業推進委員会が「御堂筋将来ビジョン」を公表



 

大阪市や各種団体が参加する御堂筋完成80周年記念事業推進委員会御堂筋の完成100周年をターゲットに車道を廃止し「フルモール化」を目指す「御堂筋将来ビジョン」を取り纏め公表しました。大阪のメインストリートである御堂筋は、阪急前交差点~難波西口交差点にいたる幅員44m、延長4.2kmの道路で、大阪一の業務集積地区を串刺しにする、まさに大阪都心の大動脈です。御堂筋は2037年頃実現の長期目標を掲げ、段階的に「フルモール化」を目指す事になりました。

【出典元】
御堂筋将来ビジョン1(PDF形式, 1.94MB)
御堂筋将来ビジョン2(PDF形式, 1.54MB)
御堂筋将来ビジョン3(PDF形式, 1.74MB)

※ひでゆき さんから情報を頂きました、ありがとうございました!

 

 

 

側道の歩行者空間化はモデル事業が完成済み


御堂筋の側道の歩道化については、先行して「千日前通以南(難波交差点~難波西口交差点間)の東側街区」がモデル事業として整備済です。側道を閉鎖し自転車走行空間を設置、歩行者通行空間も本線側に拡張されました。
 

御堂筋の道路空間再編に向けたモデル事業「千日前通以南(難波交差点~難波西口交差点間)の東側街区」がついに開通!


 

 

世界の都市間競争に打ち勝つ為に大胆な都心空間の再編を実施

御堂筋にはオフィスビルの他、ブランドショップや百貨店が立ち並び新たな魅力を創出しています。大阪市は、都心部を貫く御堂筋を人中心のストリートに空間再編する事をきっかけに「都市構造のリノベーションを推進する」としています。モデルとなるのは、ニューヨーク市のブロードウェイや、メルボルン市のスワンストンストリート。世界の主要都市では都市間競争に打ち勝つべく、クリマ中心の道路空間から、多用な利用者が共存する道路空間に再編されています。

 



 

 

 

 

 

段階的な空間再編

将来の「フルモール化」の実現を目指し、ファースト・ステップとして側道の歩行者空間化が行われます。短期目標は千日前通りから道頓堀川区間。東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年を目指し整備が行われます。中期目標は道頓堀以北。2025年の万博(招致活動中)が行われる2025年を完成目標としています。


御堂筋の側道2車線を廃止して歩道として開放する提言案がまとまる。大阪都心のメインストリートはクルマから人へ。


 

 

 

ファースト・ステップは「側道の歩行者空間化」

御堂筋の新景観基準に沿って建替えられたビルの歩道周辺の様子です。歩道境界線からビル壁面を4mセットバックさせる事で非常に広々とした空間が生まれました。これに側道空間が加われば「御堂筋パーク」とった感じの公園の様なメインストリートが都心のど真ん中に誕生する事になります。

 



 

 

 

 

 

 



こちらは、瓦斯ビル周辺の側道を歩道化した完成イメージ図です。ビルは全て新景観基準に準拠し4mセットバックして描かれています。これだけでも相当なインパクトがあると思うのですが・・・。

 

 

 

 

 



車道を廃止しフルモール化した瓦斯ビル付近の様子です。これが実現すると本当に凄いですね。フルモール化は20年ほど先の長期目標なので、本当に実現するかは未知数です。ただ、側道の歩道化はフルモール化に比べれば現実的なので、2025年頃には実現するのではないでしょうか。フルモール化については、クルマはどうするの?周辺道路の渋滞が激しくならない?荷降ろし、搬入はどうする?などなど、素朴な疑問が直ぐに浮かんできます。

賛否両論巻き起きる事が確実なプランですが、僕は「御堂筋は生まれた時からイノベーションの源の様なストリート」だと思っています。今回のある意味、破天荒なプランは、次世代の御堂筋の姿を示しているのかもしれません。