大阪のオフィスビルの需給逼迫。オールグレード空室率は1.9%、大阪グレードA賃料は調査開始以来の高値に。CBRE


CBREは2018年10月23日、2018年第3四半期(Q3)の全国13都市オフィスビル市場動向を発表しました。大阪のグレードA空室率は対前期比+0.7ポイントの0.9%、ただし賃料は調査開始以来の高値を更新するなど、依然としてオフィスの需要と供給のミスマッチが続いており、空室がほとんどない状態です。今期は1年ぶりの新規供給(なんばスカイオの開業)があったものの、需給逼迫の解消にはつながりませんでした。旺盛な新規開設や拡張ニーズに対して深刻な受け皿不足が続いています。

 

【出展元】
CBREが全国13都市のオフィスビル市場動向(2018年第3四半期)を発表

 

 

 

 



各都市のオフィス空室率と、想定成約賃料の一覧です。東京は異常なほどなオフィスの建設ラッシュが続いていますが、グレードAで空室率が0.9%、想定成約賃料は3.7万円/坪の水準は驚異的です。名古屋は名駅前に大量のオフィスビルが建設されましたが、それらの床が埋まりオールグレードの空室率は1.4%、グレードAの賃料は2.57万円/坪となっています。市場規模の差はありますが、グレードAの想定賃料が大阪(2,36万円/坪)よりも名古屋の方が高くなってるのが驚きです。

 

 

 

 

 

 

 

 



 

大阪都心部のオフィスビルはオールグレードで空室率が1.9%となっており、移転、増設、進出が出来ない状態となっています。一方、なんばスカイオは稼働率80%で開業したとの事ですが、残り20%の空き床面積でAグレード全体の空室率が0.7ポイントも上がってしまう所に大阪のオフィス需要のパイの小ささを実感してしまいました。ただ、現在の状況は需給バランスが崩れているにで、スカイオ規模のオフィスビルが年2〜3棟づつ程度建設され、それが新規進出企業やオフィスの増床などで消化され続ける程度に、オフィスの総需要が伸びて欲しい所です。ペンシル型ビジホの乱立も、そろそろピークを迎える頃なので、次はオフィスビルの新規案件とハイグレードの大規模ホテル案件が出てきて欲しいですね。