堺市は、2021年3月30日に、世界文化遺産の大山古墳(仁徳天皇陵古墳)を上空から眺めるガス気球の計画「堺市ガス気球整備及び運営事業」ついて、気球整備及び運営事業の優先交渉権者を決定したと発表しました!
公募には2社から応募があり、クロスプロジェクトグループ アドバンス、栗生総合計画事務所らの企業グループが選定されました。今後、専用の気球製造や試運転などの準備期間を経て2021年8月下旬にも気球の運行を開始する予定です。
【出展元】
→堺市ガス気球整備及び運営事業の優先交渉権者が決定しました
→大仙公園にガス気球を整備・運営する事業者を募集
→大型係留気球 Aero30NG
見せ方が課題だった大きすぎる大山古墳(仁徳天皇陵古墳)
百舌鳥古墳群にある大山古墳(仁徳天皇陵古墳)は、エジプトのクフ王のピラミッド、秦の始皇帝陵とともに世界三大墳墓の一つに数えられる世界遺産ですが古墳全体の長さが最大840m、1周2.7kmもある為、地上からは全体像が分からず見せ方が長年の課題となっていました。その為、堺市は百舌鳥古墳群や堺の街並みを眺望し歴史的な価値や雄大さなどの魅力を体感できるよう、大仙公園内に試行的に係留式のガス気球を整備し、運営する事業者を公募する事にしました。
ガス気球を整備し上空から眺められる様に
出典:http://www.aeronauts.net/01topics/img/Presentation-AERO30NG-UK-18122015.pdf
堺市の気球による遊覧事業は、ヘリウムガスを使用しワイヤーで繋がれた20~30人乗りの係留式の気球を最高で120mの上空に浮かべ、世界文化遺産の大山古墳(仁徳天皇陵古墳)を上空から眺める事を可能にするものです。整備に当たっては、樹木の伐採を最小限に留めるとともに、地盤を極力掘らない事とし周辺環境との調和が図られます。出典:http://www.aeronauts.net/01topics/img/Presentation-AERO30NG-UK-18122015.pdf
気球の飛行時間は海外での事例が多い15~20分を参考にし、料金は「できれば3000円、高くても4000円以内に」と永藤英機市長は語りました。今後、8月にも気球の運航を開始し、1年の試行期間中に周辺住民や利用者の反応、景観への影響、世界遺産のPR効果などを調査、事業を続けるかどうかを判断する予定です。乗り切れないほど人気がで欲しい!
出典:http://www.aeronauts.net/01topics/img/Presentation-AERO30NG-UK-18122015.pdf
係留式のガス気球はヘリコプターやセスナ機に比べると低騒音で環境負荷が少ない乗り物です。懸念点は気球の安全性で、風雨などの天候に左右されやすい事が上げられます。また、気球の定員は最大で30名ほどで処理能力は小さい乗り物です。1フライト15分、乗り降りに5分かかると仮定すると1時間に3フライト=最大90名/時が乗車定員となります。出典:http://www.aeronauts.net/01topics/img/Presentation-AERO30NG-UK-18122015.pdf
ここからは取らぬ狸の皮算用ですが、AM10時から18時までの8時間稼働した場合、乗車率100%で720人/日が最大処理能力となります。客単価@4000円の場合、288万円/日、30日で8460万円の売上げとなります。もちろん1ヶ月間完全100%稼働は不可能なので、仮に乗車率を30%だった場合、月の売上げは2592万円となります。気球のイニシャル・ランニングコストは不明ですが、稼働率30%が達成できれば採算ベースに載せられる気がします。気球の人気が高まると定員不足が顕著化する可能性があり、その場合は気球を設置する「気球ステーション」を複数箇所増設し、キャパシティを広げる必要が出てきそうです。出典:http://www.aeronauts.net/01topics/img/Presentation-AERO30NG-UK-18122015.pdf
気球に乗って壮大な大仙古墳を眼下に見下ろし古代ロマンに思いをはせる・・。実に楽しそうなアクティビティーになる予感がします。将来的に古墳の東西南北の4カ所に気球ステーションを設けても、乗り切れないほどお客さんが押し寄せてくる、コロナ禍が落ち着いた頃には、それぐらい人気が出る事を期待したいと思いました。
世界一の墳墓を眺める仕掛けとしては当初計画されていたタワーのような施設よりいいと思います。気球内での適切なガイドなどソフト面での充実を図れれば唯一無二の体験ができるアクティビティとして話題になり、人気を呼べるのでは。
人気は出るような気がします。古墳も綺麗に見えますが、市街地の景色もよく見えそうです。
ただ、一番重要なのは記事にあるように安全性ですよね。とにかく安全運転を確立して、他地域でも取り入れられるくらいの勢いの人気になってほしいです。