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北海道苫小牧市に日本最大級300MWのデータセンターを建設!ソフトバンクとIDCフロンティア、政府が300億円補助


出展:ソフトバンク

ソフトバンクと子会社のIDCフロンティアは2023年11月7日付のニュースリリースで、地方にデータセンターの新規拠点を整備するあたり、経済産業省が一部の費用を支援する、令和5年度「データセンター地方拠点整備事業費補助金」の公募で、ソフトバンクとIDCフロンティアが整備事業者として採択されたと発表しました!

北海道苫小牧市に新設するデータセンターは、データ処理と電力消費を全国に分散する、ソフトバンクの次世代社会インフラ構想の要となる「Core Brain(コアブレイン)」として構築し、まずは50MW規模のデータセンターを、2026年度に開業することを目指し、将来的に敷地面積が国内最大規模の70万㎡、受電容量300MW超まで拡大する見込みです。

また、高いデータ処理能力を有する大規模な計算基盤環境を今後新たに構築して、生成AIの開発およびその他のAI関連事業に活用する他、社外からのさまざまな利用ニーズに応えるため、大学や研究機関、企業などに幅広く提供していく予定です。

【出典元】
次世代社会インフラ構想の要となる 大規模な計算基盤を備えたデータセンター 「Core Brain」を構築
経済産業省、ソフトバンクのデータセンターに300億円補助 – 日本経済新聞 (nikkei.com)

 


出典:日本政策投資銀行

今後、生成AI(人工知能)の普及が進むことにより、データ処理やデータ処理に必要な電力需要の急増が見込まれる一方で、現在は国内のデータセンターの約6割が東京圏に集中しており、データセンターのレジリエンスの強化や電力負荷の分散などが求められています。経産省はデータセンターの地方分散を目指しており、事業者を公募していました。今回、ソフトバンクが北海道苫小牧市に建設するデータセンターの整備費用650億円超のうち最大300億円を補助する事になりました。

 


出展:ソフトバンク

データセンターで使用する電力は、ソフトバンクの子会社で小売電気事業者のSBパワー株式会社および北海道電力から供給を受けて、北海道内の再生可能エネルギーを100%利用する、地産地消型のグリーンデータセンターとして運用を行う予定。

ソフトバンクは、経営理念である「情報革命で人々を幸せに」の実現に向けて、デジタル社会の発展に不可欠な次世代社会インフラを提供するという長期ビジョンを20235月に発表しており、この次世代社会インフラの構築に向けて、将来必要になるデータセンターおよび計算基盤環境の整備、データセンターの運用に必要な再生可能エネルギーの調達を進めていくとしています。

 


出展:ソフトバンク

完成予想パースを見ると全体構想が300MW、建屋が12棟描かれているので単純計算で1棟が25MW、初期開発では2棟が建設されると思われます。またラピダスの半導体工場とは異なり、広い敷地を生かしたシンプルな建屋にする事でコストを抑える設計である事が伺えます。

ソフトバンクは政商と言われる事がありますが、今回も「世の中のトレンド」+「市場規模」+「政府からの補助金」=収益が見込めるか否か?を鋭く嗅ぎ分けて、資金力にものを言わせて一気に市場を取りに行く、まさに投資活動といえる動きを見せています。このあたりのフットワークの軽さはシンプルに凄いと思います。

今後の課題としては、ラピダスの半導体工場建設が札幌都心部の再開発に影響を及ぼすほどの資材不足・人手不足である事、原子力発電所が再稼働していない状況で、火力発電所の老朽化が進んでいる事から、電力の安定供給ができるのか?という点が上げられます。さらにデータセンターを管理するIT技術者の確保と居住地も課題になりそうです。

計画概要

所在地:〒059-1362 北海道苫小牧市柏原付近
敷地面積:70万㎡
受電容量:300MW ※初期段階として50MW規模を開発
開業:1期開発2026年度、全体完成時期は未定

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