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高級ブランド集積地の平均賃料、1位:銀座、2位:心斎橋。CBREジャパンリテールマーケットビュー2024年第1四半期



事業用不動産サービス大手 CBREは、2024年5月10日にジャパンリテールマーケットビュー 2024年第1四半期を発表しました!

ハイストリートとは、都心の目抜き通りで、路面店舗が集積するエリアを指し、CBREは、さらに「プライムエリア」と「セカンダリーエリア」に分類しています。国内の主なハイストリートは、銀座、表参道原宿、新宿、渋谷、心斎橋、梅田、京都、神戸天神の10箇所。今回の調査では、空室率は9エリア中6エリアで前期から低下、平均賃料は10エリア中7エリアで上昇しました。賃料がコロナ前の水準を上回ったハイストリートは京都の1エリアが増え、計4エリア(銀座、心斎橋、京都、神戸)となりました。

空室率低下が最も大きかったのは渋谷で、対前期比3.4ポイント低下。スポーツブランドやジュエリーなど多様な業態の出店が空室消化に寄与した。また、賃料上昇が最も大きかった京都は同14.0%上昇しました。訪日外国人の人流増加で出店意欲が高まっていることが主な要因です。

【出典元】
CBRE>MARKETVIEW | JAPAN RETAIL | 2024年第1四半期


空室率低下が最も大きかったのは渋谷で、対前期比3.4ポイント低下。スポーツブランドやジュエリーなど多様な業態の出店が空室消化に寄与した。また、賃料上昇が最も大きかった京都は同14.0%上昇しました。訪日外国人の人流増加で出店意欲が高まっていることが主な要因です。

空室消化の牽引役は、アウトトドア・スポーツやファッション、ラグジュアリーブランドです。特にアウトトドア・スポーツの出店意欲は高く、ニーズは全国のハイストリートに広がり、面積規模も比較的大きい傾向にあります。

全国的に需給バランスはタイトで、空室率が1%以下となったハイストリートは3エリアとなった。今後、空室の減少により出店の動きは鈍化する可能性はあるものの、出店意欲は旺盛なことから賃料の上昇傾向は続くだろう。

 


全国のハイストリートの平均賃料(円/坪)

1位:銀座(¥263,000)
2位:心斎橋(¥244,000)
3位:表参道・原宿(¥200,800)
4位:新宿(¥170,000)
5位:渋谷(¥139,000)
6位:梅田(¥123,000)
7位:京都(¥110,000)
8位:神戸(¥109,500)
9位:栄(¥71,000)
10位:天神(¥58,200)

銀座



銀座の空室率は対前期比1.8ポイント低下の1.0%で、2017年Q1の0.8%に次ぐ低 い水準でした。一方で、平均賃料は対前期比横ばいの263,000円/坪となりました。今後の見通しは、1年後の平均賃料は今期に対して+1.6%、対2019年Q4比で3.5%上回ると予想されます。空室が限られる中で複数の入居希望者が競合する案件が増加する可能性が高まっています。

表参道・原宿の空室率は対前期 比1.1ポイント低下の1.8%。平均賃料は対前期比1.0%上昇の200,800円/坪。通行量が回復した竹下通りで出店意欲が高まったことが主因。新宿の空室率は対前期比0.3ポイント低下の5.5%。平均賃料は9期連続横ばいの 170,000円/坪。渋谷の空室率は対前期比3.4ポイント低下の0.4%と、東京のハイスト リートで最も低い水準でした。平均賃料は対前期比3.4%増の139,000円/坪で、2023年Q3 以降3期連続で上昇しました。

心斎橋・梅田


心斎橋は、コロナ禍からの回復ぶりが目覚ましく、Q1 2023の164,000から約1.5倍上昇し、1位の銀座に肉薄する水準となりました。平均賃料は244,000円/坪で、対前期比+8.0%と5期連続で上昇。コロナ禍直前(2019年Q4、198,000円/坪)に対して +23.2%の水準。賃料上昇の主因は、心斎橋筋に対するスポーツブランドやストリート系アパレルの出店ニーズと、インバウンド需要の取り込みを目的とする道頓堀に対する出店ニーズで、これらが周辺相場を押し上げました。

梅田の今期の 平均賃料は123,000円/坪と、対前期比7.9%上昇しました。現状では梅田駅周辺のハイストリートに募集区画はありませんが、スポーツブランドやキャラクターグッズなど同エリアを選好するリテーラーの賃料負担力が高まっているため、賃料相場は上昇傾向 にあります。

京都・神戸



京都の平均賃料は110,000円/坪で対前期比14.0%上昇。コロ ナ禍直前(2019年Q4、100,000円/坪)に対して+10.0%の水準となった。今期は四条 通りのほぼ全域で賃料相場は上昇。訪日外国人の人流増加に伴い、出店意欲が高 まっていることが背景にあります。

神戸の平均賃料は109,500円/坪で、対前期比4.8%上昇。コロナ禍直前(2019年Q4、 95,000円/坪)に対して+15.3%の水準となった。前期と同様、旧居留地エリアを中 心としたラグジュアリーブランドの高い出店ニーズがみられていることが背景にあります。

 

栄・天神


名古屋:栄は空室率が0%の状態が続き、既存物件の募集区画は枯渇しているため、需要は長らく潜在化しています。福岡:天神は、インンバウンド向けの食物販がオープンしたことによる空室消化が進み、平均賃料は58,200円/坪 、対前期比+3.6%と2期連続で上昇しました。

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