関西国際空港 第2ターミナルビル(国際線)が2017年1月28日に開業!国際線移転後の第2ターミナル(国内線)の状況 17.01

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関西国際空港のLCC専用となる第2ターミナルビル(国際線)が2017年01月28日に開業しました!新関西国際会社は2015年6月22日に、第2ターミナルビル(旧称第3ターミナル)の着工式を行いました。第2ターミナルビル(国際線)は当初2017年3月の完成予定でしたが、春節祭に合わせる為、2ヶ月前倒しの開業となりました。今回の増床部分の開業により、LCC専用として先に整備された第2ターミナルビル(T2)の名称は、第2ターミナルビル(国内線)となりました。





【過去記事】
関西国際空港のLCC専用第3ターミナルビル(T3)の建設状況 16.08
関西国際空港のLCC専用第3ターミナルビル(T3)の建設状況 16.01

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関西国際空港-第2ターミナルビル(T2)








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今回の増床部分の完成により、関西国際空港のLCC専用ターミナルビルの容量は、延べ床面積約6.3万平米、スポット数20、年間処理能力は現在の約2倍となる800万人まで増強されました。








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【出典元】→関西エアポート社・ニュースリリース(PDF)



従来部分と増床部分の見取り図です。手前の青色の部分が増床部で、国際線部分が大幅に拡張された事が解ります。関西国際空港第2ターミナルは造りは簡素なLCC専用ターミナルビルですが、規模的には地方都市の拠点空港並みの規模・能力となりました。













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関西国際空港第2ターミナルビル増床部開業のレポート2回目の今回は、国際線が増床部分に移転した第2ターミナル(国内線)の様子です。













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内部の様子です。写真手前左側が旧国際線チェックインカウンターです。今回の移転によって現在は閉鎖されており、殺風景な印象になりました。










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この旧国際線部分は、これから改装工事が行われる予定となっており、数カ月後には、また異なった表情を見せる事になります。














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反対側を見たカットです。前回ご紹介した、増床部分に比べると天井が高く、開放感はこちらの方がかなり上ですね。














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ピーチアビエーションの国内線チェックインカウンター付近の様子です。ピーチアビエーションは好調を維持しており、多くの旅客で賑わっていました。














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今回の増床部分のオープンに伴い、第2ターミナルのリムジンバス乗り場も拡張されました。















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リムジンバス乗り場のレイアウト図です。駐車場を取り巻くロータリー側に島式の乗り場が増設され、バス乗り場は10バースとなりました。














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ターミナルビル側のバス乗り場の様子です。案内サイン類も刷新され見やすくなりました。















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増設された島式のバス乗り場の様子です。簡素ですがの防風スクリーンも設置されています。















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島式のバスのりばに向かいます。この通路を真っ直ぐ行けば、増床部分の国際線と到着口に到達します。














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反対側から見た、島式のバスのりばの様子です。














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島式のバスのりばの様子です。こちらもメチャクチャ簡素な造りになっていました。凄い徹底ぶりですね。














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増床部分の開業により国際線が移転した、第2ターミナル(国内線)。移転後直後とあって、ガランとした雰囲気ですが、これから行われる改装によって、国内線のキャパシティも大きく向上する事が出来そうです。関空の問題点は、当初のコンセプトであった際内乗り継ぎハブとして機能しておらず、国内線があまりに貧弱な事、欧州路線など長距離路線のネットワークが貧弱な事があげられます。





まずは、絶好調の短距離国際線をこのまま伸ばし、年間旅客数を3000万人まで増やし、世界レベルで大規模空港と呼べる段階まで成長させる、その後、JAL、ANAには頼らず、他のキャリアによる国内線ネットワークの充実を図る、今後はB787など新世代機の普及により、LCC会社でも現在よりも長距離路線が設定可能になる事に期待し、ジワジワネットワークを広げる、といったシナリオが脳裏をよぎりましたが、どうなる事でしょうか。










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国際線の混雑が問題視される中、ガラガラ状態が続く関空第1ターミナル国内線搭乗ロビー。空港の超一等地だけがガラガラという異常な状態が現在の関空の問題点を浮き彫りにしている




世界屈指の経済規模を誇る、近畿圏2000万人の長距離国際線需要で関空の欧米路線がささえられないのは、JAL、ANAの日系2大キャリアが羽田・成田での乗り継ぎを前提としたネットワークを構築しており、近畿圏の長距離旅客をドンドン東京に運ばれている状況があるからです。これは、旅行会社のツアーパンフレットを見れば一目瞭然です。伊丹→成田便などはある種驚きの路線です。関西国際空港目線で見ると、この歪なネットワーク構築には、羽田の発着枠の配分といった利権的な絡みと国交省の方針が絡んでいるので、正直、JAL、ANAの日系キャリアは今後も全く期待出来そうにありません。









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そんな状況の中、関西国際空港は欧米路線など、長距離国際線の拡充をどうはかって行くか?関西エアポート会社を運営する、ヴァンシの手腕が問われる所ですが、まずは伸ばせる所を最優先で強化する事が経営上は効率が良いので、しばらくは、現在の「短距離国際線客の増客」の路線で突っ走り、3000万人/年の旅客数を突破させる事が当面の目標だと思います。