JRゆめ咲線の桜島駅1番ホームでは、JR西日本が開発を進めてきたロープを昇降させる、ロープ昇降式ホーム柵の実証実績が行われています。ロープ式ホーム柵は、ホームドアの代わりにロープを設置し、列車のドアが開く際にロープを上昇させる方式のホーム柵です。従来型の可動式ホーム柵はドアの位置や枚数が異なる列車が混在する線区での導入が難しいことから、同社はロープ式の導入に向けた検討を進めてきました。

ロープ式ホーム柵はスレンレス製の5本のロープを高さ50cm~120の高さに張ることで利用者の線路への転落を防ぎ、電車が到着するとロープを約2mの高さに上げる仕組みです。

昇降機の様子です。パッと見は普通のホームドアのユニットの一部に見えます。よく見ると赤外線センサーの穴がいっぱい空いてます。

ロープをアップで。ステンレス製の頑丈なロープなのでハサミで切ることは不可能です。ロープの幅も狭いので首を突っ込む事も無理そうです。また、ロープに指1本でも触れると「ロープに触らないで下さい!」と昇降ユニットからアナウンスが流れて怒られます(笑)センサーの精度は相当高いようです。

電車が入線してきました。ロープ式ホーム柵と電車の位置、高さはこんな感じになります。

ピロリンピロリン!と軽快なブザーと共に予想外の早さでロープがせり上がりました!上昇した時のロープの高さは約2mなので、バレーやバスケットボールの選手などの高身長の人意外が頭をぶつける心配はほとんど無いと思います。

昇降ユニットから「ニョキッ!」とせり上がったロープを支える支柱の様子です。

ユニットの一部は2台が合体したタイプとなっています。

車両とロープ式ホーム柵の高さ関係がよく分かるアングルです。
動画も撮ってきました!まずは上昇編。意外に高速な動作に驚きました。
続いては下降編。ピロリン、ピロリン!

JRゆめ咲線桜島駅1番ホームで実証実験が行われている「ロープ式ホーム柵」。今回取材した時はホーム上に8名ほどの監視員の方が張り付いており、中々厳重な警備体勢でした。ホーム柵自体は3ドア車と4ドア車が混在するJR西日本の実情に合わせたシステムだと思います。現在でも相当完成度が高いと思いますが、いろいろ問題点もありそうです。この実証実験は春頃まで行われる予定で、本格導入に向けて各種データ収集が行われるとの事です。


