【大阪IR】IR大手のMGM「日本への投資継続」を表明。大阪IR実現に向けて引き続き注力


新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、各地のIR施設が営業を取りやめるなど、IRへオペレーターの事業環境が悪化していますが、大阪IRへの参入を目指している米MGMリゾーツ・インターナショナルは、米国時間4月30日に開催された202013月期の決算会見で「日本への投資を継続し、IR実現に注力する」と表明しました。

また、暫定最高経営責任者(CEO)のビル・ホーンバックル氏は、大阪IRについて、日本政府が緊急事態宣言を1カ月程度延長する方針を踏まえ、IR事業者を決めるスケジュールがさらに遅れる懸念を表明。大阪府・市への提案書の提出が7月から20年末にずれ込む可能性を示唆しました。

 

 


出典:MGM Resorts International

2014年に東京で行われた「みずほインベストメントコンファレンス」でMGMリゾーツのビル・ホーンバックル社長は、「MGM大阪」のプレゼンテーションを行い、6年以上前から今日に至るまでMGMは大阪IRへの参入を目指して注力を続けてきました。

MGMは大阪IRの唯一の参入希望者として残りましたが、粘り強いIR誘致の取り組みによって、大阪が誰もが認める日本のトップ候補地として認知されるに至りました。

大阪は2025年の5月から11月まで大阪で開催する万博に間に合うようIRをオープンを希望していますが、スケジュールはさらに後ろ倒しになる可能性が高く、MGMが日本でIRを実現するまで、まだ6年程度、初回のプレゼンテーションから12年もの時間が流れる事になります。下記の記事は2014年に作成した物です。あれから6年も経っています・・。

 

カジノを設置したIR(統合型リゾート)の候補地は夢洲が有力、投資額は5000億円以上!



 

 

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長い時間の間に経営環境は変化を続け、今回のコロナパンデミックの様なブラック・スワンイベントが発生しました。大阪IRに対するMGMの懸念点として、長期間会長兼CEOを務めたジム・ムーレン氏が辞任、ラスベガス資産の売却が示す財務上の問題、コロナパンデミックが財務状況に悪影響を与え投資規模が縮小される等があります。しかし、MGMが「引き続き大阪IRに注力」との表明を出してくれた事でIR実現への道がまだ途切れていない事がわかりました。

今回のコロナパンデミックにより日本版IRに参入するIRオペレータが全て撤退し、金の卵を産むはずだった鶏を、またしてもも殺してしまう、最悪の事態はなんとか避けられるかのもしれません。

 

 

MGMリゾーツ


時価総額

160億米ドル

本拠地

米国ラスベガス

主要施設

• MGMグランド
ベラージオ
マンダレイ・ベイ

開発希望地

大阪

主要人物

ジム・ムーレン(会長兼CEO)
ビル・ホーンバックル(社長)
ブライアン・サンドバル(グローバル・デベロップメント部門プレジデント)
エド・バワーズ(日本MGM リゾーツCEO)