追手門学院大学は教育・研究力向上のための経営基盤の安定化と学部多様性の確保によるイノベーション創出を目指し、2022年4月から6年間の中期計画『第Ⅳ期中期経営戦略』を策定しました。
中期経営戦略の柱になるのが、既存学部のキャンパス配置の見直です。茨木総持寺キャンパスに新校舎を建設し、大半の学部・大学院および本部機能を集約する『キャンパスの再編』で、2025年4月から茨木総持寺キャンパスを拠点化する計画です。
追手門学院大学は、すでにソフト面では2021年より学生の学びを個別最適化する教育DXの取り組みを、文部科学省の「教育高度化事業」の採択を受けて全国に先駆けて進めており、ハード面も整備することで全国のモデルとなる一大学術・教育拠点へと進化を図る方針です。
【出展元】
→追手門学院大学>追大総持寺キャンパス 2025年に拠点集約•新施設計画
2025年4月時点での学部・大学院配置計画
【ポイント】
・2022年4月~2028年3月までの第Ⅳ期中期経営戦略を策定
・経営基盤の安定化、イノベーション創出に向けた学部の多様化および規模の拡大
・茨木総持寺キャンパスに新校舎を建設(総持寺キャンパスⅡ期計画)
・既存学部は2025年に心理学部(2~4年次)
・大学院心理学研究科以外を茨木総持寺キャンパス集約
・教育DXの取り組みを2021年より展開中
・茨木総持寺キャンパスを拠点化し、全国のモデルとなる一大学術・教育拠点へと進化を図る
総持寺キャンパスⅡ期計画
2019年に開設したアカデミックアーク(Ⅰ期棟)の東側に、地上6階建て南北に約250mの新校舎(Ⅱ期棟)を建設し、2025年を目処に茨木総持寺キャンパスの拠点化を行う計画です。
新校舎はRC造、地上6階建て、高さ約22m、延床面積:約4万4千㎡ の規模で、南北に約250mの長さがある大規模な校舎となります。2022年10月にも建設工事に着手し、2024年10月に竣工予定で、2025年4月時点の茨木総持寺キャンパスは約8000人規模の拠点になる予定です。
新校舎は学生が学ぶ教室や、研究室、様々な学びと交流を促すエリアを協働空間として同じフロアに配置することで、学生同士の主体的な学びを促進し、学生と教職員が互いに「学びあい、教えあい」交流することによって、新たなアイデアを生み出しイノベーションが創出する環境を目指します。
1階部分は、地域や社会との協働の場として広いフリースペースと600人収容のホールを設けます。また、2階~5階は中教室および小教室、研究室、自由に議論や発表が可能な交流エリアを同じ空間に配置します。6階には事務機能を集約配置し、職員の業務エリアのフリーアドレス化と合わせて、イノベーションの創出拠点として職員の働き方も改革していく予定です。
駅から徒歩圏の茨木総持寺キャンパス
従来の拠点である茨木安威キャンパスは鉄道駅から離れた立地で、「JR茨木」「阪急茨木市」駅から無料直通バスで約20分ほどかかかります。それに対して総持寺キャンパスは、JR京都線 JR総持寺駅から徒歩約10分程度の立地であり、交通アクセスに優れています。また、JR総持寺駅から大阪駅まで19分、京都駅まで23分ほどで到達出来ます。
選ばれる大学を目指して都心回帰の流れ
近畿圏では私立大学の都心回帰が相次いでいます。2007年に神戸学院大学がポートアイランドキャンパスを開設、2010年に関西大学がJR高槻駅前の再開発エリアにキャンパスを開設、2015年4月に立命館大学がJR茨木駅近くに新キャンパスを設けました。今回ご紹介している大手門大学は2019年4月に茨木総持寺キャンパスを開設、2025年には大阪公立大学が森之宮キャンパスを開設する予定となっています。この流れは、一定面積以上の工場(原則1,000m2以上)、大学の新設・増設などを制限していた工場等立地制限法が2002年7月に廃止され、制限区域内でのキャンパス開設が可能になった事、受験人口が減るなか、交通利便性に優れた通いやすい都心型のキャンパスを開設する事で「選ばれる大学」として大学間競争に打ち勝つ狙いがあります。
計画概要
名称:(仮称)学校法人大手門学院 総持寺キャンパスII期計画
所在地:大阪府茨木市太田東芝町1-1 茨木総持寺キャンパス内
構造:RC造
用途:大学、図書館
規模:地上6階
高さ:
敷地面積:64,415.05m²
建築面積:10,393.49m² ※既存:14465.03㎡
延床面積:44,662.57m² ※既存:35941.75㎡ ※建物全長 南北に約250m
建築主:学校法人 追手門学院
設計者:奥村組
施工者:未定
着工:2022年10月
竣工:2024年10月
2022年8月の様子
現地の様子です。新校舎はACADEMIC-ARK(アカデミックアーク)の東側にある細長い敷地に建てられます。
ACADEMIC-ARK(アカデミックアーク)の手間にある空地が新校舎の計画地です。相当な広さがある事が解ります。
計画地北側の様子です。奥に見える建物は、追手門学院中学校・高等学校の校舎です。
最後は計画地を北東側から見た様子です。新校舎は幅約250mに及ぶ大規模な建物になります。
未来を切り開く人材育成/追手門学院 茨木総持寺キャンパスII期棟起工/24年10月の竣工目指す(建設工業新聞)
https://www.kensetsunews.com/archives/743704
追手門学院茨木総持寺キャンパス新校舎(II期棟)の起工式が4日、大阪府茨木市の建設地で開かれた。