「旅する空港」へ――福岡空港に商業・ホテル・交通機能を統合した複合施設が誕生へ
福岡空港では、2025年4月に国内線ターミナルビルの増改築とともに、地上11階建て・延床面積約40,000㎡の複合施設の建設が始まりました。商業施設、ホテル、バスターミナルを集約した新施設は、2027年夏のグランドオープンを予定しています。コンセプトは「旅する空港」。福岡・九州の地域性とアジアの多様性を融合させ、空港にいながら非日常を体感できる空間を目指します。地方空港の常識を覆す――福岡空港が挑むスケール拡張と機能強化

この複合施設整備は、福岡国際空港株式会社が総事業費約450億円を投じて推進する大規模再整備プロジェクトです。国内線ターミナル(地下2階・地上5階建、延床面積約128,000㎡)の改修と新設棟(約40,000㎡)の整備を一体で進めており、設計は梓設計・隈研吾建築都市設計事務所・西日本技術開発JV、施工は大成建設が担います。
さらに国際線ターミナルも約142,000㎡へ拡張予定で、将来的には空港全体で延床面積約310,000㎡となる見込みです。これは地方空港の枠を大きく超え、都市型空港としての地位を確かなものにするインパクトを持っています。また、2025年3月には第2滑走路が供用開始されており、発着便数の増加や航空ネットワークの拡充によって、空港の機能強化がすでに進行中です。これにより将来的な国際線の増便や、新規航空路線の誘致にも柔軟に対応できる体制が整いつつあります。
都市と空港を最短距離でつなぐ――進化する福岡の空の玄関口

1階には路線・高速バスのバスターミナルを新設し、空港と都市圏とのアクセスが強化されます。さらに国内線・国際線間を結ぶ専用シャトルバス道路も整備され、2階には乗降場と待合スペースを配置。移動時間は約5分へと短縮され、ターミナル間の乗継利便性が大きく向上します。これにより、福岡空港は単なる“空の玄関口”から、“都市のハブ”としての役割を一層強めることになります。
空港がショッピングシティに――国内最大級の商業空間が誕生

複合施設の完成により、保安検査場通過前の店舗数は約180店舗増加し、既存施設と合わせて約270店舗に達します。これは国内空港最大級の規模であり、空港利用者に限らず、地元住民や観光客にも開かれた新たな都市型商業空間が誕生することになります。
1階から4階まではテーマ性を持った構成が魅力です。1階は「旅の準備と日常」、2階は「食と土産」、3階は「日本キャラクター・体験型コンテンツ」、4階には約8,000㎡の「アジアンフードフロア」を展開。訪れるだけでも楽しめる構成となっており、中央には1階から4階を貫く大階段も整備され、回遊性も意識された設計です。
滞在そのものが目的に――空港直結ホテルで過ごす非日常

5〜11階には、西鉄グループ初の空港直結型ホテル「ソラリア西鉄ホテル福岡エアポート(仮称)」が開業予定です。総客室数165室、上層階からは滑走路を望む眺望が広がり、大浴場やサウナ、フィットネス、ミーティングスペースも備えた多機能型ホテルです。空港利用者だけでなく、博多駅まで約5分、天神駅まで約11分という都市アクセスの良さを活かし、ビジネスや観光、トランジット需要にも幅広く対応します。
羽田・伊丹を超える利便性へ――福岡空港の真価とは

今回の複合施設整備によって、福岡空港は国内の主要空港と比べても独自の競争力を有する空港へと進化しつつあります。福岡空港は都心から地下鉄で約10分圏内という抜群の立地にあり、羽田や伊丹をも凌駕する都市アクセス性を誇ります。次に、商業・宿泊・交通の各機能を一体化したコンパクトな施設構成は、利便性の高さに加え、非航空利用者をも引き込む“空港=まち”の形成に大きく貢献します。270店舗超の商業施設やアジアンフードゾーンなどは、成田や中部国際空港と比較しても際立つ内容です。
空港直結ホテルの存在や多彩な施設群によって、空港が「使う場所」から「過ごす場所」へと変化し、空港滞在の質そのものが向上している点も、福岡空港ならではの進化といえるでしょう。
非航空収益と波及効果――空港が牽引する地域経済

複合施設の整備によって、福岡空港の非航空系収益――テナント賃料や宿泊収入など――が大きく拡充される見込みです。航空旅客数の変動に左右されにくい安定的な経営基盤が構築され、持続可能性のある空港運営が期待されます。また、空港が観光・商業・文化の発信拠点となることで、福岡・九州全体の経済波及効果や地場産業の活性化にも寄与する構造が形成されていきます。
空港が都市をつくる――“まち化”する福岡空港のビジョン

福岡国際空港の田川真司社長は、「天神・博多駅と並び、福岡空港を都市の核として再構築したい」と語っています。空港が都市インフラの一部として溶け込み、人・モノ・情報・文化を循環させる結節点としての価値を高めることが、このプロジェクトの本質です。都市の成長に寄与する“空港の再定義”が、今まさに福岡で具現化されようとしています。
空港がまちになる時代へ――福岡が切り開く新たな都市像
2027年夏、福岡空港は新たなランドマークとして生まれ変わります。空港が都市の中心機能を担い、地域と世界をつなぐハブへと進化することで、福岡はより魅力と活力を備えた国際都市へと成長していくことでしょう。今回の複合施設整備は、その第一歩であり、未来に向けた挑戦そのものといえるのではないでしょうか。出典・参考資料
- 福岡国際空港公式サイト:https://www.fukuoka-airport.jp/information/domedev.html
- 西鉄グループ初の空港直結型ホテル「ソラリア西鉄ホテル福岡エアポート(仮称)」2027年夏頃開業予定
- 流通ニュース(2025年3月11日)「福岡空港/商業・ホテルなどの複合施設27年夏開業、180店舗新規オープン」
- 建設通信新聞(2025年3月7日)「福岡空港/総事業費450億円で大成建設が施工」
- トラベルWatch(2025年3月5日)「福岡空港国内線複合施設整備」
「地下鉄乗ったら5分で博多に着くの!?」
初めて福岡空港を使った時の余りの便利さに受けた衝撃は忘れようもありません。
一時期、福岡空港を移転しようという話もありましたが、今となっては移転しなくて良かったのではないでしょうか。
福岡の競争力の源の一つに間違いなく博多駅から5分の福岡空港の存在がありますから。
さて福岡空港、日本へのインバウンドの入り口としての存在感が急速に増してきています。
福岡空港から入国、九州観光の後に山陽新幹線で広島へ、原爆ドーム見学や宮島観光をし、また山陽新幹線で大阪へ。
大阪・奈良・京都を観光し、東海道新幹線で東京へ。東京観光をし出国。
こういうルートが確立されつつあるようです。
ですから福岡空港整備の効果はは単に福岡だけに及ぶのではなく、日本国へ広く及ぶ訳で、福岡空港の整備はしっかりと進めて欲しいものです(当然、関西国際空港の整備もね。関西国際空港から出入国する人は必ず増えていくので)(ところで、福岡が本拠地のプロ野球チームどした、1位の位置と6位の位置が逆になったのかと毎朝新聞を見る度に思うホークスファン^^;)