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山形屋1号館





山形屋百貨店(やまかたや)は鹿児島市の老舗百貨店で創業は1751年(宝暦元年)。創業者は近江商人の血を受け継ぐ現在の山形県庄内地方の北前船商人で、薩摩藩主の許可を得て開業した鹿児島城下唯一の呉服商が現在の山形屋の前身といわれいます。デパートメントストア化は明治時代中頃、近代的なデパート建築となったのは大正時代初期で地方百貨店の先駆け的存在です。山形屋の売場面積は約33,000㎡、年間売上額は498億円(2010年2月期)で地方百貨店屈指の収益力を誇っています。











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山形屋1号館は、ご覧のとおり超高層ビルや再開発で生まれた最新鋭の建物ではありませんが、この昭和初期のルネサンス調の外観がどうしても見たくて取材をしてきました!










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大丸心斎橋店本館高島屋大阪店がある南海ビルにも負けない立派な外観です。地方百貨店としては傑出した出来映えではないでしょうか・・・









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積み重ねられた歴史が建物からにじみ出ている様な気がします。山形屋が地元で圧倒的なブランド力を発揮しているのが、うなずけますね・・・












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建物の真ん中にある時計台。最上階の窓の内側に見えるアーチ状の窓枠と分厚いカーテン、中々雰囲気があります。












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この部分はまるで聖堂の様です。丸形の窓ガラスが特徴的、壁面の装飾も素晴らしいです。













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そして夜。昼間に比べて雰囲気が一変します・・












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どうですか!この幻想的なライトアップ!












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もう、最高過ぎです!










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建物の中心にはシースルーエレベータ、屋上には時計台。最上階左側の窓の中で舞踏会でもやっていそうな雰囲気です・・・











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つづいて反対側から見た山形屋一号館。ライトアップの仕方がホンマに上手いです。












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山形屋1号館。前々から見たい見たいと思っていましたが、今回ようやくその思いを遂げる事が出来ました。九州新幹線に乗って取材しに来た甲斐がありました!



6 COMMENTS

ぽり

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 鹿児島山形屋は継ぎ足しを繰り返したみすぼらしかった建物に張りぼてでお化粧直しをしたものでバブル期に計画され最後期に実行された物件だったと記憶しています。

 外壁は石造りではなくGRCパネルにセラミック粉の石風塗装だったと思います。(一部は石材打込がありますが) 
昔のラブホのお城の外壁のFRPのようなものです。

なので店内は高度成長期に増築していったの普通の構造となっています。大増床時も法律が変わる前の80年代前半のもので旧基準の建物です。とまっている増床計画を実施する場合は既存不適格となっている部分の改修も必要となります。
同時期のGRCの物件としては新宿伊勢丹本店の3Fより上の外壁が老朽化による劣化で外壁を撤去してGRCパネルになっています。 同じく浜松の松菱百貨店(倒産 三越準系列だった)の新館などがあります。
同じく大丸神戸店の外壁も建替え部分はGRCパネル,既存部はアルミパネルです。(大丸北館旧そごう本店正面パネルもGRC)被災した神戸の海岸ビルの復元もGRCで行われています。 

JR宝塚の新しい駅ビルの煉瓦風の外壁もGRCパネルで出来ています。最近は技術が発達してきたのでシンプルな外壁から複雑でより風合いもだせるようになってきました。

山形屋の改修はリニューアルされた頃山形屋及び施工会社がかなり媒体にアピールしていましたが建築雑誌の広告スペースに掲載されこそすれ当時の商業施設の流行とは違い、冷ややかに見られていたように思います。古くなって風合いもでてきてようやく馴染んできたように思います。

 昔は業界の人に"あああそこ?”と半笑いででいわれましたが今では県外の人間にとってもランドマークになりました。 構造剥き出しで生まれ変わったマルヤガーデン(旧鹿児島三越)と対比をなして面白いと思います。
同時期完成の大丸神戸のクラシカルスマートと山形屋のもっちゃり感とよく比較する批評が竣工時にはありましたが
お互い年月を重ねて溶け込んできたよう感じます。

>タムタムさん 上野の松坂屋は本当にもったいないですよね本当は階段を中心に両サイドにエレベーターがありますけど半分は壁で隠され休止中。 以前の改装で昔の装飾を活用しだしましたが他にも豪華な装飾がいろいろ埋もれていますのでうまく活用してほしいですね。松坂屋こそ山形屋のようにGRCパネルで外壁を復元してほしいです。

タムタム

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私も初めて山形屋を初めて見たとき「なんじゃこりゃ」て思いました。もちろん中も入りました。
中は普通の百貨店・・でしたけど。
今でも百貨店は街のランドマークになっているところが結構ありますよね。そこが単なるファッションビルとは違うところでしょうか。
金沢の香林坊大和も入口にルーブル美術館のようなピラミッドがあって、建物の中に入ると毎時仕掛け時計が音楽を演奏してくれますよね。金沢行くと必ず寄ります。
あと目立ちませんが、上野の松坂屋の階段も豪華です。大理石に金色の装飾です。
無駄といえば無駄かもしれませんが、文化なんて金持ちの道楽から始まるのですから、すべてを合理的に片づけては後世に残るものは出来ません。山形屋素晴らしいです。
片や、私の住んでいる名古屋は面白くありません。やはりトヨタのおひざ元で機能優先です。デザイン都市宣言している割にはおとなしいです。
鹿児島が羨ましいです。

鹿児島

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ご紹介ありがとうございます。
いつもより写真も多く?撮られておられたようで、ロングさんの山形屋への心意気が感じ取れます。
この山形屋は、鹿児島唯一の百貨店で、鹿児島交通のバスターミナルを1階に併設し、現在の博多阪急や大阪ステーションシティのように、いわゆる「ターミナルデパートメント」のはしりです。
全国各地で催される北海道物産展の中で、毎年日本一の売り上げを誇っています。
子供のころは、親が「山形屋に行くぞ!」って言おうものなら、家族全員でおめかしして出かけるぐらい楽しみにしていた思い出があります。
ただ、内部はだいぶ古く天井も低く、バリアフリーに対応しているとは言い難いです。
床面積2倍以上にする増床計画もありますが、このご時世で現在凍結しております。
大阪駅周辺の増床が着々と進行しているのがうらやましいです。
ただ、いつまでも鹿児島の自慢として応援し大事にしていきます。

昌哉

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実はこの建物、増築や改装を重ねてる間に一時外壁の装いも変わっていて、今のクラシカルな装飾は1999年の改装時に復元したものだそうです。
とはいえ展望エレベーターという最初の完成当時になかったものを取り込みつつ上手くまとめられてて好印象です。

その改装があった1999年は、那覇の山形屋が閉店した年でもあったりします。沖縄初の百貨店が山形屋で、ある年代以上の人にとっては象徴的存在でした。

よし

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ステキです☆
ライトアップもきれい
シースルーエレベーターってところがまた渋いですね

アイラブオオサカー

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鹿児島には昔行ったことがありますが、その際もまるで気付きませんでした。こんなに優雅な意匠を凝らした素敵な百貨店があったなんて…当時はこういった建築物にはさほど興味がなかったものですから(^_^;)

ロングさんの言われる通り、大丸心斎橋店本館などにも匹敵する近代建築ですね。

いやぁ、今日はいつもと違った視点で良いものを拝見できて光栄です。ありがとうございましたm(_ _)m

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