JR西日本不動産開発株式会社は、大阪市北区芝田二丁目において新たなオフィスビルの建設工事に着手しました。計画地は旧ガソリンスタンドの跡地で、2023年4月に取得。延床面積3,042.6㎡、鉄骨造・地上8階建の中規模オフィスビルとして整備し、2026年冬の開業を予定しています。
今回の開発は、同社にとって初の「サービスオフィス業態」への挑戦となります。これは、あらかじめ家具やインターネット環境などを整備した執務スペースを提供するオフィス形態で、利用者は入居後すぐに業務を始められるのが特徴です。上層階には、広さやレイアウトが異なる個室型の執務空間を用意し、スタートアップや中小企業、サテライトオフィス需要など幅広い利用ニーズに対応します。
一方、低層階には共用ラウンジを設け、打合せや来客対応、ちょっとした休憩などにも使える自由度の高い空間を整備。さらに、共用の貸会議室や常駐スタッフによるサポート体制も導入され、利便性の高いオフィス環境が提供される予定です。
このようなサービスオフィスは、近年のテレワーク普及や働き方改革の影響で全国的に需要が伸びており、特に大都市の駅近エリアでは注目されています。初期コストを抑えながら即時に利用できる点が評価され、柔軟性を重視する企業の拠点整備に適しています。
開発地はJR大阪駅から徒歩圏内にあり、グランフロント大阪やヨドバシ梅田にも近接。新大阪駅や関西国際空港へのアクセスも良好で、国内外のビジネス拠点として高い利便性を誇ります。以前はガソリンスタンドとして利用されていた土地を、現代のオフィス需要に応じて再活用することで、都市の更新と資産価値の向上を両立させるプロジェクトとなっています。
近年の梅田エリアでは、グラングリーン大阪やヨドバシタワーなどの大規模再開発が進行中です。芝田二丁目での今回の開発は、そうした中心部の動きから波及する形で、周辺エリアにも都市機能の高度化が広がっていることを示しています。JR西日本不動産開発は、駅近立地を活かした資産活用を進めており、本計画もその一環として注目されます。
計画概要

計画名称:(仮称)芝田2丁目ビル
所在地:大阪府大阪市北区芝田2丁目7-20
交通:JR「大阪駅」、阪急「大阪梅田駅」、Osaka Metro御堂筋線「梅田駅」
階数:地上8階・地下0階
高さ:36.5m
構造:鉄骨造(S造)
主用途:事務所
客室数:—
敷地面積:476.18 ㎡
建築面積:398.11 ㎡
延床面積:3,068.33 ㎡
容積対象面積:2,856.75㎡
建築主:JR西日本不動産開発
設計者:松田平田設計大阪事務所
施工者:未定
着工:2025年04月(予定)
竣工:2026年10月(予定)
出典:JR西日本不動産開発「芝田二丁目開発に関するプレスリリース(2025年6月25日発表)」
2025年7月の様子
現地の様子です。既存建物は解体済みで、建設工事が始まっていました。
ハイアングルで見た内部の様子です。取材時には「杭工事」が行われていました。
東側から見た様子です。
最後は南西側から見た様子です。新阪急ホテルアネックスと道路を挟んだ西側が計画地です。