くずはモール 「SANZEN-HIROBA」はどこへ向かって走るのか

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くずはモールは、京阪電車の樟葉駅前にある大型ショッピングモールですが、そこに設けたミニ鉄道博物館「SANZEN-HIROBA」(さんぜんひろば)が凄いです。SANZEN-HIROBA」は、子供から大人まで「京阪電車を見て、知って、体験できるライヴ感あふれるミュージアムゾーンで、KUZUHA MALL「南館 ヒカリノモール」1階にあります。



この「SANZEN-HIROBA」(さんぜんひろば)の目玉は、昨年3月末に引退した旧3000系特急車の3505号「テレビカー」を極力誕生時の姿に復元し、本物の音と映像を駆使する事であたかも”動態”のように体感出来るという「3505号車デジタル動態保存」です。これは鉄道マニアな事でも有名なミュージシャン「向谷実」さんの考案によるものだそうです。



※「SANZEN-HIROBA」内は撮影可のエリアです。
念の為に現地スタッフの方に撮影許可を頂きました。三脚、脚立の使用は不可です。









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ドーン!
ショッピングモールの館内に突然、実物の電車が現れました!
同じ館内には家電量販店やらシネコンがはいっています。その中でこの実車は物凄い違和感&迫力です。














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この「デジタル動態保存」の臨場感の源となっているのが車内2箇所、車外に6箇所設置されたスピーカー。
台車部からはシミュレータ操作とリンクしたモーター音やブレーキ音が、
MG電動発電機(でんどうはつでんき、Motor Generator)からはMG作動音が流れます。これらのスピーカーから流れる音は3505号車の現役時代のモノだそうです。ちなみに床下の塗色も当時の京阪ならではのわずかに緑がかったグレーが再現されています。












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現役時代にはまず見ることが出来なかった連結部の様子です。












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3505号車のデジタル動態保存に乗り込む為に設けられたプラットフォームは雰囲気バツグン。黄色の点字ブロックもありました。











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「特急」の種別表示が誇らしく、そしてレトロ。











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車内の様子です。うおっ!現役時代そのままで、美しく整備された車内に感激!しかも空気圧による自動座席転換装置も生きているそうです。自動座席転換装置を日本で最初に装備した車両は、この京阪3000系(初代)です。











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ちなみに京阪電車はこの旧3000系と同じく、車内の吊り広告が一切い、2ドアのオール転換クロスシート車を特別料金不要でいまも運行しています。使用されている車両はこの旧3000系の後継にあたる8000系リニューアル車です。










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妻面の様子です。このオリジナルの妻面は京阪電車には残っていなかった為、以前に旧3000系を譲渡した富山地方鉄道にお願いして返還してもらい取り付けたそうです。なんというコダワリ!










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撮影していると、デジタル動態保存の運転体験が始まりました!この運転体験は完全予約制となっており、当日行ってすぐに乗れるわけではありません。予約は専用ページから出来、約20分の運転体験をする事が出来ます。料金は1回2000円(税込)となっています。








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おおっ、巨大なスクリーンに線路が映し出されました!これは天満橋駅付近でしょうか・・。












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デジタル動態保存の運転体験は、特急(淀屋橋~枚方市)、 急行(淀屋橋~香里園) 、普通(中之島~守口市) の中から一つを選択できます。 所定時間を過ぎると区間途中でも終了。











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正面スクリーンと連動した側面スクリーンも設置されています。実画像が流れるのは世界初だそうです。なんかここまでくると、パイロットを育成する為のフライトシミュレーターならぬトレインシミュレーターそのものですね。


運転機能もそのまま再現されており、リバーサー、戸閉スイッチ、車内放送機能、座席の一斉転換機能、さらにデッドマン装置(人間の操作者が死亡・意識不明などの事態に陥ったときや、不用意に運転位置を離れた際に自動的に停止して事故を防止する装置)まで、機能してるそうです。















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実際に走行はしませんが、デジタル技術を駆使することで静態でありながらまるで動態の様に保存する「デジタル動態保存」。運転機能や座席の自動転換機能、放送機能などが生きているなど、今後の鉄道車両保存の方向性を示す意欲的な取り組みだと思いました。





くずはモールは京阪沿線からの集客を見込んでおり、特に沿線に住む家族連れ多いはずです。モール内に展示された旧3000系は訪れた子供達のキオクに焼きつく事でしょう。運転体験をした子はさらに強烈に刷り込まれると思います。

僕は、この「SANZEN-HIROBA」が、京阪電車のファンを地道に増やしてゆく取り組み、長期的なブランディング活動なんだと理解しました。マクドナルドと同じく子供時代からファンを育成する作戦です。少子高齢化が進行する時代、京阪沿線の人口の減少も待ったなしの状況です。将来この「SANZEN-HIROBA」を見て育った子供たちも、そのまま京阪沿線に住み続けてほしい、という京阪の思いがこもっているんだと思いが伝わってきました。



旧京阪3000系。本線からは確かに引退しましたが、実は未来に向けて京阪の先頭を走り始めた所だったようです。

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[ 2014/06/05 00:00 ] 大阪府下 枚方 | TB(0) | CM(3)

子どもの頃を思い出しました。テレビカーって、特別感があったんですよね。
「テレビカー」のロゴもかっこよく感じました。

他の記事も読みましたが、京阪沿線、なんかすごくないですか?
[ 2014/06/06 22:31 ] [ 編集 ]

近所なのでよく行きますが、うちの息子も毎回大興奮です。
フリーの休憩スペースとしても機能しているので、車内で一休みしたり。

モールそのものは建築として今一面白くないですが、この広場は大人と子供どちらも楽しめる良い空間です。
惜しい点としては、2両目を置くスペースがどう考えても無いところでしょうか(笑)
[ 2014/06/05 22:53 ] [ 編集 ]

この取り組み、画期的だと思います。

引退した往年の人気車両をただ静態保存し展示するのではなく、ひとつのアトラクションと見立てて楽しんでもらえるよう考案されたこの施設。京阪さんもなかなかやりますね(^^♪ 私の想像ですが、JR西日本が建設中の京都鉄道博物館でもこのような手法・またはこれからヒントを得た新たな別の展示方法を取り入れようと、知恵を絞っているのではないでしょうか? なんだかんだ言っても、大阪の鉄道会社各社は創意工夫で頑張っているなと感じました。


旧京阪3000系は大井川鉄道からは姿を消しましたが、富山地方鉄道ではまだまだ主力車両として活躍しています。しかも昨年引退した編成からダブルデッカー車が譲渡が譲渡され、3両編成でかつての特急色で走っている画像をネットで見たときは嬉しくてちょっと感激しました(*^_^*)

くずはモールも綺麗に生まれ変わり、評判も上々だと聞きます。この旧3000系の❝デジタル動態保存❞共々、沿線の人々から末永く愛されるようになってほしいとなと思った次第です(*'▽')
[ 2014/06/04 23:59 ] [ 編集 ]

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