近鉄が約460両ある特急用車両の4割超(約200両)を、数年かけて新型に置き換え!

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近鉄が特急車両の大規模な置き換えを計画しています。朝日新聞DIGITALは、近鉄が約460両ある特急専用車両の4割超を数年かけて新型車両に置き換える方針である事を伝えいました。新型に置き換えられる特急車両は、1988年以前につくった約200両との事です。








近畿日本鉄道が、約460両ある特急用車両の4割超を、数年かけて新型に切り替える方針を明らかにした。22日には臨時特急が阪神電気鉄道に乗り入れるなど、特急網も拡充させる。日本一の高層ビル「あべのハルカス」に続く重点事業として、沿線人口の減少に悩む鉄道を、特急でテコ入れする。

【出典元】→朝日新聞DIGITAL>「ハルカス」に続け 近鉄、特急テコ入れで鉄道再建へ











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新聞報道にある1998年以前に製造された近鉄の特急専用車は、12200系(78両)、12400系(12両)、12410系(20両)、12600系(8両)、30000系ビズタEX(60両)、南大阪線の16000系(8両)、16010系(2両)があり、これらが置き換えの対象になります。













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B更新が施工され居住性を大幅に向上させた30000系ビスタEX。近鉄特急伝統の2階建て車両


写真の30000系ビスタEX(60両)については
20104月から20123月にかけて全編成に2回目の車体更新(B更新)が施工さ最新鋭の22600系に近い水準にリニューアルされている為、新車への置き換えは一番最後になると思われます。











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近鉄の花型、名阪特急を中心に運用されている21000アーバンライナーplus。こちらは置き換え対象外。



今回の特急専用車の大規模な新車置き換えは、昨年3月から運転を開始した豪華観光特急「しまかぜ」の成功が大きいようで、今後導入される新型特急も、内装や車内サービスを充実させ付加価値をつけた特急で収入アップに繋げたいそうです。近鉄は昨年12月に関連部署の社員を集めた「新型特急検討チーム」を新設し、外観や内装、車内販売などのアイデアを出し合っているとの事です。










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近鉄は沿線人口の減少により、鉄道運賃収入がピーク時から約3割減少しているそうで、特にバブル期に近鉄が開発した名張などの大阪都心から遠い住宅地の人口減が深刻だそうです。家を買った人の子供の世代が地価の下落を受け、もっと大阪に近い奈良の他の住宅地や大阪府内に移り住んでいる事が原因の様です。たしかにに大阪線の快速急行の混雑は以前に比べると相当低くなっている気がします。また、大阪線とは異なり、花型路線でる奈良線は、阪神なんば線経由三宮への乗り入れやバイパス路線のけいはんな線の延伸、培養路線である生駒線の一部複線化などにより、奈良線+けいはんな線のトータルの輸送量は横ばいの様ですが・・・。


近鉄としては、減少傾向が続く定期客の代わりに、特急に付加価値を与え観光客を呼び込み、定期客の減少分をリカバーしたいと考えている様です。また、神戸方面から観光客を呼びこむ為に、近鉄特急の定期運行を阪神側に要請しているそうです。近鉄としては阪神間の富裕層は非常に魅力があり自社のリゾート施設が集積している伊勢志摩地区や奈良方面に送り込みこみたいのでしょうね。


今後導入される新型特急車がどんな車両になるかは不明ですが、汎用型の22600系を増備しつつ、新機軸の車両も登場する、といった流れになるにではないでしょうか。。