日本百貨店協会は1月23日に、2018年(暦年)の百貨店の年間売上高を発表しました。暦年の全国百貨店の売上高は5兆8870億円で、前年比-0.8%で着地しました。大阪地区は地震や台風の影響を受けならも前年比+3.9%となる8841億円を記録。対前年比で全国平均の-0.8%を上回り、伸び率ではトップでした。また大阪と同じくインバウンドの恩恵をうけている京都地区が対前年比で-0.9%だったのが意外でした。前年比の伸び率2位は福岡で2.9%のプラスでした。
全国百貨店 2018年(暦年)売上高
| 地区 | 売上高:千円 | 前年比:% |
| 全国 | 5,887,002,591 | -0.8 ( -1.1) |
| 札幌 | 158,753,863 | 0.5 |
| 仙台 | 77,055,243 | -0.8 ( -1.9) |
| 東京 | 1,619,135,138 | 0.6 |
| 横浜 | 357,768,730 | 0.3 |
| 名古屋 | 376,356,846 | 1.7 ( -0.4) |
| 京都 | 242,137,624 | -0.5 |
| 大阪 | 841,539,909 | 3.9 |
| 神戸 | 145,301,231 | -23.5 ( -5.1) |
| 広島 | 121,660,931 | -3.6 |
| 福岡 | 212,145,629 | 2.9 |
※前年比:店舗数調整後の値()内は調整前の値。
※店舗数調整前は全店ベース、店舗数調整後は既存店ベースの値

全国百貨店 売上高速報 2018年12月
| 店舗面積:㎡ | 対前年増減率:% | 店舗面積100㎡ 当たり売上高:千円 |
従業員数:人 | 従業員1人当たり 売上高:千円 |
|
| 札幌 | 136,794 | -7.3 | 13,627 | 1,775 | 10,502 |
| 仙台 | 64,151 | 0 | 14,194 | 1,269 | 7,175 |
| 東京 | 839,094 | -0.7 | 21,618 | 17,607 | 10,302 |
| 横浜 | 262,317 | 0 | 15,958 | 3,188 | 13,130 |
| 名古屋 | 275,424 | -10.7 | 15,726 | 2,903 | 14,920 |
| 京都 | 183,810 | -0.4 | 15,546 | 2,732 | 10,460 |
| 大阪 | 575,637 | -0.9 | 17,599 | 6,869 | 14,748 |
| 神戸 | 131,631 | 0 | 13,738 | 797 | 22,690 |
| 広島 | 197,957 | 0 | 7,394 | 1,610 | 9,091 |
| 福岡 | 174,686 | 0 | 14,377 | 1,865 | 13,467 |
第5表 従業員数および売場面積等(PDF 103KB)
こちらの数字も面白かったのでご紹介します。暦年ではなく単月の値ですが、各地区の傾向は掴めるとおもいます。
上の表は2018年12月単月の速報地を纏めたものです。地区別の総売り場面積、店舗面積100㎡あたりの売上高、従業員数、一人あたりの売上高を一覧にしたものです。これを見ると「売り場効率」と「パーヘッド」が一目瞭然です。100㎡あたりの売上が最も高いのは東京地区で2.16万円、2位が大阪地区で1.75万円でした。その他地区は概ね1.5万円となっています。百貨店のビジネスモデルを維持するためには、100平米あたり1.5万円程度の売上が必要だという事でしょうか。また、データで見ると広島地区はオーバーストア状態である事がわかります。
続いて従業員1人あたりの売上高は神戸の2.26万円がダントツの1位です。従業員数が統計上は797人しかいないのでパーヘッドがメチャクチャ高くなりました。2位は名古屋地区の1.49万円、3位は大阪地区の1.47万円。「売り場効率」がダントツ1位だった東京のパーヘッドは1.03万円でした。売上に比較して店員の数が多い事がわかります。


