
日本航空(JAL)は2026年10月14日、大阪国際空港(伊丹)を拠点とするジェイエア(J-AIR)の次世代機として、ブラジル・エンブラエル製の「E190-E2」を導入すると発表しました。確定発注16機、オプション10機の最大26機を発注し、2029年度から順次導入します。
新型機は現在運航しているE170・E190型機の後継となるもので、燃費性能や静粛性を高めた100席級のリージョナルジェット機です。ANAグループも同型機の導入を決定しており、日本の地方航空を支える主力機材の世代交代が進みます。
伊丹空港を拠点とするJ-AIR、現行32機を更新へ
J-AIRは2009年にE170、2016年にE190を導入し、現在は計32機を運航しています。2026年2月時点で28空港・38路線、1日226便を運航する国内有数のリージョナル航空会社で、伊丹空港を中心に全国の地方都市を結んでいます。J-AIRの現行機材と導入計画
| 機種 | 機数 | 座席数 |
|---|---|---|
| E170(現行) | 18機 | 76席 |
| E190(現行) | 14機 | 95席 |
| 現行機材合計 | 32機 | — |
| E190-E2(新型) | 確定16機+オプション10機 | 標準97~114席 |
現行32機に対して発注数は最大26機ですが、更新の内訳や既存機の退役時期、最終的な保有機数は未公表です。新型機の実際の座席数、クラスJの設定、投入路線についても今後決定されます。
燃費・静粛性を改善、地方路線の採算性向上へ
JALが機材更新を進める背景には、国内線の業務需要の減少や人口減少、円安・物価上昇によるコスト増加があります。地方路線の維持には、旅客需要に見合った機材の選択と運航効率の改善が欠かせません。
E190-E2は最新のPW1900Gエンジンと新設計の主翼を採用。エンブラエルはE2シリーズについて、前世代機と比較して座席当たりの燃費効率を29%改善し、騒音影響範囲を最大68%縮小すると説明しています。これらはメーカーの比較値ですが、市街地に近接する伊丹空港では騒音低減も重要な利点となります。
一方、76席のE170を100席級の機材で置き換える場合、一便当たりの輸送力は増加します。需要規模の小さい路線で機材大型化と運航便数をどのように組み合わせるかは、今後の路線計画を考える上で重要なポイントです。
ANAも23機を確定発注、国内二大航空グループが同型機を採用

ANAホールディングスは2025年にE190-E2の採用を決定し、2026年9月には8機を追加発注しました。
JAL・ANAのE190-E2導入計画
| 項目 | ANAグループ | JALグループ |
|---|---|---|
| 確定発注 | 23機 | 16機 |
| オプション | 5機 | 10機 |
| 最大発注数 | 28機 | 26機 |
| 導入開始 | 2028年度 | 2029年度 |
三菱スペースジェットの開発中止を経て、国内二大航空グループがそろってエンブラエルの次世代機を選定したことは、日本の地域航空市場における大きな変化です。
J-AIRにとって、今回の導入は2009年のE170就航以来続いてきた機材体系を刷新する転換点となります。今後明らかになる座席仕様や投入路線、既存機の更新ペースから、2030年代の伊丹空港を中心とした地方航空ネットワークの方向性が見えてきそうです。
出典・参考資料
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