冠婚葬祭大手の株式会社ベルコは、2016年4月4日に発表したプレスリリースで、大阪難波の新歌舞伎座跡地のホテル計画の概要と外観デザインを発表しました。
新ホテルの仮称は「ホテルロイヤルクラシック大阪・難波」。外観デザインは低層部に旧建築の意匠を残し新しいランドマークとして生まれ変わる事が明らかになりました。
低層部は既存の新歌舞伎座のファサード及び屋根の一部を継承したデザインとし、難波の街に馴染んできた「顔」である建物を保存する意匠となります。高層部はアルミルーバー を複数枚重ねた、繊細かつダイナミックなファサードデザインです。
難波のランドマーク的な建物だった旧大阪新歌舞伎座は、施設の老朽化等に伴い2009年6月に閉館、劇場機能は近鉄が上本町駅近くに建設した「上本町YUFURA」に移転。テナントが無くなり空きビルになった新歌舞伎座跡は、2012年3月に冠婚葬祭「ベルコ」が用地を取得していました。
【出典元】
→2019年秋、大阪ミナミに建築家・隈研吾氏設計の新ランドマークが誕生
「ホテルロイヤルクラシック大阪」(仮称)新歌舞伎座跡地に旧建築の意匠を残し生まれ変わります!(PDF)
【過去記事】
→ホテルロイヤルクラシック大阪・難波の建設状況 18.12.30
→ホテルロイヤルクラシック大阪・難波の建設状況 18.12
→ホテルロイヤルクラシック大阪・難波の建設状況 18.09
→ホテルロイヤルクラシック大阪・難波の公式HPが開設。低層部にライトアップされた新歌舞伎座が蘇る!
→ホテルロイヤルクラシック大阪(仮称)の建設状況 18.07
→ホテルロイヤルクラシック大阪(仮称)の建設状況 18.06
→新歌舞伎座跡地に建設されるホテルロイヤルクラシック大阪(仮称)の状況 18.04
→新歌舞伎座跡地に建設されるホテルロイヤルクラシック大阪(仮称)の状況 18.03
→新歌舞伎座跡地に建設されるホテルロイヤルクラシック大阪(仮称)の状況 18.02
→新歌舞伎座跡地に建設されるホテルロイヤルクラシック大阪(仮称)の状況 17.10¥
→新歌舞伎座跡地に建設されるホテルロイヤルクラシック大阪(仮称)の状況 17.07
→新歌舞伎座跡地に建設されるホテルロイヤルクラシック大阪(仮称)の状況 17.01
→新歌舞伎座跡地に建設されるホテルロイヤルクラシック大阪(仮称)の状況 16.06
→新歌舞伎座跡地に建設されるホテルロイヤルクラシック大阪(仮称)の状況 16.04
→(仮称)ベルコ難波ホテル 新築工事の状況 15.12
→旧新歌舞伎座を建て替える(仮称)ベルコ難波ホテル新築工事が始動!
→さよなら新歌舞伎座。ついに新歌舞伎座の解体工事が始まる
→新歌舞伎座跡地に「ベルコ」結婚式場など建設へ
【隈研吾氏の作品例】
→富山キラリ(TOYAMAキラリ)~富山市立図書館 本館・富山市ガラス美術館~
→地方都市の中心市街地活性化策の成功事例として注目を集める「アオーレ長岡」が凄い!
【スペック】
名称:ホテルロイヤルクラシック大阪・難波
所在地:大阪府大阪市中央区難波四丁目59-1 外(地名地番)
階数:地上19階、地下1階
高さ:85.85m
構造:S造、RC造、SRC造
杭・基礎 :—
主用途:ホテル(宴会場、レストラン、ラウンジ、客室、駐車場)、店舗
客室数:150室
敷地面積:2,292.65㎡
建築面積:1,893.46㎡
延床面積:26,490.90㎡(容積対象面積22,349.19㎡)
建築主:ベルコ
設計者:隈研吾建築都市設計事務所、鹿島建設
施工者:鹿島建設
着工:2016年06月
竣工:2019年07月(予定)
現地の様子です。前回の撮影が2018年12月30日だったので約1ヶ月少し振りの取材です。
ビルを覆っていた養生ネットが取り払われ、ついに再現された新歌舞伎座の意匠が姿を現しました!!
高層部のファザードには、隈研吾氏のデザインの特徴である縦格子が見て取れます。
再現された新歌舞伎座の意匠と、高層部の境目は透明感のあるガラスカーテンウォール。旧・新歌舞伎座の上に縦格子の超高層ビルが浮かんでいる様に見えます。
銅板の屋根はま設置直後は新品の10円玉の様にピカピカしていますが、数ヶ月経つと現在の様な落ち着いた褐色になります。この褐色は数十年続き、更に年月が経つと緑青色へと変化してゆきます。
連続する唐破風は旧建物のそれと、そっくりですね。
最後は南東側から見た様子です。この案件も少しだけですが関わりがあったので、これからの細部の仕上がりが楽しみです。
イメージパース発表時と実物が完成した場合の見た目の印象がだいぶ異なるのは、よくある話ですね。
イメージより実物がイマイチだったら、がっかりですけど(^△^;) そうじゃないから良かったですよ(^.^)
皆ね、実物を見もしないで完成予想図の段階でダメだダメだ言い過ぎなんですよ。
完成予想図見た時は最悪なデザインだなと思ってたけど
写真で見るとまだマシかなと思えてきた
これほど違和感なく低層階の新歌舞伎座のデザイン再現と高層階のデザインを巧みに融合させたのは、ちょっと大げさですがこれこそ隈研吾氏の真骨頂なんじゃないかなと思いました( ◠‿◠ )
私はこの手のケンタウロスビルはどちらかというと苦手なのですが、高層階のデザインが何となく京都の町家にあるような格子に似ていて、そのせいかビル全体が和テイストに整っているように思います。完成予想図よりずっと良い出来のビルですねぇ。
連続で失礼します。実際、この間見に行った時には海外から来られた人たちがカメラで写真を撮ってましたヽ(´▽`)/
10円玉と同じ、経年による銅板の変色は、いわゆる緑青(ろくしょう)と呼ばれるものですね。
ニューヨークの自由の女神像などや鎌倉の大仏なども、あの色合いがそうです。