グラングリーン大阪(うめきた2期地区開発プロジェクト)は、大阪駅北側の北ヤード(旧梅田貨物駅)跡地を利用した約17haの再開発事業で、総貸室面積約11.3万㎡のオフィス、3つのホテル、2棟のタワーマンション、約4.5万㎡の都市公園で構成された大規模複合開発計画です。
北ヤードの1期開発として「グランフロント大阪」が2013年に開業しましたが、「グラングリーン大阪」はそれに続く2期開発計画として2024年夏頃から段階的に街開きを計画。街区の中心に都市公園を設けた、緑を中心とした開発計画となっています。【出展元】
→「(仮称)うめきた2期地区開発事業」のプロジェクト名称を 「グラングリーン大阪(GRAND GREEN OSAKA)」に決定
→うめきた2期地区開発プロジェクト
→「(仮称)うめきた 2 期地区開発事業」工事着手
→「(仮称)うめきた 2 期地区開発事業」始動
→うめきた2期地区北街区開発事業 うめきた2期地区南街区開発事業 環境影響評価準備書
→株式会社ゼア
グラングリーン大阪の関連記事
⇒全体計画
→うめきた2期の記録写真(2020年11月〜2022年11月)
→北街区 賃借棟(キャノピー by ヒルトン大阪梅田)
→北街区 分譲棟(タワーマンション)
→南街区 賃借棟(ウォルドゥーフアストリア大阪、ホテル阪急グランレスパイア大阪)
→南街区 分譲棟(タワーマンション、詳細不明)
→都市公園(仮称)うめきた公園
→JR大阪駅西口広場整備事業
グラングリーン大阪では、複数の超高層ビルに加えて都市公園や駅前広場が新設されるなど、多数の建設工事が同時に進行しています。
北街区には人々の交流の場となるライフスタイルホテル、グランフロント大阪のナレッジキャピタルとリンクする新産業創出・産学官民交流拠点として「みどり」や「中核機能」、ホテルと連携した商業機能、ハイグレードな住宅を供給するタワーマンションなどが計画されています。
こちらの記事では「北街区・賃借棟(ノースタワー)」の計画概要や現地レポートを纏めています。
北街区・賃貸棟(ノースタワー)
北街区・賃借棟(ノースタワー)は、商業、中核施設、ホテル等で構成された複合ビルで、S造(一部RC造・SRC造)、地上26階、高さ124.30m、延床面積:65,421.20㎡の超高層ビルです。
北街区・賃貸棟の公園側のエントランス
フロア構成は、1階~2階が店舗面積約3,000㎡の商業施設、1階~9階は中核施設、10階~25階にヒルトンのライフスタイルブランド「キャノピー by ヒルトン大阪梅田」が入居。「中核施設」は、国などのイノベーション支援機関の入居を想定したオフィス、会議室・講義室などで構成するプラットフォーム施設およびコワーキングスペースや交流スペース、SOHOなどを有したイノベーション施設で構成します。
「キャノピーbyヒルトン大阪梅田」が日本初進出!
日本初進出となる「キャノピーbyヒルトン大阪梅田」は、世界的なホテルオペレーターである「ヒルトングループ」が展開するライフスタイルホテルで、北街区賃貸棟の最上階を含む1階、10階~25階に出店。延床面積:約20,220㎡に、客室面積 32㎡を中心とする308室の規模で出店します。
フロントやラウンジ、ルーフ・トップバー、レストランを兼ね備えた、ブランドの象徴である「キャノピー・セントラル」に、シャワールーム完備の「トランスファー・ラウンジ」、フィットネス、会議室などを⽤意。1階には、公園に⾯するカフェも併設されます。
『大阪をハック』したデザイン
エントランスホールの天井意匠は、ひっくり返したたこ焼き機がモチーフ
『キャノピーbyヒルトン』は、2014年に立ち上がった比較的新しいブランドで、世界でもまだ37軒しかなく、いずれもその所在する都市に合わせてアップデートされ続けている地域密着型のホテルです。キャノピーは、身近で親しみやすい地域密着型のホテルで、地域の魅⼒を最⼤限に活かす『その土地を映すホテル』を基本コンセプトとしています。リラックスして充電できる『Neighborhood(ご近所さん)』のような場所であり、顧客志向のシンプルなサービス、快適な空間、地元ならではのこだわりの食や体験、文化を提供するのが特徴のホテルブランドです。
この分野ではヒルトンに先駆けてハイアットが『アンダーズ』、インターコンチネンタルが『インディゴ』を展開しています。
キャノピー・セントラル内のオールデイダイニング。串カツをハックした照明が印象的
キャノピーbyヒルトン大阪梅田の内装デザインを担当する、日建スペースデザインは、キャノピーコンセプトである『その土地を映すホテル』に対して、『大阪をハックする』をキーワードに、大阪の気質であるユーモアを切り口に、それを空間に落とし込む事を意識したデザインを構築。キャノピーというフィルターを通して、大阪の地域性や文化を、ユーモアを持ってハックすることで新しい大阪を表現しています。まざまな大阪のモチーフをハックしたデザインは、串カツや豚まんから発想を得た大胆なデザインの照明や、大阪の八百八橋にインスパイアされたグラフィカルなモチーフを散りばめたカーペットなど、ホテルの随所に大阪を感じられるデザインが施されています。
また、御堂筋線の蛍光灯を使ったシャンデリアをオマージュした照明など、この場所に特化したデザインモチーフも無数に散りばめられているそうです。館内には、どんなオマージュが散りばめられているのか?想像しただけでもワクワクしてきますね!
計画概要
計画名称 | (仮称)うめきた2期地区開発事業 北街区賃貸棟 |
所在地 | 大阪府大阪市北区大深町1番40、1番41の一部他 |
交通 | |
階数 | 地上26階、地下3階 |
高さ | 124.30m ※建築基準法上の高さ |
構造 | S造(一部RC造・SRC造) |
杭・基礎 | |
主用途 | 事務所、ホテル、商業施設等 |
客室数 | 308室 |
敷地面積 | 8,402.88㎡ |
建築面積 | 5,350.00㎡ |
延床面積 | 65,421.20㎡ |
容積対象面積 | 54,618.72㎡ |
建築主 | 三菱地所、大阪ガス都市開発、オリックス不動産、関電不動産開発、積水ハウス、竹中工務店、阪急電鉄、うめきた開発特定目的会社 |
設計者 | 日建設計・竹中工務店 |
施工者 | うめきた2期共同企業体(竹中工務店・大林組) |
着工 | 2021年02月中旬(予定) |
竣工 | 2024年04月下旬(予定) |
備考 | 大阪駅北側にあった貨物ヤード跡地の再開発。先行開発として建設されたグランフロント大阪に続く2期計画。エリア内にJR大阪駅地下ホームが建設され関西国際空港や和歌山方面とも直結される。北街区はグランフロント大阪と歩行者デッキで接続される。南街区に比べると規模は小さい。 |
立面図・配置図
建築計画のお知らせに掲載されていた立面図です。
建築計画のお知らせに掲載されていた配置図です。
2024年8月の様子
現地の様子です。前回の取材が2024年6月だったので、約2ヶ月ぶりの撮影です。
キャノピーbyヒルトン大阪梅田は、2024年9月6日に開業する予定です。うめきた公園を見下ろす、最高のビューホテルが間もなくオープンします。
北西側から見た様子です。ホテルが注目を集めていますが、中層部に位置する中核機能の内容が気になります。
南東側から見た様子です。基壇部はツタ系の植物で、簾の様なイメージで壁面緑化されます。
グランフロントとグラグリーンの間の道路の様子です。
グランフロントとグラングリーンを接続する連絡通路の様子です。
撮影ポイントを変えて、グランフロント大阪南館から見た様子です。
最後は西側から見た、グラングリーン大阪『ノースタワー』北街区・賃貸棟(キャノピー by ヒルトン大阪梅田)の様子です。
2024年6月の様子
現地の様子です。前回の取材が2024年4月だったので、約2ヶ月振りの撮影です。
南西から見た様子です。ビル本体は完成しており、壁面緑化や屋上緑化が進んでました。
西側から見た様子です。足元に広がる「うめきた公園・ノースパーク」の緑を感じる事ができる立地です。
北西側から見た様子です。基壇部が非常に複雑な形状をしています。
南東側から見た様子です。
ノースタワーの眼の前に広がる豊かな緑。ここが梅田である事を忘れそうです。
ステッププラザ越しに見た、ノースタワーの様子です。
南側から見た、ノースタワーの様子です。
さらに撮影ポイントを変えて、大阪駅側、ノースゲートビルディングから見た様子です。
最後は引き気味で見た、うめきた公園と「ノースタワー」の様子です。
2024年4月の様子
現地の様子ですです。前回の取材が2024年3月だったので、約1ヶ月振りの撮影です。
南東側の様子です。新ビルの外観は完成しており、撮影時には内装、外構工事が行われているところでした。
『ノースタワー』とグランフロント北館を接続する歩行者デッキの様子です。
グランフロント側の歩道の様子です。歩道の拡幅工事が行われていました。
南側からみた、『ノースタワー』の様子です。足元に広がる「うめきた公園」が『ノースタワー』の価値を高めてくれそうです。
西側から見た『ノースタワー』の様子です。
外構工事が進み、美しい前庭ができました!!素晴らしいですね。
最後は前庭と『ノースタワー』の様子です。
2024年3月の様子
現地の様子です。前回の取材が2024年2月だったので、約1ヶ月ぶりの撮影です。
西側から見た様子です。今年9月の先行街開きを目指して工事は終盤戦に突入しています。
基壇部の様子です。ランダムに積み重なったデザイン性の高い造りです。
撮影ポイントを変えて、グランフロント大阪側、東側から見た様子です。
グランフロント大阪北館と接続する歩行者デッキの様子です。
南西側から見た様子です。
北街区・賃貸棟『ノースタワー』が、うめきた1期開発「グランフロント大阪」に溶け込んだ様に見えます。
最後は一気に撮影ポイントを変えて、明治安田生命大阪梅田ビルから見た、『ノースタワー』の様子です。
2024年2月の様子
現地の様子です。前回の取材が2023年11月だったので、約3ヶ月ぶりの撮影です。
南西側から見た様子です。全てのタワークレーンが姿を消し、基壇部の足場も取り払われ、外観は完成状態になりました!!
西側から見た様子です。ガラス張りのオフィスビルが林立する姿がメチャクチャかっこいいです!
低層部の様子です。みんなのキューブ、エデュケーションキューブなどの建物群が目を引きます。
北西側から見た様子です。
南側から見た様子です。手前にあるガラス張りの建物は「ネクストイノベーション・ミュージアム」です。
最後は撮影ポイントを変えて、グランフロント大阪から見た様子です。
2023年11月の様子
現地の様子です。前回の取材が2023年11月だったので約1ヶ月ぶりの撮影です。
南東側から見た様子です。メインクレーンは姿を消しており、屋上に小さな解体用のクレーンが立っていました。
近くで見上げた様子です。基壇部は壁面緑化される様です。
グランフロント大阪と接続するペデストリアンデッキの様子です。デザインがメチャカッコいいですね!
ペデストリアンデッキを下から見た様子です
撮影ポイントを変えて、ノースタワーを南側から見た様子です。
南西側から見た様子です。
西側から見た様子です。既存のグランフロント大阪に違和感なく溶け込んでいます(笑)
最後は引き気味で見た、全体の様子です。
2023年10月の様子
現地の様子です。前回の取材が2023年9月だったので約1ヶ月振りの撮影です。
西側から見た様子です。タワークレーンの解体が進んでおり、東側の1機は最小のクレーンまで小さくなっていました。
西側から見た様子です。基壇部の足場が取り払われ、さらに完成状態に近づきました。
南西側から見た様子です。
南側から見た様子です。うめきた公園があるので、ビルの周辺が広々としています。
南東側から見た様子です。
グランフロント大阪・北館とグラングリーン大阪・ノースタワーを結ぶペデストリアンデッキの様子です。
北東側から見た様子です。
最後は撮影ポイントを変えて、西側から見たノースタワー(写真左・うめきた2期)と奥にそびえ立つグランフロント大阪(うめきた1期)の様子です。
2023年9月の様子
現地の様子です。前回の取材が2023年7月だったので約2ヶ月ぶりの撮影です。
北西側から見た様子です。カーテンウォールの取り付けがほぼ完了し、外観は完成状態になりました!
西側から見た様子です。ホテルが入る高層部とオフィスが入る中層部以下では階高が異なっている事が見て取れます。
南側から見た様子です。
南東側から見た様子です
グランフロント大阪と繋がるペデストリアンデッキの様子です。
北東側から見た様子です。
最後は西側から見た周辺部の様子です。
2023年7月の様子
現地の様子です。前回の撮影が2023年6月だったので、約1ヶ月振りの取材です。
西側から見た様子です。カーテンウォールの取り付けがほぼ終了、基壇部の足場も取り払われました。
少し引いて、グランフロント大阪と絡めたアングルです。北街区・賃貸棟(キャノピー by ヒルトン大阪梅田) が違和感なく溶け込んでいます。
少し角度を変えて見た北街区・賃貸棟(キャノピー by ヒルトン大阪梅田) の様子です。
南西側から見た様子です。
北街区・賃貸棟(キャノピー by ヒルトン大阪梅田)とグランフロント大阪北館を結ぶ連絡ブリッジの様子です。
グランフロント大阪側の様子です。連絡ブリッジが全く違和感なく設置されており、当初から計画されていた事が解ります。
最後は撮影ポイントを変えて、明治安田生命 大阪梅田ビルから見た様子です。
2023年6月の様子
現地の様子です。前回の撮影が2023年4月だったので、約2ヶ月振りの取材です。
北西側から見た様子です。高層部はカーテンウォールの取り付けが終わり、外観完成は状態になりました。基壇部は絶賛工事中です。
西側から見た様子です。青色のガラス箱・・といった感じです。
よくみると頂部付近に「Canopy」のロゴマークを取り付ける部分が見えていました。
グランフロント側、東側から見上げた様子です。
南東側から見た様子です。
グラングリーン大阪・北館と接続するペデストリアンデッキの構築が進んでいます。
南西側から見た様子です。
最後はさらに撮影ポイントを変えて、明治安田生命 大阪梅田ビルから見た様子です。
2023年4月の様子
現地の様子です。前回の撮影が2023年2月だったので、約2ヶ月振りの取材です。
西側から見た様子です。ガラスカーテンウォールの取り付けが進み、外観は完成状態にかなりちかずきました!
西側から見た様子です。
北側から見た様子です。低層部の形状が複雑で非常に難解です。
南東側から見た様子です。
南西側から見た様子です。グランフロント大阪のビルに、もう一つのビルが加わった様な感じに見えますね。
撮影ポイントを変えて見た、北街区・賃借棟の様子です。
頂部付近の様子です。棟屋の構築が始まっており、ヘリポート(もしくはホバリングスペース)も確認できました。
最後はさらに撮影ポイントを変えて、明治安田生命 大阪梅田ビルから見た様子です。
2023年2月の様子
現地の様子です。前回の撮影が2022年11月だったので、約3ヶ月振りの取材です。既に計画上の最高部まで到達しており棟屋の構築が始まっていました!
南西側から見たグランフロント大阪と絡めたアングルです。北街区賃借棟は低層部を合わせて延床面積:約6.5万㎡ほどの規模なので、グランフロントの巨大ビルに比べるとかなり小さく感じます。
グランフロント大阪の中央部付近を東西に横断する「ステッププラザ」付近の様子です早くも植栽が行われています。
北街区賃借棟を南東側から見た様子です。グランフロント大阪・北館と接続するペデストリアンデッキの構築が進んでいます。
東側から見た様子です。
一気に撮影ポイントを変えて、南側から見た様子です。カーテンウォールの取り付けが大詰めを迎えています。
頂部付近の様子です。棟屋の特徴である、錆びにくい「亜鉛メッキ」を施した鉄骨や、ヘリポート等が見て取れます。
最後はさらに撮影ポイントを変えて、明治安田生命 大阪梅田ビルから見た様子です。
さらに過去の様子はこちら
富士通が大阪の拠点をOBPから南街区へ移転させるそうです。北街区にはクボタ本社が難波から塩野義本社が道修町から移転してきます。
梅田の一極集中現象が起きそうです。御堂筋沿線などで空洞化が起きなければいいのですが。
今回の公演景色みて改めて都心部には緑が必要ですね。
JR大阪駅前「グラングリーン大阪」ショップ&レストラン19店舗が北館&公園に、パタゴニア旗艦店など(FASHION PRESS)
https://www.fashion-press.net/news/115965
うめきた2期地区再開発「グラングリーン大阪(GRAND GREEN OSAKA)」内にて、商業施設「グラングリーン大阪 ショップ&レストラン(GRAND GREEN OSAKA SHOPS & RESTAURANTS)」が誕生。2024年9月6日(金)の先行まちびらきにあわせて「公園内施設」と「北館」に19店舗がオープンする。
ビルは外観と内観のイメージが違う時がよくあります。
外から見てどうなっているのかとワクワクしつつ中に入ると「なーんだ」みたいな?
逆のパターンも勿論あって「こうなっているのかぁ」と酷く新鮮な驚きを与えてくれたりとか。
中に入れる場合はやはり後者が楽しみですね。
入れない、見るだけなオフィスビルはせめて外側だけでも楽しませて欲しいと思いますが。
GoogleEarthだと大阪市中心部では5/24付の航空写真が見れるようになってますが(そのままではダメで過去のイメージで見れます)、うめきた2期もだいぶ進みましたねぇ。
昨日はたまたまGoogleEarth開いたら最新画像になってたのであっちこっち見て回ってしまいました。
ビル本体の外観は至ってフツーですので、公園を含めたトータル景観が素晴らしいことに
期待します。