
日刊建設工業新聞が伝える所によると、大阪市とJR西日本がうめきた2期区域(北区)の基盤整備に合わせて行う「JR東海道線支線地下化・新駅設置工事」が年内に始まる見通しとなったそうです。「JR東海道線支線地下化・新駅設置工事」は、梅北2期地区西端を南北に走る東海道線支線(約2.4Km)を中央部に移設・地下化する事業で、JR西日本は、北側の先行着手工区(約310m)の施工者を錢高組・西松建設JVに決定、これに続く北側の区間も年内に施工者を決める予定です。新駅部を含む残る南側の区間は16年度内に工事契約を結び、22年度末の開業に向けて順次工事が進められます。
【出典元】
→日刊建設工業新聞>北側先行工区、錢高組JVが施工/うめきた2期基盤整備に連動
→大阪駅北地区におけるJR東海道線支線地下化等について(PDF)
JR東海道線支線地下化・新駅設置工事は、うめきた2期基盤整備に連動しており、2期開発区域を対象とした土地区画整理事業と一体的に実施されます。大阪市が事業主体となって行う地下化(連続立体交差事業)の工事延長は、北区豊崎6丁目から福島区福島7丁目に至る約2・4キロで、途中、ボトルネック踏切1カ所(西梅田1番踏切)の除却や既設交差道路の改良(2カ所)などにより、踏切事故の解消や道路交通の円滑化、市街地の分断解消をが図られます。
地下化に伴う新駅設置事業はJR西日本が主体で延長は約830m。新駅は2面4線構造で、特急「はるか」や「くろしお」を停車させることで、関西国際空港や和歌山方面からのアクセス向上が図られます。事業費は地下化事業が約540億円、新駅設置事業が約150億円で、事業全体の完成は2022年となっています。
ついに具体的な動きが出たJR東海道線支線地下化・新駅設置工事。新駅の構造が1面2線で将来的に2面4線に拡張するという過去の報道もありましたが、今回の計画図を見ると、最初から2面4線で建設される様です。また、梅田新駅とJR大阪駅とラッチ内で接続されるのか?一旦改札を出て地下道経由で新駅にアクセスするのか?も気になる所です。
西日本最大のターミナルである梅田に国際空港のアクセス特急が停車出来ないという異常事態が、開港後21年の時を経て、ようやく梅田地区への新駅建設計画が具体化し始めたので、数年後にはこの異常事態が解消される事になります。本来なら「なにわ筋線」経由での梅田新駅への乗り入れが理想なのですが、なにわ筋線の建設はこの地下化によって暫くは無さそうな雰囲気ですね。JR西日本からも近いうちに何らかの発表があると思いますので、続報を待ちたいと思います。


