宗教法人三津寺、東京建物、カンデオ・ホスピタリティ・マネジメントは、2022年12月14日付けのニュースリリースで、大阪心斎橋の御堂筋沿いに所在する「三津寺」と一体化した「カンデオホテルズ大阪心斎橋」を2023年11月26日(日)に開業すると発表、施設概要とともに完成イメージパースを公開しました!
「カンデオホテルズ大阪心斎橋」は、地下鉄御堂筋線心斎橋駅・なんば駅の中間地点であり、”大阪ミナミの観音さん”として地元に愛される七宝山 大福院 三津寺が位置する地そのものに誕生します。
【出展元】 →寺院と一体化した“大阪ミナミ”の「カンデオホテルズ大阪心斎橋」 2023年11月26日(日)より開業ホテルと一体化した極めてユニークな建物
三津寺は西暦744年に聖武天皇の命により行基菩薩が応神天皇の菩提を弔うために十一面観音菩薩像を彫って祀ったことを開創とする真言宗寺院です。本尊は、十一面観世音菩薩で、その他にも薬師如来や弘法大師、愛染明王など、平安から江戸時代の仏像を数多くの古仏が安置されています。
今回、プロジェクト実施にあたり重要な『本堂』は2度に渡る曳家工事を経て、ホテルと一体化した極めてユニークな建物として新築ビル内部に再現される事になりました。
現在の本堂は西暦1808年の建立で、大阪市内では珍しい第二次世界大戦の戦果を免れた江戸期の木造建築です。そのため、堂内の天井に描かれた100を超える色とりどりの花卉(かき)図や、漆や金箔・色絵で彩られた柱や彫刻など、豪華絢爛な江戸美術の荘厳が残っており、その歴史を現在の大阪に引き継いでいます。
また「カンデオホテルズ大阪心斎橋」開業に伴い、2022年12月14日にホテルの完成予想図を三津寺の本尊に奉納し、ホテルが無事に完成することを祈願する奉納式が三津寺仮事務所 松林庵で開催されました。
本堂と一体化した建物内で今回開業する「カンデオホテルズ大阪心斎橋」は、カンデオホテルズの“光り輝く”というコンセプトと、三津寺の本尊 十一面観世音菩薩が放つ暖かな光を掛け合わせ、観光にきた人へのおもてなしはもちろん、地域の人々をおもてなしし、歓迎し、ともに文化を作っていく「地域共創型ホテル」を目指します。
絵写経や瞑想体験を組み込んだホテルプランや、受付でお配りする1200年以上の歴史を持つ三津寺を中心とした地域を紹介する「カンデオホテルズ大阪心斎橋」ならではの「地域マップ」の作成に取り組み、現代を生きる全ての人々に対して日本の文化や伝統を継承していきます。
ホテルエントランスイメージ
「カンデオホテルズ大阪心斎橋」は、標準客室面積は約24㎡で、クラフトマンシップを感じる洗練された空間の客室を、浴室とトイレセパレートタイプのキング、ツイン、トリプルルームの3種類のバリエーションを展開。なんば駅、心斎橋駅共に5分圏内とアクセスが良く、目的に合わせて選択できるバラエティ豊かな客室を用意することで、ビジネス、レジャーなど様々なシーンでの利用が可能です。
最上階には、約55mからの眺望の露天風呂、内湯、水風呂、サウナを完備。最上階のスカイスパ・サウナには、最新スペックのSAWO(サヴォー)社オートロウリュサウナを導入します。近年のサウナブームの高まりと多様化するニーズに応えるため、男女とも最新スペックのものを導入することを決定しました。
外気浴を楽しむための「ととのい椅子」を設置した地上55mの「外気浴スペース」では、見上げると空が臨め、心地よい風が火照った身体を優しくクールダウンします。
館内は、エントランス、ロビー、廊下、エレベーター内、随所に日本の匠の技術を生かしたデザインコンセプトで空間をトータルプロデュースしており、世界で唯一の“4つ星ホテル”としての上質さを体感することができます。
ホテル内ショップ「カンデオデリカ」では厳選ワインやクラフトビール、こだわりジュース、燻製おつまみ等、上質かつリーズナブルなものを揃えているため、シーンにあわせて気軽にご利用することができ、様々な楽しみが広がりますこれまでの経緯
七宝山 大福院 三津寺(しっぽうざん だいふくいん みつてら)は、応神天皇を葬り奉った御墓所として、奈良時代の名僧・行基菩薩が楠を植えたのを始まりとし、後に聖武天皇の勅命によって天平16年(744年)に行基菩薩が十一面観世音菩薩を安置した本堂を創建したことをもって開山したとされています。“大阪ミナミの観音さん”として親しまれてきた三津寺ですが、本堂庫裏の全面改築・改修を行う事になり工事が始まりました。
新ビルはホテル、寺院、物販店舗で構成された複合ビルになり、本堂をビル内部に取り込んだ斬新な造りの建物になります。
【出展元】 →三津寺改築に伴うご案内大阪・ミナミの三津寺を全面改築/ホテルも併設/23年4月の完成めざす https://t.co/Fa55ndr7pu @@constnews_infoさんから
— ロング@再都市化 (@saitoshika_west) April 18, 2020
計画概要

| 計画名称 | (仮称)三津寺ホテルプロジェクト新築工事 |
| 所在地 | 大阪市中央区心斎橋筋2丁目25番8(地名地番) |
| 交通 | |
| 階数 | 地上15階、棟屋1階、地下1階 |
| 高さ | 59.95m |
| 構造 | 鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造 |
| 杭・基礎 | |
| 主用途 | 複合用途(ホテル、寺院、物販店舗) |
| 客室数 | |
| 敷地面積 | 893.61㎡ |
| 建築面積 | 828.99㎡ |
| 延床面積 | 9529.41㎡ |
| 容積対象面積 | 8925.73㎡ |
| 建築主 | 東京建物 |
| 設計者 | 大成建設 |
| 施工者 | 大成建設 |
| 着工 | 2021年01月06日(予定) |
| 竣工 | 2023年06月30日(予定) |
| 備考 |
〒542-0085 大阪府大阪市中央区心斎橋筋2丁目7−12

驚いたのがこの立面図。なんと本堂がビルの内部に取り込まれて居るではありませんか!予想の斜め上を行く斬新なプランにビックリです。
2023年11月の様子

現地の様子です。前回の取材が2023年9月だったので、約2ヶ月ぶりの撮影です。『カンデオホテルズ大阪心斎橋』は2023年11月26日に開業する予定です。

南側から見た様子です。黒い柱と木を組み合わせをイメージした、それ風の外観デザインとなっています。

縦アングルで見るとこんな感じです。

基壇部に取り込まれた、お寺の本堂が凄い存在感を放っています。本堂は建物内のピロティに設置されており、外気に触れる造りとなっています。

南西側から見た様子です。

エントラス付近の様子です。山門を模した三津寺とカンデオホテルの看板が目を引きます。

看板には以前の庫裡の釘隠を再利用。釘隠には七宝紋が刻印されています。

御堂筋からのエントランスには参道を模した造り。お寺の本堂を横目に見つつ、ホテルに向かうレイアウトとなっています。

本堂の様子です。今回の改築ではお堂全体が建物に包まれるので、参拝者の雨よけとして昭和10年に設置された向拝が外されました。そのため、元のお堂の形に戻され、お堂の屋根や金物、彫りが今まで以上によく見えるようになりました。

御堂筋沿いには観音様と梵鐘がありました。

御堂筋側から見た様子です。本堂が自然と目に入るレイアウト。人間目線で見るとビルの中に取り込まれた感じがなく、違和感がありませんね。

最後は南西側から見上げた様子です。
2023年9月の様子

現地の様子です。前回の取材が2023年6月だったので約3ヶ月振りの撮影です。

南西側から見た様子です。ビルの周囲を覆っていた足場が解体され、外観が姿を表していました!

真正面から見た様子です。

頂部付近の様子です。巨大な搭屋が目を引きますね。

そして、注目が集まりそうなのが1階に『ビルトイン』された三津寺の本堂。

自然な感じで収まっている様に見えますが・・・。

近くで見た様子です。ガラス窓に取り込まれるのではなく、ピロティの中に本堂が鎮座しており、そとから気軽にアクセス出来るようになっています。

アップで見た様子です。まだ工事中なので周囲がガチャガチャしています。

本堂前の様子です。ホテルのメインエントランスは本堂の前を通って行くみたいです。

西側から本堂を見た様子です。

見上げた様子です。高層ビルに取り込まれた感じを撮りたかったのですが、ちょっと解りづらいですね。

南西側から見上げた様子です。

最後は南側から見上げた様子です。
2023年6月の様子

現地の様子です。前回の撮影が2023年4月だったので、約2ヶ月振りの取材です。

頂部付近の様子です。既に計画上の最高部に到達しています。

西側から見た様子です。

最後は北西側から見た様子です。
2023年4月の様子

現地の様子です。前回の撮影が2023年2月だったので、約2ヶ月振りの取材です。

南西側から見た様子です。棟屋の構築が行われており、ついに鉄骨が計画上の最高部まで到達しました!!

頂部付近をアップで見た様子です。

真正面から見た様子です。

最後は北西側から見た様子です。
2023年2月の様子

現地の様子です。前回の撮影が2022年11月だったので、約3ヶ月振りの取材です。

真正面から見た様子です。頂部付近で棟屋の構築が始まっていました!

南西側から見た様子です。

隙間から見た内部の様子です。ビル内部に取り込まれた本堂は防護シートに覆われています。

最後は本堂をアップで見た様子です。
2022年11月の様子

現地の様子です。前回の撮影が2022年9月だったので、約2ヶ月振りの取材です。

西側から見た様子です。鉄骨建方が進み、お寺の本堂は完全にビルの中に取り込まれてしまいました!!

南西側から見た様子です。ビル内に取り込まれた本堂の状況が解る様になるには、工事が完成に近づく必要があるので、しばらく時間がかかりそうです。

最後は引き気味で見た周辺の様子です。
2022年9月の様子

現地の様子です。前回の撮影が2022年2月だったので、約7ヶ月振りの取材です。

久しぶりに現地を取材するとタワークレーン1機が可動しており、地上鉄骨建方が始まっていました!

この計画のハイライトである「新ビルに本堂を取り込む」部分ですが、その片鱗を垣間見る事が出来ました。

アップで見た様子です。斜めに向いた鉄骨が異彩を放っています。

西側から見た様子です。

最後は北西側から見た様子です。
2022年2月の様子

現地の様子です。前回の撮影が2021年12月だったので、約2ヶ月振りの取材です。

西側から見た様子です。仮囲いの外から見た限りではあまり変化が見られませんでした。

北西から見た様子です。

本堂の屋根瓦アップです。改修が進み耐震補強が施され、美しい姿を取り戻しました。(仮称)三津寺ホテルプロジェクトですが、ビル内部に本堂を内包するという難工事の為、規模の割に時間が掛かっている印象です。

最後は南東側から見た様子です。(仮称)三津寺ホテルプロジェクトに入居するホテルオペレーター、そろそろ発表して欲しいですね。寺院と一体化したホテルといえば、三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺が真っ先に思い浮かびますが、三津寺はどんな感じになるのでしょうか・・・!


