2025年4月2日、大阪の夜景にフォーカスした新たなガイドブック『きらめきの大阪夜景めぐり』(堀寿伸・著/東京ニュース通信社)が刊行されました。本書は、大阪という都市の“夜の表情”を写真家・堀寿伸氏が鮮やかに切り取り、“時間軸”の視点から再発見する渾身の一冊です。
従来の夜景本とは一線を画し、街を歩きながら出会う“生きた夜景”をテーマに構成。192ページにわたり500点以上の写真が収められており、芸術性と実用性の両面から、都市の夜を旅する歓びを読者に届けてくれます。
📚 夜景ガイドの新常識!“エリア”でなく“ジャンル”で巡る大阪夜景

一般的な夜景ガイドがエリア別にスポットを紹介するのに対し、本書は「ジャンル別」という革新的な構成を採用。展望台・ホテル・水辺・アトラクション・インフラ・歴史建築といったテーマに沿って、大阪の夜景が縦横無尽に紹介されています。
たとえば、“ホテル夜景”だけを堪能したい人にはホテル章が、“構造美マニア”にはインフラ章が、“水と光の静寂”を求める人には水辺章が。それぞれの好奇心を的確に刺激し、効率よく最高の景色へと導いてくれる、まさに“体験型の夜景地図”です。
そして本書の真価は、美しいビジュアルにとどまりません。各スポットにはQRコードが掲載されており、スマートフォンで読み込めば即座にGoogleマップに飛び、現地の鑑賞ポイントを確認できるという驚きの実用性を備えています。
「見つけた瞬間、行ける」──読者を夜の街へ連れ出す、これ以上に心強い仕掛けはないでしょう。
🏨 泊まった人だけが見られる絶景──「ホテル夜景」で体験する特別な夜

本書でとりわけ印象的なのが、「ホテル夜景」というテーマの深掘りです。高層階の客室から、静かに都市のきらめきを見下ろす──それは宿泊者だけに許された特別な時間であり、ひとつの“物語”でもあります。
紹介されているのは、キャノピーbyヒルトン大阪梅田、コンラッド大阪、ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 大阪御堂筋、ダブルツリーbyヒルトン大阪城、センタラグランドホテル大阪、リーベルホテル大阪、スターゲイトホテル関西エアポートなど、11軒におよぶ多彩なホテル群。最新のラグジュアリーホテルから、地域密着型まで──それぞれが違う表情で“夜の大阪”を映し出します。本書では、客室からの眺望はもちろん、ラウンジ、レストラン、ロビーなど、建物全体が“夜景空間”としてどう機能しているかを丁寧に描写。展望台では味わえない「静けさとプライベート感」が、心に染み入るように伝わってきます。「泊まること」そのものが旅の目的になる──そんな宿の選び方を提案する、熱のこもった章です。
🌉 水都・大阪ならではの幻想夜景──水辺と夜のアトラクションを巡る

大阪が“水都”と呼ばれるゆえんは、夜景でもはっきりと体感できます。中之島や淀川、大正内港、大阪港、南港、北港、りんくうタウン──水辺に映る光の軌跡が、都市の輪郭を柔らかく彩ります。
そして、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンやひらかたパーク、チームラボ ボタニカルガーデン大阪など、夜に訪れることで“非日常”がより際立つアトラクションも本書で丁寧に紹介されています。特に、大観覧車からの俯瞰や、夜の動物園・水族館など、昼とはまったく違う表情に出会える場所が満載です。水と光、遊びと静寂が交差する空間──この章を読めば、「夜の大阪にこんな顔があったのか」ときっと驚かされるはずです。
🚧 ジャンクションも芸術に!インフラが主役の“夜の構造美”

大阪の夜景を語るうえで欠かせないのが、都市を支える“インフラ”の存在です。本書では、阪神高速のジャンクション群、高石や泉大津のパーキングエリア、大阪国際空港・関空の展望施設、堺泉北臨海工業地帯など、普段は脇役に見える構造物たちを主役として描いています。
鋼鉄と光が織りなすその姿には、実用を超えた“美”があります。カーブの連なり、光の軌跡、立体的な構成──そのどれもが、都市の生命線でありながら、ひとつの芸術作品のように輝きます。この章を通して、読者は「都市の夜景とは何か」を新たな角度から見つめ直すことになるでしょう。インフラすらも“夜の被写体”として昇華させる、作者の眼差しに圧倒されるはずです。
🏯 静けさと光が交差する──歴史と四季が紡ぐ大阪の“深夜景”

歴史ある建築物と夜の静寂──この組み合わせが放つ空気感は、特別なものがあります。大阪城公園、四天王寺、住吉大社、富田林寺内町など、本書では光と影、過去と現在が共鳴する“静かな夜景”が詩情豊かに綴られています。
また、春の造幣局・大川の桜、夏の万博記念公園のライトアップ、秋の箕面や勝尾寺の紅葉、そして冬のイルミネーションイベントまで、四季の移ろいも余すことなくカバー。一年を通じて、夜の風景に寄り添うような構成は、リピーターにも嬉しい仕掛けです。
🌟 万博帰りにもうひとつの感動を──“夜の大阪”を満喫する最強ガイド
2025年の大阪・関西万博の開催に合わせて、本書の持つ意味はさらに大きくなります。展望台、ホテル、水辺、アトラクション──万博会場周辺からアクセスしやすいスポットが多数掲載されており、“昼は万博、夜は夜景”という理想の流れを叶えてくれるのです。
夜景は、言葉を必要としない文化体験。視覚だけで共有できるからこそ、訪日観光客にとっても強力な魅力となります。本書は、夜の過ごし方に新たな選択肢を与え、都市観光を“まるごと楽しむ”ための最強のガイドといえるでしょう。
🗺️ 夜の大阪を歩こう──ジャンルで広がる“体験型”夜景地図

『きらめきの大阪夜景めぐり』は、美しいだけの写真集ではありません。ジャンルで整理された情報と、QRコードによる即時アクセス、そして圧倒的な写真の臨場感が、「夜景を見に行く」という行動へと自然につながっていきます。
都市の夜には、昼間には見えない“もうひとつの顔”がある。その存在を優しく、そして情熱的に照らしてくれる──本書は、そんな夜のガイド役です。夜景ファンはもちろん、大阪を訪れるすべての人に手に取ってほしい一冊です。
※『きらめきの大阪夜景めぐり』は全国書店およびネット書店で発売中。定価は税込2,420円。夜の大阪を、もっと深く歩いてみたくなるはずです。
10ページほどが紹介されていますが、著作権的に大丈夫ですか。