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大阪万博ロスのあなたへ!次の祝祭は「花と緑の万博」へ 2027年、横浜で開かれるA1クラス国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」


半年にわたる熱狂を経て閉幕した大阪・関西万博。人々の記憶に刻まれた「祝祭の空間」は、いま“万博ロス”という言葉を生み出しています。しかし、その熱を引き継ぐ次の祝祭が、もうすぐ始まります。

2027年春、舞台は西から東へ。神奈川県横浜市・上瀬谷で、世界が再び集う国際的な博覧会「2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)」が開催されます。

🌿 万博ロスの人は楽しめる?“テクノロジーの万博”から“自然の万博”へ

大阪・関西万博が掲げたテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。IoTやAI、宇宙技術など最先端テクノロジーが主役の「未来社会の実験場」でした。一方、横浜花博のテーマは「幸せを創る明日の風景」。花・緑・農を通じて、人と自然の共生、心の豊かさを提案します。


特徴 大阪・関西万博(2025) 横浜花博(2027)
テーマ いのち輝く未来社会のデザイン 幸せを創る明日の風景(自然との調和・共存)
中心コンテンツ パビリオン、未来技術、社会システム 庭園・花壇、グリーンテック、園芸文化、自然体験
楽しめるポイント 驚き・未来像の体感、国際交流 癒し・幸福感、四季の花々、自然の力の再認識
特に注目されるのが「バイオフィリア(人が自然と交わりたい本能的な欲求)」という概念。テクノロジーで“未来”を見せた大阪に対し、横浜花博は自然を通じて“いのちの原点”を感じる祝祭です。

🌺 国際園芸博覧会とは?AIPHが認定する“花と緑の祭典”

国際園芸博覧会は、オランダ・ハーグに本部を置く国際園芸家協会(AIPH:International Association of Horticultural Producers)の認定を受けて開催されます。

花と緑の文化を通じて、環境・経済・地域をつなぎ、持続可能な社会を目指す国際的なプロジェクトです。横浜花博はAIPHの最上位クラス「A1」に位置づけられ、博覧会国際事務局(BIE)の認定も受ける大規模イベント。日本でのA1クラス開催は1990年の「大阪花の万博」以来37年ぶりです。

🌼 展示の見どころ──“地球の庭”が広がる上瀬谷


世界の庭園文化が一堂に

各国の造園家・園芸家が手掛ける庭園が集結し、風土や文化を反映した世界の庭園博”が展開。日本のいけばな・盆栽・和庭園など、伝統と未来が共存します。


グリーンテックとGXの融合

環境センサーや自動散水、スマート農業などのグリーンテクノロジーを展示。自然とテクノロジーの融合により、カーボンニュートラルな社会像を描きます。


市民参加・体験型「SATOYAMA Village」

寄せ植え体験、昆虫観察、農業体験など、五感で自然と触れ合えるエリア。日本の里山文化を再解釈し、人と自然の共生を体感できます。

🏙 シンボルは“建物”ではなく“風景”そのものに


大阪万博の「大屋根リング」のような巨大構造物は存在しません。その代わり、主催者庭園テーマ館が会場の中心となります。


  • 主催者庭園:四季とともに表情を変える花と緑のランドマーク。

  • テーマ館:リアル×デジタルで「いのちの鼓動」を表現し、植物と人のつながりを体感。

つまり、横浜花博では「構造物」ではなく、“風景そのもの”が主役なのです。

🌍 出展国とパビリオン──世界70か国が参加予定

A1クラス博覧会では「10か国以上の参加」が条件ですが、横浜花博はその基準を大きく上回る70か国以上の参加を目標に掲げています。2025年3月時点で、アフリカ諸国30か国が参加を表明し、うち4か国が正式契約済みです。


出展方式

  • セルフビルド方式:各国が独自デザインの庭園・展示を構築。

  • コモンズ方式:複数国が共同で出展する共同館形式。

さらに、横浜花博独自の取り組みとして、企業・団体・市民が共にテーマを創る「Village出展」を採用。これは「コモンズ方式」を拡張し、多主体共創のプラットフォームとして進化させた形式です。また、大阪万博で使用されたパビリオン資材をリユースする計画もあり、サステナブルな“循環型万博”を目指しています。

🏞 主要施設の最新展示(2025年3月発表)

2025年3月の「開催2年前記者発表会」で、主要展示の内容が明らかになりました。


【テーマ館】

「すべての生命はつながっている。植物を中心に。」


  • 植物が地球生態系の82%を占めるという事実を軸に構成。

  • 陸前高田の「奇跡の一本松」の根を展示し、生命の再生と共生を象徴。

  • 植物と菌類のネットワークを最新研究で可視化。

【園芸文化展示】

  • 江戸期の園芸文化を再現し、屋外では植木屋・花屋敷を復元。

  • 季節ごとに植物を入れ替え、日本の自然観と美意識を体感できる空間。

【政府出展】


  • 和泉川流頭部の自然を生かし、「令和日本の庭」を創出。

  • 屋内展示では、地球環境の限界(プラネタリーバウンダリー)と“みどり”による解決策を提案。

🤝 共創する出展者:377件が内定(2025年3月時点)


区分 内定件数 主な内定者
Village出展 13件 大林組、清水建設、住友林業、東急グループ、NTT東日本ほか
花・緑出展 360件 サカタのタネ、日本造園建設業協会、JFTD、全国自治体など
テーマ営業出店 4件 JAグループ、明治グループ、山崎製パン、丸兆
合計 377件 会場全体を共創するパートナー構成

「Village」はGXやネイチャーポジティブに挑む企業出展、
「花・緑出展」は花き・造園・園芸文化の競演、
「テーマ営業出店」は食育やエシカル消費をテーマとした飲食出展です。

🍽 各国のレストランと食文化体験

各国パビリオンや企業ブースに併設されるレストランでは、世界各地の料理や食文化が楽しめる見込み。地元・神奈川の農産物を使ったメニューやスイーツも登場し「花・緑・食」が融合したガストロノミー体験を提供します。

💓 ミャクミャクの次は“トゥンクトゥンク”

横浜花博の公式マスコットは、「トゥンクトゥンク」。人と自然の鼓動=「共鳴」をモチーフにし、穏やかで有機的なフォルムが特徴です。その名の通り、“トゥンクトゥンク”と響き合う心がテーマです。

🎫 チケット情報(2025年10月現在)

入場料や販売方法の詳細はまだ発表されていません。2025年3月の理事会資料によると、2026年にプロモーション開始・販売開始予定。現時点では、「オンライン販売・日時指定制」の導入が有力視されています。

🌱 まとめ:未来と自然、二つの祝祭がつなぐ“いのちの物語”

大阪万博が「未来社会」を描いたように、横浜花博は「自然と共生する社会」を描きます。テクノロジーの祝祭から、グリーンの祝祭へ。大阪で生まれた感動は、2027年春、横浜の丘に息づきます。

“未来を見たあと、自然を感じに行こう。”
GREEN×EXPO 2027は、万博ロスを癒し、次の感動をつなぐ舞台になるでしょう。





【開催概要】


項目 内容
名称 2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)
会期 2027年3月19日(金)~9月26日(日)
会場 神奈川県横浜市・旧上瀬谷通信施設(約100ha)
想定来場者数 約1,500万人(有料入場者1,000万人超)
メインテーマ 幸せを創る明日の風景
主催 公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会
クラス A1(AIPH承認・BIE認定)




【出典】

  • 公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会「基本計画書(2023年1月)」

  • 第26回理事会資料(2025年3月10日)

  • 開催2年前記者発表会資料(2025年3月19日)

  • 公開情報(2025年10月時点)

  • GREEN×EXPO 2027公式サイト

3 COMMENTS

サジャ

大阪・関西万博と横浜花博を比べるのはどうなんでしょう。
大阪の花博に行きましたが、当時の大阪の経済は今よりずっと良かったですがそれでも所詮花博。
前回の大阪万博を知っている私としては子供を連れて行くには行きましたが「これじゃない感」が強くてね。
規模も違いますし、お金のかけ方が全然違う。当然と言えば当然。
きっと在京メディアは次の万博開催地のリヤド・サウジアラビアを差し置いて「次は横浜ーーー」と大宣伝をするのでしょう。

ガンマ

キー局がどれだけ中継、報道するのか見ておきます。

アリー my dear

おはようございます(⁠•⁠‿⁠•⁠)

マスコットのトゥンクトゥンク、石破総理が会って『しゃべらない…』と語ったというニュースを見てなぜかほっこりしました(笑)
ミャクミャク愛がそれだけ強かったのかもですね(⁠⁠^⁠‿⁠^⁠)

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