新関西国際空港会社は2016年4月22日付けのニュースリリースで、2015年度の関⻄国際空港・大阪国際空港 2015 年度(平成 27 年度)運営概況(速報値)を発表しました。それによると関西国際空港の2015年度の関⻄国際空港の2015年度の総旅客数は2,405万人・国際線旅客数は1,727 万人、総発着回数は16.9万回で、いずれも過去最高を記録ました!
総旅客数の推移です。2012年度から驚異的な成長を続け、年間総旅客数は2000万人を楽々と突破、なんと2400万人を超えるまでに成長しました。国際線旅客数が1727万人を記録、長らく1100万人程度で推移していた数年前までが嘘の様な状態です。
ちなみに伊丹空港は1,463 万人で、関空+伊丹では3,868 万人、前年⽐+12%の実績となりました。これに神戸空港の旅客数を200万人と仮定すると関西圏の航空需要は年間で4000万人を突破したと思われます。
こちらは関空旅客の日本人と外国人の推移表です。外国人利用客数の伸びが著しく、年間で1100万人を突破し、完全に日本人旅客数を上回りました。こうなってくると日本人旅客数の少なさが異様に感じてきます。日系航空会社のハブ機能が成田、羽田に集約されている事が最大要因なのですが、人口3500万人を擁する首都圏の航空需要に加え、際内乗り継ぎ機能を羽田に持たせるのは個人的には物理的に無理で、羽田、成田は莫大な首都圏の需要を満たす事に専念させるべきだと思っています。

国はそろそろ、首都圏への極端な集中政策で効率の悪い投資を改め、地方→海外への需要、際内乗り継ぎ機能は空域や発着枠に余裕がある関空や新千歳空港に移管させ、日本全体のパイを広げる大局的な航空政策に舵を切る時に来ているのではないでしょうか。香港のチェクラップコク国際空港は3800m✕2本のオープンパラレル滑走路、24時間運用で年間40万回、6800万人の旅客数をさばいています。同じく3500m+4000mの2本の滑走路をオープンパラレル配置で完全24時間運用が可能な関空のポテンシャルは物凄く、需要の伸びに合わせて北側連絡誘導路や第4ターミナルビルなどの施設整備を行えば、年間30万回、4200万人位までは対応出来るのではないでしょうか?

爆発的な利用客の伸びが続く関西国際空港。最近の円高基調や熊本の大地震の影響などを受け、これまでの爆発的な伸びは鈍化するかもしれません。ただ、中長期で見ると、中国以外の東南アジア諸国の経済発展よる航空需要の伸びは確実で、発着枠に余裕のある関空はその受け皿として需要増加の恩恵を一番受け続ける事になりそうです。さて、2016年度の総旅客数はどこまで伸びるのでしょうか・・・!





