富山市路面電車南北接続事業は、JR富山駅の南北で分断され、駅の南側・北側で営業している富山地鉄の路面電車である「市内線」と、「ポートラム」を接続する路面電車の延伸事業です。富山駅の高架化が進展に合わせて2020年3月に両路線が「南北接続」され南北一体での運行が実現します。
延伸区間の様子です。現在は上の図の第2期事業約90mの区間で工事が行われています。従来は富山駅の在来線ホームが地上にあったので南北直通は不可能でしたが、富山駅の高架化工事が進み、いよいよ分断されていた南北が結ばれる事になりました。
工事区間は非常に短いですが、与えるインパクトはかなりのモノです。富山市中心部と郊外を結ぶ放射状路線「富山ライトレール」が富山駅を介して市内の重要拠点を結ぶ「市内線」に乗り入れる事になります。大都市で例えるなら、大手私鉄の通勤路線が地下鉄を介して都心に直通する様なイメージでしょうか。
こちらはライトレールの様子です。ライトレールは富山駅北から岩瀬浜までの区間7.6mを24分ほどで結ぶ郊外路線です。日中は15分ヘッドの高頻度運転で利便性は高いです。不動産屋の話では、ライトレールは地下鉄的な利用ができるので富山駅周辺のオフィスビルに入居する大企業に務める転勤族に人気との事。東名阪の通勤電車に慣れている人がそのイメージをひっぱってライトレール沿線に住まいを構えるそうです。
こちらは富山市中心部を環状運転している「セントラム」の様子です。ライトレールと同じ車両が使用されており、南北直通運転を見据えた車両配置がなされています。
富山駅の新幹線ホーム下に乗り入れている「市内線」の様子です。環状運転を行う「セントラム」(写真左)と、富山大学前〜富山南駅を結ぶ軌道線(右)が並んでいます。富山の路面電車は新型車両の比率がかなり高くなっています。
富山駅の様子です。写真の箇所で行き止まりになっています。
しかし、北に向けて路線が伸びつつあります。
延伸区間の様子です。こちら側にホームが造られています。南北直通に合わせて駅の処理能が強化される様ですね。
こちらばポートラムの富山駅北の様子です。
来年春に南北直通運転が実現するポートラムと市内線。ミッシングリンクの解消は富山市をどの様に変えて行くのでしょうか。