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新宿住友ビルの三角ビル・リボーンプロジェクトが完成!全天候型「三角広場」を新設


住友不動産は2020年6月30日付けのニュースリリースで、東京・西新宿にある築46年の高層ビル「新宿住友ビル」の改修工事が完成したと発表しました。

新宿住友ビルは、ビルの断面が三角形なことから「三角ビル」との愛称で呼ばれる、高さ210mの古参の超高層ビルで1974年に竣工しました。経年経過した新宿住友ビルは、既存建物の設備更新や賑わいの薄れたビル足元空間の一新が課題となっていました。その為、有事の防災対応力や日常の賑わい活性化といった西新宿街全体の機能強化に資する リ ニューアル構想の具現化を掲げて、 国家戦略特区の枠組みを活用し、特定街区の都市計画を変更することで前例のない 超高層ビルの大規模改修工事が行われる事になりました。

【出展元】
竣工から約半世紀、生まれ変わった西新宿を代表する超高層ビル 『新宿住友ビル・三角広場』完成
「新宿住友ビル 大規模改修計画」

 

三角ビル・リボーンプロジェクト

三角ビル・リボーンプロジェクトは、時代を超えて愛され続ける新宿住友ビル(三角ビル)の原風景を継承しながら、 築46年の既存超高層ビルの足元にガラスの大屋根をかけ、新たなパブリックスペースを創出する 日本初の超高層ビルの大規模再生計画です。

大屋根新設工事と併せて大規模な建物改修工事が行われ、 制振補強による耐震性強化や、エレベーター・エスカレーターの耐震改修、オイルタンク・発電機設備 の増強など、BCP性能やターミナルシティにおける防災対応力が高められました。新設された 全天候型の「三角広場」 は、地震などの有事が起こった 際には 帰宅困難者の一時滞在施設として2,850名の受入れが可能です。

 

 

「三角広場」(地上1階・公開空地)

リボーンプロジェクトの最大の目玉は、地上にフラットで多様な用途を想定した全天候型の巨大アトリウム空間「三角広場」 の新設です。

最大約2000人を収容できる「三角広場」 は約3250㎡の広さで、天井高は最大約25mで、4K、564インチの大型ビジョンが設置されました。無柱空間なので、さまざまなレイアウトに対応でき、東京都心でありながら、大規模なイベント開催に利用できるほか、災害時の一時避難場所としても機能させる事ができます。

 

 



今回の大規模リニューアルによる低層部の全面刷新に伴い、敷地内と高低差のある周辺道路を結ぶ歩行者ネットワークの整備とバリアフリー化が実現しました。常設型の賑わい空間「三角広場」を設置する事で、オフィスワーカーのみならず、 ファミリー、観光客など、西新宿に新たな人の流れを呼びこむ計画です。

地下1階~地上2階に新たに導入される「ショップ&レストラン」は、新規出店および高層階からの移転を合せて全26店舗がオープンしす。

 

 

 



施設特長
① 365日、晴雨寒暖に対応した空調完備の屋内空間
② 最大収容 約2,000人、都心で大規模イベントが実施可能
③ 天井高最大約25m・約3,250㎡ の開放的なイベントスペース
④ 1日乗降客数353万人 新宿駅 徒歩8分、都庁前駅 直結
⑤ 感動を盛り上げる 4K・564インチの大型ビジョン設置
⑥ 無柱空間で様々なイベントレイアウトに対応

 

 

新宿住友ホール(地下2階)



国際ビジネス環境整備として地下2階には国際会議開催に対応した 「新宿住友ホール」が以前の約3倍の広さとなってリニューアルオープンしました。東京都内各所で展開する 『ベルサール』シリーズ と同様に天井高6mの整形無柱空間を実現し、分割利用も可能なホールは、これまでの314㎡から1,126㎡(約3倍)に拡張されました。三角ビル内には会議室 (新宿住友スカイルーム)があり、分科会等を併せて行うことも可能です。

 

 


新宿住友ビルはS造、一部RC・SRC造、地上52階、地下4階建てで、1974年に竣工。国内で初めて高さ200mを超えたオフィスビルとして有名で完成時は日本で最も高いビルでした。

 

 

 



日本の超高層ビル黎明期に建った「新宿住友ビル」が行った大規模リノベーションは、オフィスビルの持続可能性を示す先駆的な例となりました。これから50年を超えて60年、70年と歴史を重ねて行く事になると思います。

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