近鉄22000系リニューアル車は、近鉄の特急形車両で汎用特急車両として使用されていた10400系・11400系「エースカー」の老朽取替を目的に1992年に登場した22000系(ACE)に大規模更新を施したリニューアル車です。また、昭和 33年に製造した世界初の 2 階建て高速電車 10000 系初代ビスタカー以来、長年に亘って汎用特急で使用してきたオレンジと紺のツートンカラーを、クリスタルホワイトをベースにブライトイエローとゴールドを加えたフレッシュなカラーリングに変更し、近鉄特急の新た なイメージを創出されました。近鉄特急のカラーリングが変更されたのは、実に57年振りとの事です。
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バッタの愛称で呼ばれる事もある汎用型特急車の主力車種22000系(ACE)は、今回のリニューアルでインテリアデザインが一新され、座り心地を向上させて装備の充実を図った新シートに更新されたほか、車内案内表示器や行先表示器のカラーLED 化による分かり易い案内表示、トイレの温水洗浄便座を採用、椅子対応の多目的トイレの設置、ドアチャイムなどバリアフリー化への対応を進めるとともに、喫煙室を設置 して分煙の強化が図られました。さらに、車内照明やヘッドライトなどすべての照明に LED を採用し、省エネ化も図られています。
22000系リニューアル車のレポート2回の今回はインテリアを中心にご紹介して行きます。まずはシート。座面や枕部分の形状、クッションの最適化により快適性を向上させ、ゆったりくつろげるシートに変更されました。また、コンセント、カップホルダー、物掛フック、かさホルダーを設置して利便性を向上させたほか、肩グリップ上面には座席番号の点字シールを設置し、バリアフリー化も進められています。
肩グリップと上面に配された座席番号の点字シールの様子です。
新シートを真横から見た様子です。人間工学的に改良された新シートはすわり心地が非常に良いです。
カーテンを閉めるとこんな感じです。22000系リニューアル車のアクセントカラーはブルーですね。
シート背面の様子です。テーブル、ネットポット、ドリンクホルダー、小物を掛けられるフック、フットレスト、電源コンセント、センターアームレストにはコーヒーテーブルまで備わっている他、荷だな下には空調の吹き出し口まであります。もう考えられる装備を全部盛り込んだフル装備の快適シートです。
背面テーブルの様子です。
ドリンクホルダーとフットレストの様子です。ドリンクホルダーは本当に便利な装備です。
電源コンセントは1箇所づつ装備されています。設置位置も使いやすい場所ですね。
アームレストに収納されているコーヒーテーブルを出た様子です。
コーヒーテーブルとシートを縦アングルでパチリ。ヘッドレスト付近の左右が少し出っ張っているので着席時のプライバシー性も高まっています。
今回の取材で1つ発見したのが、窓まわりの金属抑え。
ブロンズ色のこの部分がさり気なく高級感を演出していました。
撮影ポイントを変えて、車内に並ぶシートを背面から見通した様子です。
天井付近の様子です。基本的な正面プランに変更はありませんが、照明は全てLED化されています。
妻面の連結扉上にはフルカラーLEDの車内案内表示機が設置されました。サイズも大型化され非常に見やすいです。
デッキ通路部の様子です。
バリアフリー化がさらに進み、車椅子対応トイレ付近には贅沢な空間が生まれました。
車椅子対応トイレの様子です。
内部は木目調パネルが配された他、間接照明もあり、中々高級感がありました。
そしてウォシュレットも装備されました。
洗面台の様子です。最新のオフィスビルの様な雰囲気になりました。
乗降デッキ部分の様子です。床材の模様、カラーリングが車内のイメージと統一されており、都会感が漂っています。
新設された喫煙ルームの様子です。
喫煙ルーム内部の様子です。
喫煙ルームの反対側の窓は大型化されました。外から見ても、この窓の有無で喫煙ルームの有無が一目で解ります。
再び車内に戻って縦アングルで車内を見通した様子です。
22000系リニューアル車の車内を取材してみて感じた印象は「都会的」。グレーの機能的なシートは無駄がなく美しさを感じるほどの出来栄えです。どこか、航空機のシートに似ている気もしました。無駄を排してすわり心地と機能性を突き詰めて行くと航空機のシートに似てくるのでしょうか・・・。
とにかく22000系リニューアル車の出来栄えは「素晴らしい」の一言です。今回のリニューアルによって今後登場するであろう新型車両は最低でもこのレベルを維持、もしくは超えるレベルになるでしょう。そういった意味から今回のリニューアルは近鉄特急全体のレベルを1段引き上げたのではないでしょうか。
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これはお見事٩(^‿^)۶!新車と言っても通じそうなほど、全く問題なしの水準ですよね。
シートモケットのカラーも刷新されたほか、車内の隅々まで手を抜くことなく徹底的にリニューアルされて言うことなしです。あとフルカラーLEDが、車体外観の行先表示器だけでなく、車内の案内表示にも採用されてたのは初めて知りました。
ああ、早く乗りたいよお。゚(゚´ω`゚)゚。