JR西日本では、時間帯別の需要の増減に対して柔軟に対応する為、8両+4両や4両+4両など、様々なパターンで車両の増解結を行っていますが、先頭車と先頭車の連結部分には大きな隙間があり、ホームから利用客が転落する危険性がありまました。実際に数年前には、32歳の女性乗客が先頭車の連結部に誤って転落し死亡する不幸な事故が発生しました。JR西日本はこの事故を受け、利用客が連結部分に転落するリスクを減らす取り組みとして「転落防止ホロ」の開発を進めてきました。
【出典元】
→JR西日本>先頭車両間の転落防止に向けた取組み(PDF)
先陣を切って、北陸本線に投入された521系3次車で初めて本格的な導入が始まりました。その後発表された、広島地区向けの新型電車227系でも採用されています。
転落防止ホロの開発に際して、1/5スケールの模型を使って風洞実験が行われた
転落防止ホロの基本思想は中間車両で実現している側ホロを先頭車両に適用し、先頭車両が連結した場合でもお客様が転落しないように設置することとして開発が行われました。 機能としては中間車の側ホロの性能に加えて、先頭車両特有の課題がありました。 また、先頭車に取付ける側ホロは万一故障により使用できないことを避 けるため、常時取り付いたままの構造となりました。
◆先頭車向け転落防止ホロの開発に際して考えられた課題
① 運転席からの視野の確保
図面上で検討を行い、ダンボールで取り付けた側ホロで 実際の乗務員に現車確認を重ね、運転中の視野を阻害しない範囲を明確にし、次のステップに進みました。
② 車両の車体自動洗浄機への対応
課題①で決定した範囲で側ホロを実際試験的に製作し、車両に取り付け、車体の自動洗浄機を通過させました。先頭として側ホロが通過する際、自動洗浄機のブラシの回転方向によっては、この側ホロが巻き込まれることがわりました。これは、 取り付け角度、位置を調整することで解決できたそうです。
③ 車両の走行時の抵抗及び騒音の削減
鉄道総研の米原の風洞試験場で、1/5のサイズの模型を 利用し中間車と同様に取り付けた場合、側ホロに穴を開けるなど形状を工夫した場合の試験で空気の剥離が大きく起きるなど、走行に対しても大きな抵抗となることがわかりました。
④ 降雪時の着雪の抑制
耐久試験を兼ねて実際本線を走行させるために、FEMによ る衝突時の解析を繰り返し行い、破断しない強度、外側に変形しないなど変形方向の誘導に適した構造として確認しまし た。その後3形式(207系、223系、521系)の営業列車に搭載されました。その中で、521系の車両は北陸本線を中心に走行しているため、この冬の間の着雪状態にも着目し、 降雪時に確認をしました。 課題③に対しての対策構造で試験を実施したため、結果的にこの側ホロに雪が溜まる部分がほとんど無く、雪の付着も 少なく良好な結果となりました。
223系に取り付けられた転落防止ホロ。全ての先頭車にこのホロが取り付けられるかは不明ですが、今後ジワジワと勢力を拡大して行く事は各自な様です。デザイン的には??の部分は感じますが、227系の様にエアロパーツの様な見せ方にする事で機能性とデザイン製を両立させる事も出来ると思います。既存車両への後付ホロについては、今後さらに改良が行われ、その後本格的な導入が始まるのではないでしょうか・・。
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「鉄道ファン」ニュース記事より・・・http://railf.jp/news/
❝225系Y5編成に転落防止ほろ❞
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デザインは正直微妙ですね。
人命のことを考えると対策すべきだとは思いますが、先にホームアドアの設置を進めて欲しいと思います。