
中国の北京にある故ザハ・ハディッドが設計した45階建ての超高層ビル「リーザ・ソーホー」は、中心部がくねくねと曲がった世界で最も高いアトリウムを備えたビルで、巨大なアトリウムを囲むようにショップやオフィスが混在しています。
ザハ・ハディッドアーキテクトの創始者である故ザハ・ハディッド氏が生前に設計したこの超高層ビルは、豊台のビジネス街に位置しています。
リーザ・ソーホーは、敷地を斜めに横切る新しい地下鉄のトンネルにまたがる構造の為、1つのボリュームが両側に分割されています。地下鉄トンネルによって生まれたこの斜めの軸は、タワーは上に向かうにつれて、アトリウムに45度ひねりを加えることで調整されています。これは、アトリウムの⾼層階を北京の都市の基礎となる歴史ある南北/東⻄の軸に向けるためめです。
外装は、⼆重断熱構造のユニットになったガラス製カーテンウォールシステムを採用しています。各フロアのガラスユニットには⾓度がついていて、換気の調節が可能です。必要に応じて隙間から外気を引き込めるようになっていて、各フロアで⾮常に効率的に環境の調節ができます。
リザソーホーはアトリウムの内部で4つのレベルで空中径路で接続されています。ビルの環境性能を高めるために、タワーは排気からの熱回収と高効率ポンプ、集水設備、グレーウォーターのフラッシング、太陽光発電パネルを備えた断熱グリーンルーフを備えています。
リーザ・ソーホーのアトリウムは、新しいビジネス街の公共広場として機能し、タワー内のすべてのスペースをつなぎ、そのねじれた彫刻のような形からさまざまな景色を提供します。
リーザソーホー(Leeza Soho)は、まるで宇宙戦艦ヤマトのガミラスの帝都バレラスに在りそうな超近代的な超高層ビルです。梅田スカイビルの空中庭園の下部の両側にガラスカーテンウォールと設置すれば、同じ様な超巨大アトリウムを作る事が出来そうですね。
中国の凄い所は、空想世界に出てきそうなビルを完成イメージで終わらせず、実際に建ててしまう事です。様々な問題点はあるにせよ、挑戦的なデザイン・構造のビルを建て続けられのは、効率一辺倒でなくても大丈夫な経済的ゆとり「マネーパワー」があるからこそです。
梅田スカイビルや明石海峡大橋を実現した頃の日本にはまだマネーパワーがありました。コンサバで効率一辺倒の巨大箱ビルが日本で量産される理由は、建築基準法や消防法などの法規制に加え、昔に比べてマネーパワーが弱っているからだと思います。







