
大阪市は、2019年3月に「車中心」から「人中心」のみちへと空間再編をめざす「御堂筋将来ビジョン」を策定し、この将来ビジョンをもとに、側道を歩行者や自転車の空間に転換する道路空間再編を進めています。
御堂筋の将来像を検討する「御堂筋完成80周年記念事業推進委員会」は、御堂筋の自動車専用の計6車線のうち側道2車線を全て歩道として開放する提言案を纏めました。提言は淀屋橋以南の全区間について、本線を車道のまま残したうえで、側道を現在の緑地帯・歩道と一体で再整備し、幅15m超ずつの広い歩道に変える、といった内容で、2025年国際博覧会の大阪誘致が進むなか、大阪都心のメインストリートを人でにぎわう空間として生かし、地域経済の活性化につなげる計画が進んでいます。
【出展元】
→御堂筋の側道歩行者空間化及び社会実験について
→官民連携で「御堂筋」の未来をつくる社会実験「御堂筋チャレンジ2020」を11/28~12/27に実施します!

御堂筋の側道歩道化のイメージです。側道を自転車通行空間と歩道の拡幅にあてる事で歩行者空間を大幅に広げる計画です。

御堂筋の側道歩道化ですが、まず道頓堀橋北詰交差点〜難波交差点までの東側側道の歩道化に着手し工事が進んでいます。それに続いて、大阪市は2021年9月13日に、御堂筋の側道歩行者空間化の整備を行うため、道頓堀川から千日前通までの西側側道(道頓堀橋北詰交差点から難波交差点まで)の区間について、2021年10月上旬に側道を閉鎖すると発表しました。
あわせて側道歩行者空間化に伴い、本線側に整備される停車・荷さばきスペースの運用を開始するとの事です。また側道歩行者空間化では以下の3つの問題点の解消に取り組むことになりました。
【出展元】
→大阪市>御堂筋(道頓堀川から千日前通)の側道(西側)歩行者空間化について
1:安全で快適な歩行空間の形成

歩行者と自転車の輻輳など、安全・快適に通行できない状況となっていますが、歩行者空間と自転車通行空間を分離することで、安全で快適な空間を創出します。

こちらは先行して整備された「千日前通以南(難波交差点~難波西口交差点間)の東側街区」の様子です。
2:イチョウの生育に必要な根の伸長を確保

周辺を舗装に囲まれ、根が伸びるスペースが限られていますが、歩道化工事にあわせて根を伸ばすスペースを確保し、美しい樹形のイチョウを生育します。
3:照明灯などのリニューアル

既設の歩道照明灯はデザインの統 一 感がなく、老朽化が進んでいますが、御堂筋の歴史を踏まえた2灯式のシンプルなデザインでリニューアルし、他の地上工作物との統一感を感じる整備を行います。
2023年4月の様子
西側側道

現地の様子です。前回の撮影が2022年11月だったので、約5ヶ月振りの取材です。

南西側から見通した様子です。工事が完成し見違える様に広々としました!

地下鉄の出入り口もガラス張りで美しい物になりました。圧迫感を軽減すると同時に見通しをよくする事で防犯効果も見込めそうです。

北側から南側を見通した様子です。この広さに慣れると以前の広さには戻れないですね・・。

道頓堀川付近の様子です。

早速、違法駐輪が見られたので「ここは止めたらアカン場所」という意識を持たせる為に、徹底的に取り締まって欲しいです。
2022年11月の様子
西側側道

現地の様子です。前回の撮影が2022年9月だったので、約2ヶ月振りの取材です。東側側道が完成したので、今回は西側側道のみご紹介して行きます。

この2ヶ月間で工事がメチャクチャ進んでおり、路面ブロックが敷設され完成状態にかなり近づきました!

社会実験に伴う物かもしれませんが、各所に木製ベンチが置かれていました。

それにしても、西側の仕上がりはメチャクチャ良いですね。

工事前の歩道も広いと思っていましたが、これを見てしまうと、元の広さには戻れないですね・・。

写真がムーンウォークの様な感じになってますが、南側を向きつつ北上しています。

道頓堀川付近まできました。

北側を見た様子です。

工事が進み完成に近づいた西側側道の歩道化。この記事の「道頓堀橋北詰交差点〜難波交差点」までの区間は間もなく完成しそうですね。

