天王寺動物園は、交通の便の良い立地の中、大正4年に創設されて以降、100年の歴史を刻んでいます。 段階的な動物園整備計画により獣舎等の整備が行われ、近年では、1995年にとりまとめられた「ZOO21計画」に基づき、「生態的展示」というコンセプトの下、爬虫類生態館アイファーをはじめ、カバ舎、サイ舎、アフリカサバンナゾーン、アジアの熱帯雨林ゾーン(アジアゾウ舎)の整備が進められてきたました。 しかし、同計画に基づく整備は、大阪市の財政難などもあって進められておらず、また、来園者については、徐々に減少傾向を見せ、2013年度には約116万人とどまるなど、動物園事業が行き詰まりつつあり、大都市大阪にふさわしい魅力あふれる動物園を目指し、改革が求められていました。
これを受け、大阪市は、動物園の改革・改善を継続的に実施していくために、2015年8月に天王寺動物園が果たすべき意義と役割を改めて整理し、めざすべき今後の方向性を示した基本構想を策定しました。 そして、この基本構想を実現するために必要な具体的方策として、また次の100年を魅力あふれる動物園であり続けられるよう、2016年10月に「天王寺動物園101(いちまるいち)計画」が策定されました。
【出展元】→天王寺動物園 101 計 画
天王寺動物園101計画 基本コンセプト
1:大都市大阪にふさわしい都市型動物園
2:憩い・学び・楽しめる都心のオアシス
3:動物本来の行動を引き出す「進化型生態的展示」
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大阪市は、「天王寺動物園ペンギン・アシカ舎建設工事」の設計業務の委託先を決める標準プロポーザルで大建設計を特定しました。同計画は、獣舎リニューアルの初弾として計画しており、進化型生態的展示の手法を導入、整備面積約3600㎡です。
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新獣舎は、アクリルを効果的に利用し、活き活き と泳ぐ動物たちの本来の姿を見せる展示となります。新しいアシカとペンギンの回遊シーンが観察可能な展示、観客の頭上を渡るアシカの通路や、ペンギンの生息環境に足を踏み入れたかのようなウォークスルーなどが計画されています。また、動物たちの遊泳行動を活発化させるため、造波装置を取り入れた水環境を創出し、様々な角度から 多面的に観察することができる展示環境づくりが行われます。
野生の海洋生物の生活環境の悪化など について積極的に情報提供を行い、生物多様性や地球環境問題への気づきを与える展示とします。また、世界的な動物飼育の基準をクリアでき るような飼育環境を整え、海外先進施 設との繁殖協力体制の構築を目指しま す。
2022年2月の様子
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現地の様子です。前回の撮影が2022年1月だったので、約1ヶ月振りの取材です。タワークレーン1機が可動していました。
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アップで見た様子です。山留め壁が構築され掘削工事が行われていました。上から見ると、かなり大規模な工事である事が解りますね。
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引き気味で見た様子です。
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最後はさらに引き気味で見た天王寺動物園全体の様子です。
2022年1月の様子
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現地の様子です。園外からの撮影なのでちょっと厳しいアングルですが、タワークレーンと三点式パイルドライバが各1基稼働しているのが解ります。
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計画地を西側から見た様子です。大阪市や動物園の公式サイトを見ても完成予想図や計画概要が見当たらないので、新しい獣舎のデザインがどうなるのか?詳細は不明です。
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南西側から見た様子です。建築計画のお知らせ、などの掲示物は発見できませんでした・・。
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あべのルシアスから見た様子です。ちょっと解りづらいですが、写真中央左に、ペンギン・アシカ舎建設工事のタワークレーンが確認できました。
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最後は、てんしば越しに見た様子です。