
京都市は、同市の中心繁華街を東西に貫く四条通(烏丸通-川端通間、約1・1キロ)の歩道拡幅事業を進めています。四条通の歩道拡幅は「歩くまち・京都」を掲げる市の重点事業で、総事業費約29億円をかけて行われ、歩道を現行の1・2~2倍近くに広げる一方、車道は片側2車線を1車線に減らし、市民や観光客らが歩いて楽しめる通りとの性格づけを明確にする計画です。都心の幹線道路の車線を減らすのは全国初の取り組みで、早ければ来年の秋頃に完成の見通となっています。
都心の幹線道路の車道を狭めて歩道を広げ、シンボルロードを作る取り組みは、堺市の大小路シンボルロードが有名で、片側3車線 30m(6.0m-18.0m-6.0m)を1車線 30m( 9.0m-12.0m-9.0m) に変更した例があります。

【出典元】→京都新聞>四条通歩道拡幅6・5m、バス停4カ所に 京都市が整備へ
■都市計画決定
○区域:四条烏丸~四条川端 約 1,120m
○車線の数:2 車線 ※現在の4車線から車線を減少させ歩道を拡幅。
○道路幅員:22m ※現在の車道幅は 15m,歩道幅は 7m(片側 3.5m)
■整備目的
○歩道拡幅により,安心・安全な歩行空間を確保し,バスを待つ空間を拡大。
○バスの乗降をしやすく,バスと鉄道の乗継を便利にする。
○公共交通の利便性を高め,都心の商業施設等へ行きやすくし,まちの賑わいの創出を図る。
■整備内容
○バス停:分散しているバス停を西行き,東行きとも四条河原町と四条高倉に集約。 複数台が同時に停車できる長さで,歩道から張り出したテラス型とする。
○駐停車スペース:タクシー利用者の乗降や荷物の積卸ができるスペースを設ける。
○歩道拡幅:現在の片側 3.5mの歩道を,5.25m(1.75m増)に拡幅することを基本とする。
※歩道幅は,バス停部や交差点付近など,必要に応じて増減させる。

四条通には、多くの商業施設やオフィス、飲食店、土産品店などが並び、多くの買い物客や観光客が行き交っており、休日は昼間の歩行者数が約4万3千人に達しています。その為、片側3.5mの歩道から人があふれんばかりの混雑を見せ、通るのがやっとの状況となっています。今回の歩道各幅計画が完成すると、歩道の幅は片側「3.5m」から、2倍近い「6.5m」に広がり相当なゆとりが生まれそう。また、現在の歩道にかかっているアーケードはそのまま活用するため、拡幅した部分には基本的に屋根がない状態となります。
四条通の歩道拡張計画は相当前から構想されいたので、今月から工事に着手するニュースを聞いて「いよいよ実現するのか!」という気持ちになりました。バス停やタクシー乗り場の集約、荷さばき場の確保、緊急車両の通路確保など、非常によく練られた計画なので、来年秋の完成が楽しみです。

