サンガスタジアム by KYOCERA(京都府立京都スタジアム)は、京都府におけるスポーツ及び文化の振興を図るとともに、地域のにぎわい創出に資するため設置された施設で、収容人数21,600人を有する府内唯一の専用球技場です。京都サンガF.C.のホームスタジアムとして活用されるほか、サッカーやラグビーなどの国際試合が開催可能なスポーツ施設であるとともに、音楽や地域振興の催し物など、府内最大級のイベント会場としても府民の皆様から大きな期待が寄せられています。地元企業の京セラ株式会社が、ネーミングライツパートナーとなり、通称は、「サンガスタジアム by KYOCERA」に決まりました。
【出展元】
→サンガスタジアム by KYOCERA
→東畑建築事務所>みんなの笑顔きらめくスタジアム
施設概要
名称 | サンガスタジアム by KYOCERA(京都府立京都スタジアム) |
収容人数 | 約21,600人 |
フィールド | 126m(南北)×84m(東西) ※サッカー・ラグビー国際試合開催可 |
観戦環境 | スタンド最前列からピッチまでの距離 ・メインスタンド 8.5m ・バックスタンド 7.5m ・南北サイドスタンド 0.5m ・スタンド最前列とピッチの高低差 1.2m |
屋根 | 全国初となる観客席最前列より2m張り出した屋根で全席を覆う |
大型映像装置 | 2基 |
照明(LED) | フィールドの照度 1,500ルクス以上 |
天然芝 | 通風・日照・散水機能の充実、耐陰・耐寒性に優れた品種を採用 |
構造・階数 | 鉄筋コンクリート造 / 鉄骨造・4F |
高さ | 27.6m |
用途 | 球技場 / 店舗 / スポーツ練習場 |
建築主 | 京都府 |
設計 | 基本設計-日建設計、実施設計-東畑建築事務所 |
施工 | 竹中工務店・公成建設・長村組JV |
着工 | 2018年1月18日 起工式 |
竣工 | 2020年1月11日 竣工式 |
敷地面積 | 約33,140m2 |
建築面積 | 約16,000m2 |
延床面積 | 35,601㎡ |
所在地:〒621-0804 京都府亀岡市追分町
サンガスタジアム by KYOCERAは、最高の観戦環境の創出、周辺環境への影響の最少化、ライフサイクルコスト低減を実現する「みんなの笑顔きらめくスタジアム」をコンセプトに計画されました。敷地形状に整合させ四隅を大きく切り取った八角形のスタンド形状によって、効率的に観客席数を確保するコンパクトなスタジアムとしています。高さを抑えた屋根の多面体の構成や台形のシルエットは、亀岡盆地の山並み風景との調和を図っています。
座席案内
フィールドの広さは南北126m×東西84m。全ての観客席を覆う屋根は、スタンド先端からさらに2m突き出すことで雨天時でも快適な観戦環境を提供、ピッチとスタンドの高低差は、わずか1.2メートルでピッチとの一体化を生み出します。映像設備は、帯状装置がバックスタンドの1階壁面と南北のサイドスタンド前に設置され、2階のオープンコンコースにディスプレイが並び、観客席以外からも催しを楽しむことができます。またスタンドの下にはフードコート等の商業店舗も併設し、地域振興の一役を担います。
屋根には約1MWの太陽電池が搭載されており、環境配慮型のスタジアムとなっています。また蓄電システム(12kWh)1台(京セラ寄贈)も設置されており、有事の場合には電源供給が可能です。また、スタジアム外の敷地に設置されているLED街路灯のうち、メイン通路(正面入り口側)の8本(京セラ寄贈)は、音と光で演出可能です。
現地の様子
それではスタジアムをジックリと見て行きましょう。こちらは正面エントランス付近の様子です。
ロゴマークの様子です。木目のルーバーが和風のイメージを抱かせます。
内部の様子です。外周通路のガラス窓から撮影しました。
収容人数21,600人。大きすぎず、小さすぎず、ちょうど良い大きさのスタジアムです。
大型LEDビジョンはプレーヤーから見て邪魔になりにくい用に斜めに配置されています。
インチ数は不明ですが、かなりの大型ビジョンです。
シートの一部が黄色になっていて「KYOTO」の文字を形作っています。
サンガのイメージカラーである「紫」のシートがズラリとならんでします。
ピッチは天然芝。取材時は芝生の手入れが行われていました。
偶然撮れた写真ですが、ピッチと観客席の距離感はこんな感じです。メチャクチャ近いですね。さらにベンチの屋根がガラスになっており、ベンチ内とサポーターが一体化した感じになっています。凄いです。
初めて訪れたサンガスタジアム by KYOCERA。場所が「亀岡」なので、もっと遠いイメージがありましたが、最寄り駅のすぐ側にあるので、母都市である京都市の中心駅「京都駅」からのアクセス時間をトータルで考えると、30分ぐらいでスタジアム入り口に立てます。新幹線で遠方から来られる方も、ゲーム終了後、1時間後には新幹線に乗れそうです。立地は十分合格点、イベント開催時にJR嵯峨野線が増発&8両化してくれれば申し分ありません。これほど最寄り駅から近いスタジアムは珍しいです。
建築デザインも中々よいです。スタジアムのデザインは瓦屋根をイメージさせる大屋根と木目のルーバーの組み合わせは「巨大な寺院建築」を思わせる、京都らしいデザインに仕上がっていると思いました。大屋根のデザインを「瓦屋根みたい」だと気づくと、もう巨大な寺院にしか見えなくなりました。
一番の評価点は観客席と選手達との距離感。あと、ピッチと観客席の近さ。これは本当に凄いです。選手達との距離が圧倒的に近いので臨場感が凄そうです。評判の良い「吹田スタジアム」に匹敵する出来の良さではないでしょうか?陸上競技場と共用のスタジアムとは雲泥の差だと思います。サンガスタジアム by KYOCERAは、素晴らしいサッカースタジアムとして、今後高い評価を受けると思いました。
これはカッコイイ