20年に1度の式年造替(ぞうたい)が斎行され、2016年11月に本殿の正遷宮が行われた春日大社。改修のため休館していた宝物殿ですが、768年の創建から「春日大社」60回目の式年造替を記念し、サントリー美術館や根津美術館などを手掛けた気鋭の建築家・弥田俊男氏が総監修を務め、展示設備などを一新。「春日大社国宝殿」として、2016年10月1日にリニューアルオープンしました。
この「春日大社国宝殿は1973年に谷口吉郎氏が設計した「宝物殿」のリニューアルで、宝物殿のほかに外構の整備やバス停,トイレが新たに設置されました。高床式の1階は透明感を高めつつ新たな展示動線に合わせて耐震壁を配置し,既存のH型の平面を繋ぐように新設のホールなどが設けられています。
今回のリニューアルでは、延床面積が1080㎡から1833.7㎡に大幅に拡張され、4つの展示室とカフェに再構成されました。国宝殿は国宝352点、国重要文化財971点を含む多数の宝物を収蔵しています。
※全ての国宝、重文が常設展示されている訳ではありません。
※全ての国宝、重文が常設展示されている訳ではありません。
国宝殿へのリニューアルに合わせて外構部分もリニューアルされました。
国宝殿前の水景施設の様子です。石造りの腰掛けが多数設置されており、思い思いにくつろぐ事が出来ます。
春日若宮おん祭での舞楽の演奏に用いられる日本最大の鼉太鼓(だだいこ)を展示した鼉太鼓ホールの様子です。
日本最大の鼉太鼓(だだいこ)です。高さは約6.5mあり、普段は2基が並んで展示されていますが、撮影時には別の展示物があり、鼉太鼓は1基の展示でした。
国宝殿の正面左手側にある、カフェ「鹿音(かおん)」の様子です。樹齢800年の春日杉の切株をテーブルにするなど、春日大社の伝統や文化を身近に感じられる設計となっています。
リニューアルされた春日大社「国宝殿」。今回は館内には入りませんでしたが、その内じっくりと見学してみたいと思いました。
【おまけ】
国宝殿の近くにある感謝・共生の館です。
『感謝・共生の館』は、一人でも多くの方に、祖先から伝えられてきた日本のこころを伝え、 日本人としての真実の生活に目覚めてもらい、日本の国が素晴らしい国になってほしいとの願いから、 平成17年(2005年)に竣工した研修施設です。開館後、数多くの『学びの会』(一般研修会)や、企業・学校の研修等が行なわれ、 参加された方は、祖先が育み伝えてくれた日本の伝統文化を肌で知り、日本の国、 そして日本人の生き方、その素晴らしさに感動されています。
久々に訪れた春日大社はその周囲の神々しい雰囲気に圧倒されました。