夢洲に海遊館が移転!?京阪が九条から地下鉄中央線に乗り入れ、夢洲ー京都に直通運転!?

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凄いニュース記事が発表されました。なんと、京阪ホールディングスが京阪中之島線を地下鉄中央線に接続、夢洲―京都間のアクセス鉄道にする、近鉄グループHDは水族館「海遊館」の夢洲移転を検討しているというものです。万博とIR勧誘が起爆剤で・・・との注釈付きなのですが、万博もIRも決定事項では無いため、この記事の内容がそのまま将来実現する訳ではありませんが、中々インパクトのある内容でビックリしました。







▼引用はじめ


日経新聞Web版:変貌なるか夢洲 京阪、京都に直通 近鉄、海遊館移転 IR・万博誘致にらむ 再開発を検討 
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO19080190Q7A720C1LKA000/
2017/7/21 2:30

大阪府・市がカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致に成功した場合、予定地の夢洲(ゆめしま)への交通網など再開発が進みそうだ。京阪ホールディングス(HD)は京阪中之島線を地下鉄中央線に接続、夢洲―京都間のアクセス鉄道にする。近鉄グループHDは水族館「海遊館」の夢洲移転を検討している。IRと国際博覧会(万博)は関西経済浮揚の起爆剤として期待されており、人の流れも大きく変える可能性がある。



 京阪HDの加藤好文社長は「夢洲へのIR誘致が決まれば、中之島駅から南西に進んで地下鉄中央線の九条駅につなげる」との考えを明らかにした。これまで中之島線はJR西日本と阪神電気鉄道の駅がある西九条駅まで延ばす構想だった。京阪神の中長期的な鉄道網を示した近畿地方交通審議会の2004年の答申では、神戸や関西国際空港方面への移動が便利になるとして西九条駅までの整備を検討する必要があると結論づけた。九条駅への変更について加藤社長は「九条駅で中央線とつなげば、京都とIRのある夢洲が結ばれる」と説明する。夢洲―祇園四条を1時間強で結び、京都観光で訪れた訪日外国人を夢洲に運ぶインバウンド路線にする。


 近鉄グループHDは海遊館を天保山地区から夢洲へ移転することを検討している。海遊館は大阪湾ベイエリア開発として1990年に開業し、2015年に近鉄グループHDが経営を引き継いだ。年間入場者200万人以上で、周辺には観覧車や商業施設などがあり、多くの観光客が訪れる。海遊館では大規模改修を計画するが、巨大水槽など改修費が高額になる見通し。このため「移転も選択肢の1つ」(幹部)という。


 夢洲への交通手段は現在は自動車に限られている。IRと万博が決まれば、公共交通の整備も一気に進む。大阪市営地下鉄は計画を凍結していた中央線のコスモスクエア駅から夢洲までの延伸工事に着手し、24年の運行開始を目指す。

 JR西日本も桜島駅止まりだった桜島線を夢洲まで延ばすことを検討する。このほか夢洲と舞洲をつなぐ橋の車線を4から6に広げる。関空や神戸空港から夢洲を船で結ぶ航路もできる可能性がある。




■IR開設地 18年以降決定

 カジノを含む統合型リゾート(IR)は今秋の国会でIR実施法が成立すれば、2018年以降に開設地域が決まる予定だ。国際博覧会(万博)は18年秋の博覧会国際事務局(BIE)総会で開催地が決定する。経済団体や自治体で構成する夢洲まちづくり構想検討会によると、夢洲では24年にIR建設地の1期部分、25年に万博会場の2期部分が完成する計画だ。将来は長期滞在が可能なリゾート地区の開発も進める。すべて完成した場合は年間3000万人の集客を見込む。


引用終わり▲







1)京阪が中之島線を延伸する。ただし、従来の構想にあったJR・阪神「西九条」駅ではなく、地下鉄中央線の「九条」駅に接続しIRのある夢洲〜京都間を結ぶ。








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2)開館後30年弱となった海遊館が大規模改修の時期に差し掛かっている。特に水槽の改修には多額の費用がかかる為、
移転も視野に検討を進めている。候補地はIRと万博の候補地のでもある夢洲。









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第三軌条方式を採用する大阪市営地下鉄中央線。


まず1の地下鉄中央線と接続するですが、おそらく延伸区間の終点が西九条から九条に変更された、との意味で、京阪が地下鉄中央線に乗り入れる事ではないと思います。両線には「車両限界や集電方式の違い」が高いハードルとして立ちはだかります。

ただ大阪市営地下鉄の主要路線で採用されている第三軌条方式(サードレール)に、超極薄型のパンタグラフ(エアコンは一部床下配置?)の両方を備えた「ハイブリッド集電タイプ」の車両が開発できれば、あながち夢物語とも言えません。海外ではニューヨークの地下鉄では、サードレールとパンタグラフのハイブリッド車両が運行されているそうです。当然、ハイブリッド集電方式に対応した専用車が必要になるので、新線建設費に加え、高額な車両費の開発、製造費、パンタグラフ区間でコレクターシュー(
集電靴)をどうするのか(収納可能な可変型?)など実際に直通させるには問題が山積です。まあ、現実的に考えると費用対効果などから難しいと思いますが・・。

現在、袋小路で利用客が伸び悩んでいる京阪中之島線が、夢洲〜九条〜中之島〜京都方面を結ぶ一大観光路線として脚光を浴びる日がくるかも・・・。そして、九条は近鉄難波線と地下鉄中央線の接続駅でもあるので、同駅から神戸三宮方面〜近鉄奈良方面ねのアクセスも可能となります。















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2の海遊館の夢洲移転は、IRの一部として考えれば現実性は高いプランだと思います。老朽化した大水槽を莫大な費用をかけて改修するよりも、新築移転した方が費用対効果が高いかもしれません。また、世界最大級を「世界最大」と言い切れる巨大水族館に生まれ変わる事でIRの目玉施設の1つにする手もあります。









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重複して書きますが、ニュース記事の要点1,2はあくまで「構想」であって、このまま計画が進んでいく事が決定した訳ではありません。ただ、万博とIRの誘致が関西経済に途方も無いインパクトを与え、街の構造を変えてゆくだけのパワーを秘めている事が改めて感じる事が出来るニュースだと思いました。