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梅小路ポテル京都(Umekoji Potel KYOTO)JR西日本の新ブランドは「尖ったホテル」を目指す



JR西日本は同社の梅小路社宅跡地に新ブランドホテル『Potel』を開業させます。現在、JR西日本が展開するホテルは、シティホテルの「グランヴィア」、ハイクラス宿泊主体型ホテル「ヴィスキオ」、宿泊特化型ホテルの「ヴィアイン」があり、今回の新ブランド『Potel』が加わる事で4つのブランド展開となります。

【出展元】
梅小路社宅跡地開発と新ホテル業態開発に向けた合弁会社の設立について
→JR西日本グループの新ブランドホテル『 (ポテル)』 誕生
梅小路ポテル京都(Umekoji Potel KYOTO)


※カプセルホテル業態を運営していた「JR西日本ファーストキャビン」は解散する事が決まっています。

※2020年6月2日開業予定でしたがコロナ禍により開業が延期されました。6/22時点で未定です。

 


出展:ホテル セトレ

『Potel』を立ち上げるにあたり、JR西日本、ジェイアール西日本ホテル開発、ホロニックの3社は、JR西日本グループ直営の新業態ブランドの開発・運営会社として、新たに合弁会社「株式会社 JR西日本ホロニック」を設立しました。また、新ブランドのロゴマーク作成を世界的デザイナーである佐藤オオキ氏が率いるnendoと電通の合弁による「株式会社 cacdo」に依頼しするなど、JR西日本の本気度が伝わってきます。

 

 

なぜ今、新業態に挑戦するのか



JR西日本は、自社エリアの一層の観光誘発や地域活性化を進めていきたい意向があります。その為には、同社が今まで取り込めていない層の需要の取り込み、特に増加の見込まれる観光や個人のレジャー利用に対応する業態を開発する必要がありました。具体的なターゲットは、女性主導のグループや家族での利用などで、この層はシティホテルほどの重厚感は不要で、よりカジュアルで居心地の良いホテルを求めているとJR西日本は分析しています。また、この層に訴求できるホテルブランドをJR西日本は持っていません。

 

 

合弁会社設立の趣旨



JR西日本は、新領域への挑戦にあたり同社が持っていないノウハウを持つ企業とアライアンスを組むことにしました。『ホテル セトレ』を運営する「ホロニック」は、JR西日本が今まで手掛けてこなかったカジュアルで居心地の良いホテルを展開している企業です。駅周辺で事業展開しているJR西日本グループのホテル運営と、ホロニックの持つカジュアルな雰囲気や地域共生のノウハウを融合する事で、今までにないコンセプト重視のホテルづくりを目指す事としました。

 

 

新ブランド『Potel』の特徴・戦略



『Potel』は、国内外からの観光や個人のレジャー利用を想定し、2名以上の宿泊にも対応する広めの客室や充実した共用施設を備え、現代的でカジュアルな空間・サービスを提供し付加価値を高めます。ホテルそのものが「価値ある出会いがある場所」であり、「時間を忘れさせてくれる場所」と感じられる工夫を凝らした、泊まる・食べるだけではない、新しい滞在経験をお客様にお届けする、としています。

もう一つの特徴として、地域の良さの再発見と発信を担う協力企業と連携した空間造りやイベントを企画することにより、地域の方々にも親しんでいただける施設づくりを目指すことです。地域の良さの再発見と発信を担う協力企業と連携し、地域と共存するホテルを目指します。

事業的には宿泊主体型で経営効率をめ、広めの客室や魅力ある共用施設で収益の増大を図り今後、西日本エリアの観光地などに展開を拡大させる計画です。

 

 

ブランド名~ 『Potel』ポテル

物資や文化の出入り口を語源とする『port』と『hotel』の造語です。地域に根ざしながらも、国内外の方々の交流の玄関口となることを目指すとともに、「ホテル」に「°」を付けることで、様々なことが繋がっていく「ご円(縁)」を意識したネーミングが採用されました。


出展:http://www.cacdo.jp/projects/

ロゴマーク~ カタカナの『ポ』を象徴化

共用部が充実してのんびりと「ポーっ」と過ごせる場であることを視覚的に表現した朗らかなフォルム。親しみやすくも凛とした佇まいとし、新しい業態のコンセプトに相応しいロゴマーク。
このロゴは「株式会社 cacdo」が作成しました。「cacdo」は、世界的デザイナーである佐藤オオキ氏が率いるnendo と株式会社電通の合弁による、新たな価値を創造するビジネスデザインオフィスです。


出展:http://www.cacdo.jp/projects/

 

第1号店 『Umekoji Potel KYOTO』概要



『Potel』の第1号店となる、『Umekoji Potel KYOTO』は、梅小路公園に隣接する立地を活かし、公園の景観を活かした客室構成とする予定です。また、京都の伝統産業を支える原材料に着目し、伝統の技術を活かした“京都を表現する”客室フロアを設けます。『Umekoji Potel KYOTO』は、宿泊のお客様や地域の皆様からも親しまれる居心地のよいホテルを目指しています。

 

 

住所:〒600-8835京都府京都市下京区観喜寺町15
TEL:075-748-7833/FAX:075-748-8632
交通アクセス:JR嵯峨野線 梅小路京都西駅より徒歩にて約3分
駐車場:有 20台 2,000円(税込み/泊) 先着順
チェックイン:15:00
チェックアウト:11:00
総部屋数:144

 

 

令和の時代に銭湯を新設する都市型ホテル


日本でも珍しい銭湯があるホテル。令和の時代に銭湯を作ったのはポテルぐらいだと思います。また、牛乳石鹸とのコラボレーションで生まれたニューアイテムも。

 


ホテルの中に路地を作りました。ここには立ち飲み屋があります。旅先での出会いは旅行の醍醐味の1つ。

 

 


2階~5階の「あわいの間」には本・レコード、ボードゲームといったテーマで空間がコーディネートされています。

 


メインがもっと美味しくなる野菜料理。ちょっとした空き時間も京都のほんものに会える。

 

 

 


テラス付きで、公園や街並みが一望出来る部屋や靴を脱いで寛ぐジャパニーズスタイルの部屋

 

 

“京都を表現する”部屋とは?



「Umekoji Potel KYOTO」の一部客室では、日本の伝統産業の技術を活かした商品企画等を展開する「株式会社和える(aeru)」京都の職人とともに日本の伝統産業を支える原材料に着目した、伝統の技術をいかした部屋を作成。「海の京都」と呼ばれる、京都北部の丹後地域。日本の絹織物産業を支えてきた丹後ちりめんの職人の技術を活かした、絹の魅力を体感できる部屋が作られます

 

【尖がったホテル】を模索するホテル業界


出展:モクシー大阪本町

インバウンド需要の高まりを受け全国各地で異業種からホテルへの参入が相次ぐ中、宿泊主体型の量産型ビジネスホテルや古典的なシティホテルは飽和状態に陥り市場からの支持を失いつつあります。供給過多に陥ったプライスゾーンのホテルは「うちの売りはコレ」といった差別化を図らないと他のホテル群に埋没してしまいます。

そんな経営環境に合わせて、一部のホテルチェーンでは、顧客層やコンセプトを明確にして他と差別化を図る【尖がったホテル】の模索・展開が始まっています。先鞭を付けたのは海外のブランドでした。

 

 


BOTLR (ボトラー)

マリオット・インターナショナルが展開する『アロフト』は、デザインでの差別化を図り、常時ネット接続を”ON”にしている次世代に向けた、テクノロジー志向で活気ある現代的なホテルライフを提供しています。AppleWatchが部屋のキーになったり、ロボットがルームサービスを行う(日本での展開は未定)など、思いっきりテクノロジーに振ったホテル作りが成されています。

また、『モクシー』ではグローバルで宿泊費を節約しアクティビティにお金を使いたいミレニアル世代の旅行者とノマドワーカーをターゲットに、ブティックホテルというコンセプトの下、土地の魅力であるローカル色を展開しています。地元で活躍するアーティストたちの協力を得て、館内デザインを行い、新進気鋭のバンドのライブ会場を提供する等、所在地のアーティストとトラベラーの出会いの場、異なったカルチャーの『ぶつかり稽古』の場所を設ける事で他のホテルとは一線を博しています。

 


出展:星野リゾート BEB5 土浦

国内ブランドでは星野リゾートが【尖ったホテル】を指向しています。先日ご紹介した、自転車に乗ったままチェックイン出来るBEB5土浦や、地元の人しか知らない店を教えてくれる、情報発信基地のOMOなどを展開しています。

JR西日本の新ブランド『ポテル』も、銭湯を作ったり、立ち飲み屋がある路地を作ったり、中々おもしろそうなコンセプトを打ち出しています。これらの【尖ったホテル】が、本当にホテル市場を牽引して行くか?はまだ評価が分かれる所ですが、飽和状態の市場で存在感を発揮する為には、何かを尖らせる必要があるのは間違いありません。

 

 

 

梅小路ポテル京都 プロジェクトギャラリー





 

 







 

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