高野山ケーブルカー新型車両(4代目)南海N10・20形客車は、高野山ケーブルカー(鋼索線)極楽橋駅〜 高野山駅(全長0.8Km、高低差328m)で運行されているケーブルカー車両です。老朽化した3代目のコ11・21形に代わる新型ケーブルカーとして、2019年3月1日から運行を開始しました。2両2編成 で定員は211人。山上(高野山)側がN10形で山麓(極楽橋)側がN20形で、それぞれ先頭形状が異なっています。
新型車両のコンセプトは「期待感」「癒し・調和」「安全・安心」。日本ケーブル株式会社が製造し、客車部分の製造は、スイスのキャビンメーカー「CWA社」が手掛けました。車体はアルミ製でヨーロッパ風の流線形、外装のコンセプトカラーは、高野山の壇上伽藍に構える根本大塔(こんぽんだいとう)をイメージ、朱色を基調とした「和洋折衷」のデザインとし、高野山への「期待感」を醸成しています。
新型車両は、従来車両よりも大きな窓を採用し眺望性を向上。前面は曲面ガラスを採用し、斜面を自らが実際に上り下りしているような臨場感を味わう事ができます。
それでは車内を見て行きましょう!
内装は全体に木目調の装飾を施し、「和」を基調としたデザインとなっています。照明は調光式LEDを用いた間接照明が採用されました。
乗降ドアーの開口部が拡大され、電動車いすが乗降可能になりました。
全床面に滑りにくい材質を採用するとともに、車内段差部に足元灯を設置し、つまずきなどの事故防止対策を実施することで安全性が高められました。
木目調デザインを採用した壁面の様子。
車両の連結部分の様子です。蛇腹がついた見通しの良い車内はモノレール車両の様です。
最新型の車両らしく車内LCDが設置されています。
連結部分をアップで見た様子です。
車内を上から見下ろした様子です。通常の鉄道車両ではありえない急角度なので平衡感覚がおかしくなりそうです。
天井には高野山をイメージしたイラストが描かれていました。
折りたたみ収納式の座席。モケットは貼られていますがクッション性はありませんが、短時間乗車なので問題無しです。
運転席の様子です。メチャクチャ大きな窓ガラスが凄い・・・。
山頂側の車両の様子です。
極楽橋側の車両の様子です。見比べるとデザインの違いが良く解りますね。
高野山ケーブルカー新型車両(4代目)南海N10・20形客車。モノレールや新交通システムと見間違う近代的な車両で驚きました。南海特急「こうや」にも繋がる朱色の差し色も天上世界への期待感を膨らませる色だと思います。この新型車両が多いに賑わう日が早く戻ってきて欲しいですね!