川西町と近鉄は、2021年8月からリニューアル工事が進めていた、近鉄橿原線・結崎駅の新駅舎が完成し、2022年6月5日(日)から使用開始ししました!
新駅舎は、川西町出身の建築デザイナーで、JR西日本「WEST EXPRESS 銀河」などのデザインも手掛けた川西康之氏(イチバンセン・代表)が監修し、伝統建築の大和棟(やまとむね)の古民家をモチーフに、懐かしくも超モダンな機能とデザインに、バリアフリー適合スロープを設置し、全ての利用者が使いやすい駅となりました。
また、駅前広場は、本物の古墳(佐々木塚古墳)を保存活用するとともに、観世能楽発祥の地、結崎にちなみ、能舞台を模したウッドデッキを整備するなど、「小さな居場所と大きな集まり」を両立させた 空間配置となっており、川西町の玄関口にふさわしい、人が集うにぎわいづくりの舞台が作られました。【出展元】
→結崎駅が生まれ変わります
計画概要
1.使用開始日 2022年6月5日(日)始発列車から
2.場 所:近鉄橿原線 結崎駅 (住所:奈良県磯城郡川西町結崎出屋敷584番地)
3.施設概要
・構 造:地平駅舎
・面 積:93.75㎡
・主な改修内容:西口駅舎(大和西大寺方面ホーム 1 箇所)
バリアフリー適合スロープ(上下ホーム各 1 箇所)
待合室(大和西大寺方面ホーム 1 箇所)
2022年7月の様子
現地の様子です。駅前にロータリーや広場が整備され非常に機能的な駅に生まれ変わりました。
ロータリーの中にはコインパーキングが設けられパーク&ライドが推進されています。
駅前広場は、本物の古墳(佐々木塚古墳)が芝生の丘として整備されました。予備知識がないと古墳だと解らないですね(笑)
駅間広場の様子です。駅前広場を駅の高さに合わせて約1.5m嵩上げする事で、ホーム・改札までを完全にフラット(バリアフリー)化を実現しています。
駅前には、観阿弥世阿弥の能の発祥の地である結崎町にちなんで「能舞台を模したウッドデッキ」が整備されいました。
新駅舎の様子です。こじんまりとした駅ですが、大和棟を模した和風なデザインとなっています。
南西側から見た様子です。駅舎の正面右手にあるのはトイレです。
新駅舎を見て行きます。和風なデザインですが、軒をささえる柱のデザインや素材感が超モダンです。このシルバーはビルの棟屋などに用いられる亜鉛メッキ?
駅舎内の様子です。全体的に木質感のある仕上がりで暖かみを感じます。また、駅前広場の路面ブロックと同じモノが駅舎内にも使われており、内と外の境目がないデザインとなっています。
券売機付近の様子です。ICカードの普及に伴い必要最小限の設備となっています。
改札口付近んの様子です。自動改札機は3通路。
ラッチ内から見た様子です。路面ブロックはホーム側まで続いています。
ホーム内の様子です。上屋のペンキを塗り直して美装化されています。
待合室の様子です。窓ガラスが大きくスケスケの設計です。
真横から見るとこんな感じです。壁面の塗装が渋いですね。駅前広場から続く路面ブロックは待合室の中まで続いていました。
ホーム南端の様子です。スロープが設けられています。
結崎駅のリニューアルは橋上駅舎化も検討されましたが「すぐに電車にのれる」実際の使い勝手が優先され地上駅のままとなりました。その為、構内踏切が残っています。
最後は駅を発車する普通電車の様子です。結崎駅は普通電車のみが停車する駅で、閑散時間帯は3本/時、朝夕は4本/時程度が発着しています。
リニューアルされた結崎駅は、田舎のローカル駅・・ではなく、純然たる都市近郊鉄道として近代的な雰囲気がありました。大和棟を模した駅舎など、小規模駅のケーススタディーになりそうな良い出来映えの駅に仕上がったと思います。