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近鉄・観光特急『あをによし』を乗車レポ!天平文化をイメージした雅な車内デザインが魅力的!


近鉄「あをによし」は、2022429日(金・祝)から運行を開始した新しい観光特急です。コロナ禍の収束を見据え、列車に乗ること自体を目的とする旅行や、国内から京都経由での奈良観光、ポストコロナのインバウンドのニーズを見据え、週6日、大阪難波―近鉄奈良―京都の3駅を乗り換えなしの直通で結んでいます。

 

▼運行ダイヤ、車両の概要はこちらでご紹介しています。

近鉄「あをによし」運行ダイヤを発表!大阪~奈良~京都を結ぶ、4両1編成で12200系を改造【2022年4月29日デビュー!】



 

 

 

「冠位十二階」で最上位とされた紫色の外観


運行開始当初は満席続きで中々乗れなかった「あをによし」ですが、ようやく空席がチラホラ見つかる様になり、ようやく乗車する事ができました!早速『あをによし』の乗車レポートをお届けしたと思います!

 

 

 


まずは外観を見て行きましょう!
こちらは頭車両のエンブレムの様子です。奈良時代の吉祥文様「花喰鳥(はなくいどり)」をモチーフにしています。

 

 


車両側面の様子です。車両は「奈良の和」の美しさ、尊さを表現したデザインで、正倉院宝物にも使われていた、天平文様をイメージした柄や色使いをふんだんに使用。花の模様が大胆に描かれています。

 

 


ツインシート車の側面の様子です。窓はスナックカーのそれと同じです。深いメタリックの紫は「楽」にとても良く似ています。

 

【乗車レポート】近鉄の臨時快速急行「楽」に乗ってきた!



 

 

 


販売カウンター付近の様子です。窓割りが従来のスナックカーとは大きく異なっています。

 

 



こちらはサロン席付近の様子です。今まで見た鉄道車両の中で最大の巨大な窓ガラスが圧巻です!しかも側面に三枚。車両強度は大丈夫なのか?心配になるほど大きいです。

 

 

デッキ、トイレ、洗面台


それでは車内の様子を見て行きましょう!こちらは三号車のデッキの様子です。スナックカーの面影は全くありません(笑)バリアフリー対応に伴い幅の広い引き戸に改造されています。

 

 


こちらは車椅子対応のトイレの様子です。メチャクチャ大きいですね。

 

 


内部はこんな感じです。広すぎて落ち着かないほどです。

 

 

 


洗面台付近の様子です。高級ホテルのドレッサーの様な雰囲気です。

 

 


陶器のボウルが良い感じです。

 

 

 


三号車の妻面扉はバリアフリー対応で両開きとなっています。

 

 

【1・3・4号車】ツインシート


そして!これが!!『あをによし』の車内です!!!

もう、タネ車がスナックカーだとは想像が出来ないほどの変貌振りです。凄すぎる。

 

 



ツインシート車は、元々2+2=横4列シートだった12200系を、1+1=横2列にした贅沢な車内空間となっています。途中の経由地「近鉄奈良駅」でスイッチバックして進行方向が変わる事を見越して、「対面」や「V字型」などの座席レイアウトが特徴です。

 

 

 


ツインシートの様子です。大型のテーブルの下にACコンセントがあります。

 

 



対面席を真横から見た様子です。シートは固定でリクライニング機構はありません。京奈、阪奈間は約30分強の短時間乗車なのでデザインに振り切った設計となっています。

 

 


V時配置のツインシートの様子です。

 

 


三角形の大型テーブルが設置されています。

 

 

 


ツインシートのヘッドレストの様子です。なんと表現したら良いのか解らない不思議な形状をしています。

 

 


シートを真正面から見るとこんな感じです。

 

 

 


対面席のテーブルの様子です。メチャクチャ大きくてトランプが出来そうです(笑)

 

 



各テーブルに設置されたアンビエントライトの様子です。ライトの素材はガラスで高級感があります。この青紫色のライトがデザイン的に良いアクセントになっていました。

 

 


天井付近の様子です。空調の吹き出し口に、かろうじてスナックカーの面影を感じる事が出来ました。

 

 


荷棚の様子です。木目調です。座席番号が書かれた箇所は金属でこちらも高級感があります。細部まで手抜き無しですね。

 

 


天井正目はこんな感じです。最高にクールなデザインです。

 

 

 


荷棚の上の天井には正倉院の宝物に描かれた花や草の模様が描かれていました。

 

 


床面のカーペットの様子です。

 

【2号車】サロンシート


続いては【2号車】サロンシートの様子です。3~4名用の半個室で木目調のアーチが車内通路を彩ります。

 


こちらがサロンシートの様子です。花びらの様なソファが4席配された広々とした空間です。

 

 


サロンシートを横から見るとこんな感じです。窓ガラスがメチャクチャ大きくてビックリしました。

 

 

 


グループ客にとっては最上の時間を過ごす事ができそうです。

 

 


ちなみに通路側のパーテーションはこんな感じです。

 

 

販売カウンターではスイーツなどを販売!


さらに『あをによし』には車内販売コーナーがあります。

 

 

 


売店付近の窓ガラスの様子です。元のスナックカーとは大きく異なっており大改造が施されています。

 

 

 



販売コーナーの様子です。許可を頂いて撮影しました。カウンターは、正倉院の『校倉造り』をイメージしています。こちらでは、奈良県産品を使ったスイーツ車内限定のオリジナルグッズやクラフトビール、おつまみ等を販売しています。

 

 


ショーケースの様子です。紫のBOXと小瓶がたくさん・・・。

 

 


紫のBOXはバターサンド、小瓶はプリンでした。

 

 

 


販売コーナーのメニューはこんな感じです。

 

シェラトン都大阪が考案したバターサンド


とりあえず、メニューの最上段にあった「バターサンドセット(1000円)」を買ってみました。高い!

 

 


あをによしのオリジナルBOXがカッコイイ。

 

 


こちらがオリジナルバターサンドです。シェラトン都ホテル大阪が考案した商品で、色も紫っぽい感じになっています。

 

 


シェラトンのロゴマーク!高いだけあって、かなり美味しかったです。

 

 

地味な『京奈・阪奈特急』に華を添える!

 



東海道新幹線に京都で接続して、近鉄の金城湯池である奈良方面に観光客を送り込む「京奈特急」は、これまで実需に応える比較的地味な印象でした。そこに改造車でイニシャルコストを抑えつつ、話題性のある観光特急を投入する事で「あをによし」に乗りたいから奈良にも行ってみるか!といった動機付けをする事が出来ると思います。

 

 



 

今回『あをによし』を利用した感想ですが、京奈・阪奈間の乗車時間や、沿線の話題造り、東海道新幹線から奈良に送客する等、この特急の立ち位置を考え抜いて企画されている事が良く解りました。

実際、多くの駅利用者から注目を浴びていました。あをによしの出来映えは素晴らしく、運転本数もそれなりにあるので、今後は近畿圏以外、特に首都圏方面でのPRをしっかり行えば、京都で止まっていた観光客の一部を奈良に送り込む切っ掛けになり、利用者増に繋がるのでは?と思いました。

1 COMMENT

いろはに

既存の近鉄特急は空席だらけなんですが、さらにこのような特急を導入して償却できるのですかね

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