
【出典元】→http://www.yomiuri.co.jp/economy/20161207-OYT1T50122.html
北陸新幹線の未着工区間である敦賀~大阪間のルート選定を巡り、与党の検討委員会は2016年12月14日、JR西日本が主張してきた「小浜京都ルート」が適切との中間報告を纏めました。小浜~京都ルートの概要は、距離140km、建設費2兆700億円、工期15年、所要時間43分(敦賀~新大阪間)、敦賀~新大阪の料金は5380円(予想)となります。また、京都-新大阪間は判断を先送りし、山間部を通る「北回り」か京都府南部を経由する「南回り」にするかを年度内に決める方針との事です。
【過去記事】
→「えちぜん鉄道」が期間限定で北陸新幹線高架を走行中!仮設駅に切り替えられた「えちぜん鉄道」福井駅の状況
→北陸新幹線の大阪延伸に向け、JR西日本が小浜駅と京都駅を通る独自案「小浜・京都ルート」を提案!
→富山駅付近連続立体交差事業ーついに開業した北陸新幹線富山駅!
→北陸新幹線-金沢駅 15.09(開業後)
北陸新幹線は現在、2022年度の開業を目指し福井〜敦賀間で工事が行われていますが、大阪に至るルートは米原ルート、湖西ルート、小浜ルート、舞鶴ルートと複数のルートが提唱され決まっていませんでした。この宙ぶらりんな状態に非常に危機感を持っていましたが、JR西日本が打ち出した、小浜〜京都〜新大阪ルートにようやく決まりました。

北陸新幹線の敦賀〜新大阪間については、現在のサンダーバードが全国の在来線特急の中でも最大級の輸送量となっており、収益的に見ても、すぐにでも新幹線を建設すべき状態にあります。
【出典元】
→東洋経済オンライン>西日本で新たに新幹線が走るのはここだ!
並行する北陸線系統を行く特急列車の本数、総連結両数は敦賀-福井間が78本、606両、福井-金沢間が86本、648本と、両区間とも輸送力はほぼ限界といってよいほどの数値を示した。この区間への北陸新幹線の建設に異論はない。
沿線の自治体などでは北陸新幹線の敦賀-大阪市間の早期着工を訴える。並行する北陸線系統の大阪-敦賀間の特急列車はというと、本数は46本、総連結両数は414両と敦賀-福井-金沢間と比べれば少ないものの、依然として高い数値を示す。北陸新幹線が京阪神圏と福井・石川・富山の各県との間を結ぶことで生じる利便性を考えれば、着工も妥当と思われる。
ついに延伸ルートが固まった北陸新幹線の敦賀〜京都間。京都〜新大阪間はまだ結論が先送りされていますが、京都までのルートが決まった事は大変大きな前進だと思います。米原ルートは建設距離、費用面で有利でしたが、東海道新幹線の高密度ダイヤに北陸新幹線が割り込む余地はなく、さらにJR西日本のドル箱である北陸特急の収益がJR東海に移転してしまう事になり、JR西日本としては「無し」の選択だったのでしょう。また、京阪神大都市圏の一大ターミナルである京都をスルーする事も考えられないので、JR西日本は「敦賀〜小浜〜京都ルート」という独自案を出し、結果的にその案に落ち着きました。あとは、新大阪までのルート決定と、ルート詳細、建設期間などの続報が待たれる所です。



