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VISON(ヴィソン)が2021年4月29日に第1期オープン!7月のグランドオープンに向けて3段階に分けて順次開業



VISON(ヴィソン)は三重県多気町で建設中の食と健康をテーマとした大型複合リゾートです。事業主体は温泉リゾートを運営する「アクアイグニス」やイオンタウン、ロート製薬、ファーストブラザーズらが出資する合同会社『三重故郷創生プロジェクト』です。以前はアクアイグニス(AQUA×IGNIS)多気(仮称)の名称で案内されていましたが、正式名称は「美しい村」という意味を込めて、VISON(ヴィソン)に決まりました。

VISON(ヴィソン)は、敷地面積115haのうち、52.8haに宿泊、温浴、飲食店、製造販売店、物販店、産地直送市場、農園の各施設を整備する計画で、スペインの美食の街として知られるサンセバスチャン市の人気レストラン3店をはじめ、約54店舗が出店し三重県多気町食と健康をテーマとした巨大複合リゾートが誕生します。総事業費は約180億円で、2020年秋に開業する予定です。

 

【出展元】
VISON(ヴィソン)公式HP
日本が誇る食や文化が集結!多様性と専門性が楽しめる地方創生プロジェクトVISON [ヴィソン] の開業日決定

 

 

 

施設概要



■VISON(ヴィソン)事業概要

計画名称:アクアイグニス(AQUA×IGNIS)多気(仮称)
所在地:三重県多気郡多気町前村
アクセス:東京から約3時間/名古屋から約1時間半/京都から約1時間半/大阪から約2時間
事業内容:宿泊施設・温浴施設・飲食店・製造販売店・物販店・産直市場・農園など(約50店舗)
建築主:三重故郷創生プロジェクト
(アクアイグニス、イオンタウン、ロート製薬、ファーストブラザーズ、第三銀行らが出資する合同会社)
敷地面積:約119ha
開発面積:54ha
建築面積:未定
延床面積:未定
店舗数:約50店舗(予定)
来場予想:年間800万人
総事業費:約180億円
アクセス:東京から約3時間/名古屋から約1時間半/京都から約1時間半/大阪から約2時間

 

 

 

VISON(ヴィソン)が2021年4月29日に第1期オープン!



「三重故郷創生プロジェクト」(アクアイグニス、イオンタウン、ファーストブラザーズ、ロート製薬の4社からなる合同会社)は2021年2月25日付けのニュースリリースで、三重県多気町に計画している日本最大級の商業リゾート施設「VISON(ヴィソン)」の第1期を2021年4月29日にオープンすると発表しました。今後は7月に向けて3段階に分けて順次開業する予定で、年間800万人の来場を見込んで居ます。

「VISON」は、三重県・多気町・地元大学とともに産学官連携で事業に取り組んでいる日本最大級の商業リゾート施設で、合同会社各社のノウハウを集結させた、多様性と専門性を兼ね備えた、新規性を感じさせる商業施設です。全国初「スマートインターチェンジ直結の民間施設」としても認可されました。※スマートインターチェンジは4月29日15時に開通

約119haの広大な敷地に、四季を感じるホテル、日本最大級の産直市場、薬草で有名な多気町にちなんだ薬草湯、和食の食材メーカーによる体験型店舗、有名料理人が手掛ける地域食材を活かした飲食店舗、オーガニック農園など、約50店舗が出店します。

 

 

 

第1期 産直市場、スイーツエリアがオープン



 

第1期となる4月には、シュランガイドパリ1つ星シェフの手島竜司氏が監修する産直市場とパティシエ辻口博啓氏が監修するスイーツエリア、猿田彦珈琲のカフェが登場。

産直市場「マルシェ・ヴィソン」ではミシュランガイドパリ一つ星シェフの手島竜司氏が、これまでにない市場を監修。地域の生産者が気軽に出店できる軽トラマルシェのほか、地元松阪牛の生産者によるブティックのような精肉店、伊勢志摩からの旬の魚介、海女の町鳥羽市相差の海女さんによる海女小屋も展開。スイーツヴィレッジではパティシエ辻口博啓氏によるパティスリー、ベーカリーショップがそろいます。完熟そのままを最良の状態で提供するために、カカオ園と苺ハウスも併設。食材の魅力あふれる店舗を作っていく。スペシャルティコーヒーの専門店である猿田彦珈琲のカフェもオープンします。

 

 

第2期 「本草学」を現代人の暮らしに合わせて研究



 

第2期の6月には、三重大学とロート製薬が連携し様々な薬草湯を提供する温浴施設や木育エリアが開業。6月5日開業の三重大学とロート製薬の「スパ・ヴィソン・本草研究所」は、季節の薬草を活用した様々な薬湯を提供。「本草学」を現代人の暮らしに合わせて研究し、新しい健康学の確立を目指します。

 

 

第3期 和食の魅力発信「和ヴィソン」サンセバスチャンで人気の3店も

 



第3期のグランドオープンとなる7月には、H.I.S.ホテルホールディングスと住友林業による宿泊施設と、世界一の美食の街として知られるサンセバスチャンで人気のバル、味噌・醤油・みりんなどのメーカー、鮨・天ぷら・うなぎをはじめとする多くのレストランが集う食のエリアと自然豊かな環境を活かしたオーガニック農園などがオープンします。

H.I.S.ホテルホールディングスと住友林業の新会社による宿泊施設は、自然の雄大な眺めを楽しめるメインホテル、カジュアルな滞在ができます。旅籠、露天風呂付でラグジュアリーな滞在ができるヴィラ、それぞれ異なるコンセプトを提案。プロジェクトに参加するデザイナー・クリエイターが各所を監修します。ホテル内には、関西屈指の品揃えを誇るアウトドアショップ「オレンジ」、エステ、クリニックなどの商業施設も併設予定です。

 

 

 



 

食のエリア「和ヴィソン」では和食の味を支える米、味噌、醤油、みりん、出汁などのメーカー企業が集い「学んで体験できる蔵」を展開。鮨・天ぷら・うなぎ・すき焼き・蕎麦など、世界に誇る魅力を備えた和食店が集結。道具のエリア「アトリエ・ヴィソン」では包丁、鍋、食器など料理道具の文化を発信。造形作家・陶芸家の内田鋼一氏のプロデュースにより、「作り・伝える」「学べる・買える」場として、伝統産業の活性化に取り組みます。

 

 



さらに、多気町は世界一の美食の街として知られるスペインのサンセバスチャン市と2017年1月「美食を通じた友好の証」を締結。ホテル・ヴィソンの最上階には両市町の友好レストランがオープンします。友好の証を記念して名付けた「サンセバスチャン通り」沿いにはサンセバスチャン市でも人気を誇るバル3店舗が出店するほか、井村屋グループの酒饅頭、伊勢プリンの販売、ミナ ペルホネン・D&DEPARTMENT・くるみの木などの人気ライフスタイルショップ、マルコメの糀カフェなどが出店します。

 

 

 



キユーピー協力により運営する農園エリアでは、愛農会会長の村上真平氏監修による、サスティナブルなオーガニック農園を開設。奥田政行氏監修の農園レストランも併設します。

 

 

1:三つの宿泊施設




ラグジュアリーな離れのヴィラ、眺望の良いテラス付きのホテル、四季と賑わいを感じる旅籠(はたご)と、好みや用途に合わせて選べる宿泊施設。住友林業が木や緑を生かした空間デザインを、HISホテルHDがホテル運営のノウハウを生かす。

 

 

 

2:薬草湯で癒やす温浴施設



三重大学とロート製薬株式会社が連携し薬草湯のレシピを開発。施設内や周辺の薬草畑の薬草を活用し季節ごとに様々な効能の湯を提供。トーエネックや三菱重工業と協力して開発した木質バイオマスコージェネレーションシステム(ORC)により熱エネルギーを供給。燃料には地元産の木質チップを利用する。

 

 

3:三重の産直市場



ミシュランガイド パリ1つ星の「レストラン パージュ」のオーナーシェフ手島 竜司氏が、松阪牛や伊勢エビ、鮑をはじめとした三重県産の海の幸、山の幸を集めた産直市場をプロデュ―ス。三重県産の農産物、海産物、工芸品などを販売する。アウトドアや農機具の体験ゾーンも配置する。

 

 

4:国内外の一流料理人とサンセバスチャン



日本の料理人と海外の料理人が、三重の食材や地元の無農薬食材を使い、共に最高の食文化を発信。また、多気町とサンセバスチャン市は美食を通じた友好の証を締結。サンセバスチャンの人気バルが出店。必見のライフスタイルショップも並ぶ。

有名シェフによるプロデュース・監修という形をとるのは、地元の料理人が調理し,提供することが重要と考えるため地元の料理人は店づくりやレシピづくりなどのノウハウを得ることができ、地元の食材で再現することでよりレベルの高い料理を提供することができる為です。

 

 

5:スイーツ、石窯パン、苺とカカオハウス


辻口 博啓氏によるケーキや石釜で香ばしく焼き上げる石釜パンのほかカカオ園と苺ハウスを併設し、食材の魅力あふれる店舗を展開。

 

 

6:和食文化と魅力発信エリア



日本の伝統的な料理道具をはじめ、昆布、鰹出汁、醤油、味噌など素材のための工房を備えた、和食関係の専門店が集結。和食の文化や魅力を、味わって学んでショッピングもできる。

 

 

7:オーガニック農園、料理学校


施設内のオーガニック農園と農園内のレストランは「キユーピー農園・レストラン」として展開。食文化・技術の両面が学べる場としても機能する。

 

 

8:MaaSモビリティハブ、自動運転



スマートインターチェンジの新設により、交通の要所であるこの場所を観光プラットホームとして機能させ、三重県内の多くの観光地へスマートに訪れることを可能に。また施設内では自動運転モビリティが走行し、快適な滞在をサポート。

 

 

 

全国初となる民間施設直結スマートICを整備



VISON(ヴィソン)の開業に合わせて全国初となる民間施設直結スマートインターチェンジが勢和多気IC~玉城IC間に設置されます。スマートICの整備は、合同会社「三重故郷創生プロジェクト」が行いますが、高速道路と民間施設を直結するICを、民間の負担で整備する全国初の事業となります。伊勢神宮から30分という立地を生かし、観光需要の取り込みを狙います。

アクアイグニス社の経営戦略で重視しているのが「高速道路のインターチェンズに近い立地」です。広域集客が見込める高速道路を降りたすぐ先にインパクトの大きな施設を置く事で興味を引き付け、高速から一般道に誘導する。ただ観光施設を開発するのではなく、二次交通整備やMaaSの活用などそこに辿り着くまでのアクセスを考えることが重要と考えています。また、現在の観光旅行における移動手段は飛行機や新幹線が主ですがが、車やバスなどの自動運転が本格的に導入されれば高、速道路に新幹線の駅のような役割を果たすインターが現れ、高速バスでの移動も主流となりえると予想しています。

【出展元】
全国初 民間施設直結スマートインターチェンジの整備方針を認定
阿久根市における観光開発の可能性等に関する調査報告

 

 

大規模リゾート施設を活用したスマートリゾートの実証実験



スマートリゾートは、デジタル技術を活用し、これからの人々のニーズ(学びや現地での本物体験への追求等)を満たすサービス提供により、地域への誘客拡大、滞在長期化や消費促進、及びそれによる地域の各主体(住民、行政組織や事業者、地域環境・文化等)の持続的な価値獲得や創出を目指す新たな取り組みです。

(美食+温泉+宿泊+産直+農場+文化+体験)×IoTテクノロジー

『スマートリゾート』

 

VISON(ヴィソン)は魅力的な大規模な山村型リゾートであると同時に、施設がイメージさせる「美食・温泉・農園」とは全く異なる、有名企業がもつ最新技術を詰め込んだハイテク満載の「スマートリゾート」となります。

 

 


自動運転車の例

行政、大学、企業など産官学が連携して、施設内移動のための自動運転、周辺へのお出かけ自動運転、産直市場や農園からレストラン・BBQ場への食材とバイオガス発電施設への生ゴミの自動運搬など、自動運転に関する様々な試みを行い、スマートインターにより高速道路に直結する利点を生かし、周辺地域と連携することで、VISON(ヴィソン)を三重県のMaaSモビリティハブにしていく計画です。

 


生体認証の例

その他にも、施設内での完全キャッシュレス化、顔認証による入退室、スマホカメラを使った体験型百貨店、UIターン家族や地域の子供のための遠隔での最先端教育や遠隔医療、民間事業者による上下水、ガス、電気などのインフラ(スマートメーター計量、メンテナンス、集金)一元化などのIT化が推進されます。

 



また、ゴミの排出を抑えるための生ゴミを活用したバイオガス発電、災害時にはLPガスでの自家発電による温浴施設の防災拠点化、出店50テナント全てでのビニールレジ袋廃止と布袋使用、建築部材への県産木材使用、大型産直市場やオーガニック農園の運営など、環境に配慮した取り組みも計画しています。こうした取り組みを通じて、今後、㈱アクアイグニスが全国で展開する小山町施設などの大型リゾート施設を、地域再生のための観光プラットホームとして順次立ち上げていく予定です。

 

【実施される実証実験】
・施設内移動のための自動運転
・周辺へのお出かけ自動運転
・施設内レストラン、バイオガス発電施設への食材、生ゴミの自動運搬
・スマートインターの設置、MaaSモビリティハブ化
・完全キャッシュレス化
・顔認証による入退室
・スマホカメラを使った体験型百貨店
・遠隔での最先端教育や遠隔医療
・上下水、ガス、電気などのスマートメーター計量、メンテナンス、集金
・生ゴミを活用したバイオガス発電
・災害時のLPガスでの自家発電による温浴施設の防災拠点化
・建築部材への県産木材使用

【出典元】
内閣府>株式会社アクアイグニス 大規模リゾート施設を活用したスマートシティの実証実験
スマートリゾートハンドブック

 

 

 

まとめ



VISON(ヴィソン)自然や美食、温泉といったイメージとはかけ離れた、国家戦略特区制度を活用したハイテク満載のスマートリゾートで、今までに無い施設を目指しています。また、名だたる有名企業が多数参加しており、大きな話題を集めるのは確実でしょう。これからのプロモーションで「ハイテク感」を打ち出す事はおそらくないと思いますが、アクアイグニスが持つ、美食、自然、体験、オーガニックをIoT技術が自然な形でささえる事になりそうです。オープン後は違った目線でVISON(ヴィソン)をレポートしてみたいと思いました。

2 COMMENTS

co

とめるわけにはいかなかったんでしょうが、最悪のタイミングでのオープンですね。地元需要だけでは持続不可能な規模

くぼけん

クルマ社会の東海エリアですから、こうやってどんどん綺麗な山村にも無粋なバイパスが伸びていき、投げ捨てゴミが増え、アスファルトの熱気で空気が汚れていくんでしょうかね。せっかく紀勢線の線路も近いことですし、湯布院のような洒落た駅でもできればローカル線も注目されるのではないでしょうか。

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