ザ・サウザンド京都(THE THOUSAND KYOTO)は、2019年1月29日に京都駅前にオープンした、京阪グループのフラッグシップホテルです。ホテル名は、「京都=千年の都」の知恵から生まれたホテルとして「THE THOUSAND KYOTO」名付けられ、ロゴデザインは「1000」のフォルムをモチーフに、無限大より円が一つ多い形で、永く心に残るサービスを届けたいという思いを表現しています。
デザインコンセプトは「コンフォート・ミニマリズム」。日本の伝統・禅に通じる、引き算の思想から生まれるシンプルなデザインをベースに、光・風・緑・アートで艶を添える考え方で、京都の知恵と日本の美学が息づく、研ぎ澄まされた心地よい空間と体験を、建築・内装としてデザインされました。「庭の体験」「光の体験」「おもてなしの体験」の3つの体験を柱に、空間づくりが行われています。その優れた建築デザインは高く評価されており、2019年度グッドデザイン賞を受賞しました。
【出展元】→公式サイト>THE THOUSAND KYOTO
→東畑建築事務所>THE THOUSAND KYOTO
→POOL inc.>THE THOUSAND KYOTO
▼客室編はこちら!
2ブランドのホテルが同居
THE THOUSAND KYOTOは、京都駅前に建つ老舗シティホテルである「京都センチュリーホテル」に隣接し、新たなコンセプトのもと増築されたホテルで、一建築の中に2ブランドのホテルが同居し、下層階でつながり高層階は別々のホテルという構成になっています。
まずは車寄せの様子です。正面右手が「京都センチュリーホテル」、左手が「THE THOUSAND KYOTO」となっています。2つのホテルの車寄せを兼ねているのでメチャクチャ広い・・・。
ザ・サウザンド京都は、建設工事から追跡取材をしていたホテルなので「いつかは泊まって見たい」と思っていましたが、今回、京都府の宿泊割引「きょうと魅力再発見旅プロジェクト」※1/31 時点休止中 を活用してホテルスティを堪能してきました。
エントランスからドラマチックな演出
それではザ・サウザンド京都の館内を見て行きましょう!まずはエントランス付近の様子です。正面に坪庭があり、竹林水盤が来訪者を出迎えてくれます。
外が暗くなると一層雰囲気が良くなります。
館全体の統一テーマは、1000年の悠久に思いを馳せ、万物はうつろいゆくことを表現する、「移ろい(UTSUROI) と揺らぎ(YURAGI)」。館内の各所に素晴らしいアート作品が展示されています。
アート作品の右手にメインロビーに繋がる通路があります。
日常から非日常へと誘う、木と光の通路。
通路を外から見るとこんな感じです。
さらに引きで見ると・・・!来館者を驚かす壮大な吹き抜け空間が広がっていました!
このメインロビーとなる吹抜空間はホテルの「中庭」と位置付けられており、⾵を感じるアートや刻々と変わる⾃然光など庭の体験をつくり出しています。
印象的な⼤階段。京都の寺社の⼭⾨のように⽇常から離れ、聖域へ⼊るような⾼揚感を得られる空間となっています。
ザ・サウザンド京都の特徴の1つが「光の体験」。ホテルは、京都駅前にありながら、どの空間をとっても自然光を感じられる空間なっており、昼は光に照らされて粗密のある⽊質格⼦が浮かびあがり、夜は格⼦の内側から光が漏れ静寂な印象を与えます。これらが、⼈の動きと相まって、光と影、静と動が協和した陰翳礼賛の世界観を創出しています。
レセプション付近の様子です。手前にある、布のアート作品が美しくてインパクト抜群です。
作品名:wind_form
このアートwind_formは、6台のfanをコントロールし、布に風と光を当てることによって、有機的な形と動きを造り出し、すべての人の意識に存在する普遍性や永遠性と繋がれる展示作品です。ビジュアルデザインスタジオのアーティスト/クリエーター集団(WOW)による作品で、常設展示はTHE THOUSAND KYOTOが世界初の試みとの事です。
常にカタチを買え続けるアート作品に目が釘付けになりました。
版築壁を背景としたレセプションのデザインも素晴らしい。客室数222室に対して余裕を感じるレイアウトとなっています。
飛び石を連想させるソファー。座り心地も良かったです。
吹き抜け空間は、日が暮れ始めると明かりが灯り、さらにドラマチックな表情を見せてくれます。
この吹き抜け空間は本当に一見の価値ありです。
最後は客室に向かう途中に撮影した吹き抜け空間の様子です。次回、客室編に続きます!
▼客室編はこちら!