奈良県は、平城宮跡歴史公園の南側地区約5haに整備する『平城宮跡歴史公園南側地区 整備計画(案)』を公開しました!有識者や地域住民などの意見を踏まえ、公園内に歴史を感じる空間のほか、憩いの場や快適に過ごせる施設を整備する計画で、便益施設はPark-PFI(公募設置管理制度)を想定し、カフェなどの飲食店を誘致して公園の利便性を高める。2024年度から公園整備を進める予定です。
【出展元】
→奈良県>平城宮跡歴史公園南側地区 整備計画(案)
平城宮跡は、我が国を代表する歴史・文化資産であり、特別史跡に指定され、世界遺産「古都奈良の文化財」の構成資産の一つにもなっていましす。この「平城宮跡」の一層の保存・活用を図る目的で、2008年10月の閣議決定により、国営公園として整備を行うことが決定されました。
平城宮跡歴史公園は、国営公園の区域を中心に、周辺で奈良県を中心とした地元が国営公園と連携した事業を実施していく区域を含め、2008年度に「国営飛鳥・平城宮跡歴史公園 平城宮跡区域 基本計画」を策定し、約132haを一つの公園としてその整備・管理を進められてきました。2020年12月には、平城宮跡歴史公園南側地区の県営公園区域(約5ha)を追加した「県公園基本計画」を策定し、約137haの公園区域を設定しています。
今回整備案が公開された「南側地区」のコンセプトは「歴史を感じながら、憩いくつろげる快適空間を整備」。平城京のスケールを実感し、往時の姿をイメージ できる歴史空間を創出し、歴史に興味がある人だけではなく、地域の方、家族連れなど、いろんな人が、気軽 に立ち寄りたくなるような憩いくつろげる空間を整備します。安全で利便性の高い滞在環境の実現とアクセスや 園内移動環境の充実により、多様な方が安心して 快適に過ごせる空間とします。
往時の平城京のスケールを感じられるよう、オープンスペースを確保し、平城宮跡、若草山等の稜線への眺望を確保。条坊道路の見通しや、遺構表示などに努め、”平城京のかたち“ が感じられる空間とします。施設の整備にあたっては、地下遺構の保存を前提とします。『朱雀大路保全エリア』は、北側の朱雀大路との一体性を確保するた め、北側整備に倣った再現整備を行います。
芝生広場 の他、ベンチ、屋根付き広場などの「休養施設」、植栽(木陰)、花壇 などの「修景施設」、飲食店(カフェ)などの「便益施設」等を整備。便益施設等の整備にあたっては、事業の公益性に配慮しながら民間の優良な投資を誘導。 子どもも楽しめる施設を整備します。花のイベント、マルシェや音楽等の多様な使い方ができるスペースを確 保し、ニーズの変化に対応できる公園づくりを目指します。
公園内で使える貸出備品の充実や無料Wi-Fi整備など利便性の高い 施設を整備。広い平城宮跡歴史公園の周遊観光を促進するため、パークモビリティ (園内交通)を導入します。
今後、2023年3月に整備計画を策定し、2023年度に実施設計を作成、2024年度から公園の整備を開始する予定で、概算事業費は約25億円と試算しています。
① 管理事務所 兼 展望デッキ
② 防災倉庫 兼 便所
③ 屋根付き広場
④ 便益施設(カフェ等)
⑤ 子供が利用できる施設 (比較的景観を阻害しにくい高さの遊具等)
※上記の施設の規模・機能は、今後の検討により変更(入れ替え)になる場合がある
⑥ 駐車場(観光バス、自家用車)