大阪・中之島に新設する新美術館は整備費121億円で2020年度までの開館を目指す

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大阪市は4月23日に開かれた戦略会議で、
中之島に新設する新美術館を2020年度までに開設することを決定しました。今年度中に市民の意見を踏まえて整備方針をまとめ、来年度以降に着工、東京オリンピックが開催される2020年年度までの開館を目指します。








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新美術館の延べ床面積は15,000㎡。内訳はコレクション展示室が2,200㎡、企画展示室1,200㎡、コミュニケーション2,100㎡、保存研究2,500㎡、管理共用7,000㎡となっています。設計・監理費/工事費/備品購入費を含む施設整備費は121億円を見込んでいます。










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新美術館のコンセプト 


・佐伯祐三や吉原治良に代表される大阪が育んだ作家の作品を中心とした第一級のコレクションを活かし、国内トップクラスのミュージアムをめざす。 

・「大阪と世界の近現代美術」をテーマとしたミュージアムとして、市立美術館や東洋陶磁美術館にはない、新たな魅力を創造する。 

・歴史的にも文化的にも豊かな蓄積をもつ中之島を拠点として、文化の振興や都市の魅力向上に貢献する。 

・民間の知恵を最大限活用しながら、顧客目線を重視し利用者サービスに優れたミュージアムとする。 










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コレクションの概要
19世紀後半から今日に至る、日本と海外の代表的な美術作品:約4,700点(寄託品は除く) 

 
・国内最大かつ最高水準の佐伯祐三作品とすぐれた近代絵画

 ・ステラやロスコなど戦後美術の名品 

 ・具体美術協会のリーダーである吉原治良作品約800点 

 ・ウィーン工房などのデザイン作品約200点 

 ・1万8千点を数えるサントリーポスターコレクション(寄託品) 












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新美術館のが計画されている、中之島4丁目の市有地の様子です。敷地面積25,200㎡の内、どこからどこまでが美術館用地がは不明ですが、今後、マーケットリサーチなどにより民間ニーズを把握し、中之島の活性化に向けて、新美術館を核とした一体的なまちづくりについて検討するそうです。 エリアの一体性や良好な都市空間を誘導・担保する都市計画的な手法(地区計画など)についても導入を検討されます。 









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大阪市の新美術館はの計画は、いままで話が出ては消え出ては消えを繰り返してきたので、今回の市の発表を見ても「本当に出来るの?」と思ってしまいました。2020年度までの開館を目指す、という具体的なスケジュールや整備費121億円という数字も出てきたので、今回は本当に計画が動きだすかもしれません。大阪府・市の都市格を向上させられる様な本格的な美術館が中之島に生まれる事を期待したいと思いました。