大阪に向けて敦賀駅を出発するトワイライトエクスプレス
JR西日本が2月13日に掲載したプレスリリースによると、先日行われた定例社長会見において、同社の中期経営計画に盛り込んだ豪華列車(クルーズトレイン)について、2017年春の運行開始を目指す意向である事を発表しました。
JR各社は列車自体を観光資源と位置づけた豪華列車の導入や検討を進めており、JR九州が2013年10月から豪華寝台列車『ななつ星in九州』の運行を開始。JR東日本も「クルーズトレイン」と題した豪華列車を2016年春以降に運行する予定です。JR西日本は2013年3月に発表した「JR西日本グループ 中期経営計画2017」で、「新たな豪華列車」の導入により地域と一体となった観光振興の推進を図る方針を示していました。
トワイライトエクスプレスは1989年7月21日の運行開始依頼、今なお高い人気を誇っている
今後は東北新幹線の北海道延伸に伴い、本州対北海道の寝台特急の去就が注目されています。本州と北海道を結ぶ青函トンネルが新幹線と在来線が共用する為、ダイヤ上の成約が大きくなる事が予想される他、夜間の保守メンテナンス時間を確保する必要があるからです。また、運行本数の多い貨物列車をどうやってさばくのか?新幹線とすれ違う時に問題になる風圧はどうするのか?など問題山積です。現在の所、青函トンネル区間の新幹線の最高速度を140kmに落として運行する事が検討されてますが、どるなるかは解りません。
金沢駅に向かうトワイライトエクスプレス
JR西日本は走行距離日本一のトワイライトエクスプレスを運行していますが車両の老朽化が相当すすんでいます。青函トンネル問題と合わせて、JR西日本がトワイライトエクスプレス向けに新車を投入して運行を続けるのか?は非常に微妙な所だと思います。もしかすると、今回のクルーズトレインの導入計画は、トワイライトエクスプレスを廃止し、違った意味で置き換える為の施策なのかもしれませんね。今後の動向に注目です。
”以下、JR西日本プレスリリース>2月定例社長会見より引用” 最後に「中期経営計画」でもお知らせしておりました「豪華列車」についてです。本日は、このプロジェクトを推進していく2人をご紹介した上でお話させていただきます。 新しい豪華列車の導入を進めていくべく社内で検討しておりますが、全体のコーディネーターとして新たに営業本部内に「観光列車開発」グループを立ち上げました。倉重 雅彦(くらしげ まさひこ)が担当課長として、プロジェクト全体を統括いたします。さらに、この豪華列車の運行を想定している日本海側では、新たに米子支社松江支店長として内山 興(うちやま こう)を任命いたしました。内山は豪華列車にご乗車いただくお客様に、日本海側のエリアの観光地やイベント、旅館・ホテル、食材、特産品など全般を地域と一緒になってご紹介するために、観光素材の掘り下げやネットワーク作りを担当します。山陰地区を孫悟空のように飛び回ります。 この2人は、計画スタッフとして中期経営計画の策定にも携わってきました。その後、倉重は北陸新幹線やクルーズ列車のコーディネートなどを行なってきました。内山は松江駅長として地域に溶け込み、地域と一体となって観光素材の開発を行なってきました。柔軟な発想と行動力、実績も兼ね備えた2人は、このプロジェクトに最も適した人材だと考えております。 新しい豪華列車の運行を目指し、これから車両も設計いたします。列車自体も重要ですが、「地域との共生」を中期経営計画で掲げているとおり、地域と一緒に何ができるのか、どういった情報発信ができるのかが重要だと考えております。この2人を中心に、豪華列車を使った新しい旅行をご提案できるよう取り組んでまいります。 6月ごろまでには車両設計にご協力いただくデザイナーをお知らせできるものと考えております。ぜひご期待ください。 |