阪急電鉄京都線・千里線連続立体交差事業は、阪急京都線の淡路駅を中心に、京都線の崇禅寺駅~上新庄駅付近及び、阪急千里線の柴島駅~吹田駅付近を高架化する鉄道の高架化工事です。17ヶ所の踏切を除却、 道路交通の円滑化、踏切事故の解消を図るとともに、鉄道により分断されている市街地の一体化を図る、鉄道の連続立体交差化工事です。
阪急京都線・千里線-連続立体交差事業により高架化される駅は「崇禅寺駅」「淡路駅」「柴島駅」「下新庄駅」の4駅。連続立体交差事業の工事延長は、阪急京都線約3.3km 、阪急千里線 約3.8km の合計約7.1kmに及び、途中 17ヶ所の踏切が除却されます。
この事業及び付属街路整備事業は、1997年1月24日付けで事業認可を取得し事業を進められていますが、事業用地の取得に遅れが生じているため、事業期間が7年伸び、高架切替が2017年度末から2024年度末へ延伸となり、全体完成が2020度末から2027年度末となる見込みとなっています。
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高架化後の各駅の断面図です。今回ご紹介するのは、阪急千里線の下新庄駅付近の様子です。下新庄駅は近くを通る東海道新幹線をオーバーパスする為、高さが約25mの高々架駅となります。
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阪急京都線・千里線-連続立体交差事業では3つの工法をミックスして高架化工事が行われています。普通の高架化事業では、現在線を走らせながら横に構造物を構築する別線方式などが一般的ですが、非常に難易度が高く高コストとされる直上施工も行われます。
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11月に陽は西から昇る! 関西のプロジェクト探訪の@関西人さんと一緒に取材してきましたが、記事かぶりを避けるためにUPするのが遅くなりました。阪急京都線・千里線-連続立体交差事業のレポートは「下新庄駅、淡路駅、崇禅寺駅」の3区間に分けてお届けします。1回目の今回は、千里線の下新庄駅付近です。まずは神崎川橋梁。本設に見えますが、この橋は仮設のモノです。
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この区間は仮線施工で工事がおなわれています。この工法は、仮線を敷設して生まれた空間(現在の軌道敷き等)に構造物を構築します。阪急京都線・千里線-連続立体交差事業では「京都線の梅田方、千里線の神崎川付近・他」で採用されています。
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神崎川付近〜下新庄駅の区間でも高架橋の構築が始まっています。
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テクテクあるいて駅付近まで近づきました。神崎川方面を振り返った様子です。この線路は仮設で、左に見える高架橋の上に新たに線路が設けられます。
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先程の反対側、下新庄駅の様子です。新駅舎は島式1面2線となります。
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下新庄駅〜新幹線交差部付近は仮線〜直上施工に切り替わります。
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新幹線をオーバーパスするために凱旋門の様な巨大な橋脚が建てられました。直上施工ですね。
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新幹線の交差部付近の様子です。
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新幹線を超えた所(淡路側)の様子です。また片側ですが橋脚が延々と続いています。この付近は直上施工で工事が行われています。
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よく見ると軌道を支える「梁」が「鉄骨造」と「鉄筋コンクリート造」の2種になるようです。
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最後は千里線の電車と建設中の橋脚の様子です。西日に輝くマルーンの車体が美しい。次回は淡路駅付近の様子をご紹介します。
阪急千里線区間でも、同様に工事が進んでますね。仮設鉄橋への架け替え等、やはり大がかりです。
この高架化が全面的に完成したあかつきには、阪急は特急の最高時速を120km/hに向上す
る構想を持っているようです。
今さらながらですけれど、非常に長期にわたる大工事ですね。