六甲ライナー1000形電車は、神戸新交通六甲アイランド線に投入されたAGT(新交通システム)用の車両で、同線の開業時に第一編成が投入されました。2018年9月現在、4両編成×11本(44両)が配置されていますが、後継車両の3000形の投入が始まっており、2023年度までに全車の置き換えが決定しています。
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六甲ライナー1000形は川崎重工が製造を担当し、1989年~1998年にかけて4両編成11本が製造されました。車体はアルミ製で、クリームをベースとにコーポレートカラーであるグリーンのラインを配しています。
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テールライトの様子です。清掃が行き届いていないのか?車体の汚れが目立っていました。
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1000形の大きな特徴で、新型の3000形にも引き継がれたのが「瞬間曇りガラス」です。マリンパーク駅に向かって右側のガラスには、2枚のガラスの間に液晶シートを挟み込んだ合わせガラスで、瞬間的に曇りガラスになる仕組みが採用されました。これは線路の近くのマンションのプライバシー保護対策で、液晶シートの中には特殊ポリマーが封入されており、このポリマーの中での液晶の分子は通常では不規則に並んでいるためガラスは白く曇ります。電流を流すと一定方向に整列するため透明状態にります。
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車内の様子です。初登場から30年近くが経過しているので経年劣化が見られます。シートのレイアウトは中間車2両はロングシート、先頭車2両は、運転台付近がボックスシート、他はロングシートとなっています。スタンションポール、大型仕切り袖は未設置です。
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車両妻面の様子です。貫通扉は未設置です。
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ロングシートの様子です。ふかふかでリラックスできる座り心地でした。
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ボックスシート席の様子です。
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天井付近の様子です。蛍光灯グローブ付き、つり革は最小数の設置、低い天井を活かした握り棒があります。
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乗降ドアー付近の様子です。LEDなどの車内案内装置は未設置です。
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新型車両の置き換えが決定している六甲ライナー1000形。登場時はメチャクチャ新しく感じましたが、久々の乗車、さらに最新鋭3000形と乗り比べすると流石にふるさが目に付きました。引退まではまだ5年弱ほどの期間がありますが、これから徐々に数を減らして行く事になります。
前回の新車と比較しても、当然ながら明らかに時代の違いをヒシヒシと感じますね。
車体デザインもそうだし、内装がもうくたびれてきてるのが一目瞭然…車内の化粧板も、心なしか色褪せて変色しているようにすら見えます。