
京阪6000系電車は、京阪電車の架線の電圧を600ボルトから1500ボルトに昇圧させた際に、昇圧への改造対応ができな かった旧型車の代替用として大量新造した車両で112両が在籍し、現在の京阪電鉄で最大両数の系列です。製造初年は1983年。アルミ車体に、側面の大型一枚窓、正面の大型非常扉を採用し、京阪電車のイメージを一新したスマートなデザインが特徴です。1984 年には鉄道友の会主催の「ローレル賞」を受賞しました。
そんな京阪6000系ですが、初年度製造から相当期間が経過した為、全面的なリニューアルが行われる事になりました。2014年9月5日(金)より、リニューアル第一編成が営業運転を開始し、今後は年に1~2編成のペースで工事を行い、2021年度までに6000系車両全編成(8両✕ 14編成)のリニューアルを完了する予定となっています。
今回の京阪6000系のリニューアルのメニューはかなり大規模で、車いすスペースや液晶型車内案内表示器、ドアチャイムの設置などバ リアフリー化への対応のほか、内装材の取り替えや座席の更新、通話型非常通報装置の設置や握り 棒の増設など、京阪の最新車両である13000系車両のインテリアデザインをベースに車内が刷新されました。
液晶型車内案内表示器には停車駅などの旅客案内情報のほか、ニュースや天気予報な どの情報提供も充実されています。また老朽化した制御装置等の機器を改修し、故障に対する予防保全および機器の保守軽減化、さらに、車内照明やヘッドライ ト、行先表示器にLEDを採用し、省エネ化が図られています。

側面の様子です。窓枠が従来のシルバーからブラックに変更され、かなり印象がかわりました。また行先表示器はフルカラーLED化されました。

車内の様子です。おおっ!最新鋭車両京阪13000系電車と見間違うほどの変貌振りです!!

座席の様子です。カンチレバーによる片持ち式ではなく従来のままですが、リニューアルに伴い1人あたりの座席幅の拡大およびバケットシート化 ・スタンションポール(握り棒)が設置されました。

袖仕切りが大型化されました。

座席面のアップです。グリーンとブラックのカラーリング、「和」を強く意識したモケットデザインなど他に類を見ない京阪オンリーワンのデザインとなっています。

連結面の様子です。

優先座席付近の様子です。

乗降ドアー付近の様子です。国交省指導によるドアー付近の警戒色は黄色ではなく、袖仕切りなどに挿し色として配置されているオレンジとなっています。ケバケバしくならない様に車内のカラーリングがかなり考えられています。

ドアー上には、液晶型車内案内表示器が設置されました。千鳥配置ではなく全てのドアーの上に設置されています。
 扉開閉予告灯、ドアチャイムが設置されました。ドアチャイムの音色がJR西日本と同じなでビックリしました。

天井付近の様子です。蛍光灯グローブは従来のままです。

大規模リニューアルによりイメージが刷新された京阪6000系。最新鋭車両と見間違うハイ・クオリティーなリニューアルに感心しました。車両の新色(通称SMBC色)と合わせて京阪電車のイメージアップに貢献する事になりそうです。
					

