近鉄夢洲ー伊勢志摩特急の走行ルート
日経新聞は近鉄グループホールディングスが2025年大阪・関西万博会場となる夢洲と伊勢志摩を直通で結ぶ新型特急車両の開発を進める、と伝えました。少し前のニュースで、夢洲ー奈良間の直通特急の構想がニュースになりましたが、一気に「伊勢志摩直通」が伝えられスケールアップしました。新特急は2025年の導入予定で、片道3時間以上の乗車時間が大幅に短くなるとの事です。
近鉄、万博会場―伊勢志摩に直通特急 国際リゾートに:日本経済新聞 https://t.co/iDaLwUIrZa
— ロング@再都市化 (@saitoshika_west) November 14, 2019
新特急の愛称は「あやかぜ」?
[商願2019-308]
— 商標速報bot (@trademark_bot) January 28, 2019
商標:[画像] /
出願人:近畿日本鉄道株式会社 /
出願日:2019年1月7日 /
区分:39(鉄道による輸送,車両による輸送,企画旅行の実施,旅行者の案内,旅行に関する契約の代理・媒介又は取次ぎ) pic.twitter.com/x0EAASdJCG
近鉄は2019年1月7日に「あやかぜ AYAKAZE」の商用を出願しています。近鉄は、同時期に「ひのとり HINOTORI」も出願しており、あやかぜが特急の愛称になる可能性があると思います。
最大の改題は2種類の終電方式 イギリスに先例あり

Hitachi Hands Over Last Class 395 Train to Southeastern
大阪メトロ各線は、路面電車を発展させた経緯から、阪急と相互直通運転を行っている堺筋線を除くと第三軌条方式を採用している路線が多いです。大阪メトロ中央線もサードレールから集電する第三軌条方式(直流 750 V)を採用しています。対して近鉄はパンタグラフから集電する一般的な架線方式(直流1500V)を採用しています。その為、集電方式が異なる両線を直通する車両は、パンタグラフと第三軌条の2つの集電装置と電圧に対応した機器を装備する必要があります。2つの集電方式を備えた電車はイギリスで実用化されています。Class 395はイギリスのサウスイースタン鉄道の高速列車用電車で、日立製作所が初めて製作した欧州の高速鉄道車両として注目されました。第三軌条方式の在来線は160 km/h、架線方式の高速新線:は225 km/hで走行する凄い電車です。
伊勢志摩を国際的なリゾート地にバージョンアップ

https://www.miyakohotels.ne.jp/shima/index.html/
伊勢志摩地区は近鉄グループの施設が集中する同社最大のリゾートエリアです。風光明媚な観光地は古くから人気があり、近年は伊勢神宮の式年遷宮などから集客は堅調ですが、インバウンドの取り込みに課題がありました。近鉄は万博やIR(誘致が成功した場合)に集まった外国人観光客を新特急で伊勢志摩地区に送りこむ事で、同エリアを国際的なリゾート地にバージョンアップさせる戦略を描いている様です。伊勢志摩がワールドワイドな観光地になれば、同エリアに集積する近鉄グループの施設の収益性が向上するので、新特急への投資に妥当性が生まれます。


